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指す順6th 自戦記(第4回戦)

〜どうでもいいあらすじ〜


第3回戦の対局当日に行った歯医者から
親知らずの手術をする大学病院の予約についての連絡を待っている間に2週間が経過した。
そんな不安の中、ついに決戦の日を迎えた。

本筋には全く関係ない話ではあるが、詳しくは
下記の記事を参照して頂きたい。

〜戦型予想と心の準備〜

今回の対戦相手は、前期も対局して負けている
強敵『おふろ』さん。いつも以上に念入りな
事前準備をしてきたつもりだ。何が何でも絶対に負けたくない。生き残りたい。生き残りたい。
まだ生きていたくなる。勝って昇級戦線に殴り込みをかけたいところだ。

こうは書いてみたものの、角道を止めた形からの
出だしになる事は想定していた。
私が先手番なら『中飛車 対 左美濃』、後手番なら『中飛車 対 向かい飛車』『相振り飛車』
有力視していた。それ以外も考えられたが、
考え出したらキリがないので山を張った。
ちなみにここまでは、対局前日の深夜に書いた。
ここからどうなるのかはまだ誰も知らない。

〜対局後に書いたやつ〜

【初手〜20手目】
▲5六歩△3四歩▲5八飛△5二金▲5五歩
△4四歩▲7六歩△4三金▲4八玉△6二銀
▲6八銀△4二玉▲3八玉△3二玉▲2八玉
△3三角▲3八銀△2二玉▲5七銀△3二銀

今回から少し書き方のテイストを変えてみた。
将棋倶楽部24の振り駒の結果、先手番をゲットし、ほぼ『先手中飛車 対 左美濃』を確信した。
これは前日の『地獄研ゼミ』でやったところ。
ある程度の対策というか、方針は決めていた。

【21手目〜25手目】
▲5六銀△6四歩▲6六歩△6三銀▲6五歩

この仕掛けは少し早かったと反省している。
狙いとしては、△6五同歩▲6五同銀△6四歩
▲5六銀と、一歩交換できればラッキーくらいの
安易な考えだったが、本譜は△6ニ飛と回られて、
こちらも▲6八飛と回るしかなく、不本意な展開になってしまった。ここは先に▲4六歩としておくべきだった。

【26手目〜31手目】
△6五同歩▲同銀△6二飛▲6八飛
△6四歩▲5六銀

ここで△2四角と覗かれると正直、何を指すべきかよくわからないので、こちらがかなりマズかった気がする。激指的には▲6七飛らしいが、私にはきっと指せないし、形としてあまり好みではない。
本譜は△7四歩とされ、桂馬が跳ねてきそうな予感はしたものの、すぐに何かある訳でもなさそうだったので、待望の▲4六歩を指すことができた。

【32手目〜35手目】
△7四歩▲4六歩△1四歩▲1六歩

贅沢を言えるのならば、仕掛ける前に囲いの端歩を突いておきたかったが、こちらから突くのは何となく嫌だった。理由を聞かれると困るが、良し悪しはわからないが、それが私の流儀だ。なんつってな。仮にこの端歩の付き合いがなければ、
また違った終盤戦になったのかなと思うが、
私の終盤力では、どちらにしろ混沌としていたかもしれない。

〜進化する囲い〜

【36手目〜40手目】
△5四歩▲同歩△同銀▲5五歩△6三銀

この歩突きから何かが起こるのかと警戒していたが、特に激しい動きもなく収まった。1歩手持ちにされたので、これで良かったのかは何とも言えないが、あまりこちらから派手に動いて、自滅したくないというのが本音だった。

【41手目〜52手目】
▲5八金△7三桂▲4七金△2四歩▲2六歩
△2三銀▲2七銀△3二金▲3八金△1二香
▲3六歩△1一玉

前に書いたような気もするが、私の一番好きな囲いは『銀冠』だ。そのフォルムと、進化していく感じが、なんかカッコいい…というのが理由だが、この形に組み換えて勝った記憶はあまりない。この囲いを使いこなせるほどの棋力も経験値もないのである。では、何故やったのか?
『他にやることがなかったから』これに尽きる。
そうこうしてるうちに、お相手も『銀冠穴熊』的な感じに組み換えられて、さぁくまった。

〜逆襲のキャア〜

【53手目〜56手目】
▲4五歩△同歩▲同銀△4六歩

角道を開けてやろうと今度はこちらから仕掛けてみたが、思わぬ反撃を食らった。やっぱり、3手くらいはちゃんと読まないとダメだよねって話。
もちろん取る手から考えたが、なんやかんやで銀を取られた時に5七に打たれるのが嫌だった。
下がると今度は5九に割り打たれる危険性があるし、左に寄ると囲いから遠ざかる。右に寄るのも拠点残るし、桂馬が跳ねづらくなるし、なんだかなぁ…という悩ましい局面だった。

【57手目〜62手目】
▲3七金△2二金▲4八飛△5二飛
▲5八飛△5四歩

結局、金を囲い側に寄ったが、後手も金を囲い側に寄った。拠点の歩を取り払おうと4筋に飛車を寄ったら、お相手は5筋に飛車を寄るものだから、負けじとこちらも5筋に寄って、寄り合い合戦となった。そして5四に歩を合わせられて、ここが勝負の分かれ目になるような、ならないような、そんな予感がしていた。

▲同歩は△8八角成▲同飛△3三角(他にもありそう)とかでダメそうだし、▲同銀もなんやかんやで同じルートを辿りそうな気がしていた。
▲4四歩と叩くと△同角はないだろうから、
恐らく△同金とくるが、これを▲同銀と取ってしまっていいものか悩んだ。△同角とされた時に
4九に割り打たれる筋がある。もしくは、4七に
ぶっ込まれるのも何かすごく嫌な感じだ。

〜勝負の金〜

【63手目〜67手目】
▲4四歩△同金▲同銀△同角△4三金

だがここで退くわけにいかない。
飛車角両取りの勝負手を放ったが、自信があったわけではない。予想通り△4九銀と割り打ちが入り、ここで少し選択を誤った。冷静に考えると、飛車は一旦逃げるべきだったが、銀で取り返される飛車ではなく、期間限定無料サービス中の角を取った。しかし、こちらも飛車の無料サービスを実施している。別に得をした訳ではない。

【68手目〜72手目】
△4九銀▲4四金△5八銀成▲4三金△9二飛

案の定、無料の飛車を取られたが、『成』ではなく、『不成』だった場合、次の△4七歩成がかなり厳しいと対局後の『地獄の反省会』で指摘された。取られた飛車を7八あたりに打たれることが予想されたので、敵陣に入りながら金を飛車にぶつけた。これは角筋を通す狙いもあった。飛車が9ニに逃げてくれたので、ここがチャンスと考えた。

〜いざ終盤へ〜

【73手目〜82手目】
▲3一角△6八飛▲7七角△6七飛成▲5四歩
△4七歩成▲2二角成△同飛▲同角成△2二玉

守りの金を剥がそうと、角を引っ掛けた。
そこで6八に飛車を打たれたが、これは少し得をした。角を上れば飛車に当たるし、桂馬の紐もつけられる。しかし、飛車が逃げて6七に龍を作られたので、4七に何か打ち込まれたり、歩が成り込んでくる瞬間が怖いと言えば怖い。

とにかくこちらは角の筋を通そうと5四の歩を
取り込んだ。後手からは色々な手が考えられたが、4七にと金を作られた。▲同金と取りたい気持ちは山盛りだったが、特攻(ぶっこみ)をかけるならここしかない。7七の角からぶっこんだ。
飛車で取り返し、その飛車をさらに角で取り返し、またまた玉で取り返す激しい殴り合いになった。これは終局が近いと誰もが思った…かどうかは知らないが、少なくとも私はそう思った。
ここで攻めきれれば勝ちだし、こちらの攻めが切れれば負けだと思っていた。

〜詰めろの価値は〜

【83手目〜87手目】
▲4二飛△1三玉▲4七金△4九角▲2二金

『勝ち』を意識しはじめ、少し気持ちが昂っていたのか、飛車打ちを急いでしまった。銀取りにもなる6ニの方が良かったと直後に後悔した。
しかし時は戻らない。読み通り、玉が1三に逃げた。何度も何度も書くが、私の終盤力のなさには定評がある。あまり自信がないが、▲2ニ金を打てば『詰めろ』っぽい気がする。きっと『詰めろ』

そう思ったが、その前に自玉の脅威を取り除いておきたかった。4七のと金を払い、銀冠を復活させた。これで勝ちに近づいたはず。そう信じて疑わなかった。△4九角と守りの金に引っ掛けられたが、仮に△3八角成と王手されても▲同銀で
続かないだろうと読んでいた。

【88手目】
△5五角

あかーーーーーーん!!!!!
言うまでもないが、これは王手だ。
埋めるか逃げるかしないと即負けになる。
残酷だが、これが将棋のルールだ。
しかし何か受けてしまうと、勝利への鍵である
2ニの金が取られてしまう。私には選べない。
コーヒー紅茶なら『コーヒー』を選ぶ私、
初代ポケモン『ヒトカゲ』を選んだ私、
ドラクエ5では1時間以上、長考した末に
『ビアンカ』を選んだ私だが、これは選べない。

この後、私がどの手を選ぶことになるかは、
『指す順6th 自戦記(第4回戦)〜終盤編〜』
続く予定だが、大人の事情を理由に書かないことも十分に考えられる。その時は察してほしい。

この人、書くのめんどくさいんだろうなぁ…と。


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