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病床機能報告からみる看護師のキャリア

みなさん、いつもスキありがとうございます。

つかさ@パーソナルプリセプターです。

今回は、「看護師のキャリア」について、書いていきたいと思います。

「ちょっと前まで学生のちんちくりんだったお前に何を言えるんだ」と思われるかもしれません。笑

ですが、今回ご紹介するのは、看護師キャリアを考える上で「意外に知られていない病院の選び方」です。なので、就活前の看護学生さん・新人看護師さんにぜひ届いて欲しいと思っています。

一応、つかさ自身も転職を3回ほど経験し、悩みながら職場を変えてきた過去があります。ですが、現在の職場が一番はたらきやすく、待遇もよいです。条件面でいえば、まわりの友人に「いいなー」と言われ、つかさ自身も勤務先を誇りに思っているくらいです。

はい。

というわけで進めていきたいと思います!

●病床機能報告制度って知っとる?

看護師のキャリアを考える上で、まず知っておいて欲しいワードがあります。

病床機能報告制度

なに??って感じですよね。

これは、平成26年から始まった医療機関を対象とする制度で、それぞれの医療機関もっている病床(ベッド)がどんな機能を担っているか都道府県知事に報告するものです。

参考: 奈良県のホームページ
病床機能報告制度について

で、これがどんな意味をもつかというと、
その病院が将来どういう方向性に行こうとしているかの参考になります。

みなさんご存知の通り、日本の医療は高齢者の増加に対して効率化が求められており、まったなしの状況です。

このままだとそれぞれが自分の病院の経営ばかり考えて、一致団結して超高齢社会を乗り切れないぞ。ちょっとバランス整えましょ!」

そうして、地域の中で2025年に必要とされる病床数を機能別で割り出し、統制を取ろうとしています(地域医療構想)。つまり、いまの日本のすべての医療機関(特に病床をもつ診療所・病院)に関わる話なんです。

機能別というと、4つに分けられます。(つかさ作成)
 ・高度急性期 診療密度がとくにたかい医療
 ・急性期 状態の早期安定化にむけた医療
 ・回復期 在宅復帰にむけた医療・リハビリ
 ・慢性期 長期にわたり療養が必要な患者向け

(簡略化。厚労省のページ、報告マニュアルを参照)

そして、各病院が都道府県に提出した資料および機能別の数字が、各自治体のホームページで公表されています。

こちらは東京都福祉保健局に公開されているデータです。(例として、東京都の区中央部の表を載せてます)

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●病床機能報告と看護師キャリアの関連

病床機能報告。

これ自体は毎年報告するものになっているので、年によって若干違います。それが2025年時点ではどうなっているかという将来の目標も書いてあるので、「その病院が目指す方向性」を理解する指標になると言えるでしょう。

当然、看護師として病院の中で働く場合、その病院が目指す方向性って関与しますよね。

例えば、高度急性期の病院で働くのに、「私は患者さんとゆっくり話したり、リハビリでの時間を楽しみたいな」と思っていては、ミスマッチの可能性が高いです。そこでは、高度急性期の医療環境を求める重症な患者がたくさん運ばれ、緊急性の高い治療が日夜行われていることが普通なわけですから。

ただ、病床機能報告では、その病院の実際の忙しさやストレスの具合まで正確にはわかりません。あくまで数字ですし、現場の忙しさやストレスを低減しているかどうかは病棟によるんです。

ですが、自分の身を置くための環境情報収集不足や勘違いで選び間違えてしまうと、それは時間的にも経済的にも勿体無いことなのかもしれません。

●キャリアについての見方は何通りもある

で、ここからはキャリアについて何を参考に考えたらいいのかってことなんですが、これめちゃくちゃ他人に惑わされやすい問題なんです。

「私にぴったり合った看護の職場見つけたいなー」

って思っても、良質な情報から全然参考にならない情報まで分別なくごろごろネットには転がってます。ましてや、資格一つでどこでも働ける看護師は人材会社からしたら格好の標的です。

・この病院でキャリアをスタートするのがおすすめです!
・ここは最近リニューアルオープンして雰囲気いいです!
・残業なくて患者さんも大人しいひとばかり!

こういう耳障りの良い甘い言葉で、惑わせてくるかもしれません。

もちろんそういったことも大事だし、選び方としておかしくはないけど、そもそも「どういう方向に向かってる病院か」を見定めてますか?その上で、どこの病院が自分にとって魅力的か評価することをおすすめします。

つかさが言いたいことは、「たくさんある情報のなかでも、今回紹介した病床機能報告で公表されているデータは法律に則った数字のため信頼性がある」ということ。

加えて、病床機能報告制度とかの知識があるだけでも、キャリアや病院選びについてのリテラシーが高くなれます
※例えるなら、天気予報みたいなものです。出かけ先で雨が降るってわかってたら、傘持って行ったり、厚着して家を出ますよね。

「私はこの病院が大好きだから、ここに就職したい」であれば、ほかは切り捨てでもいいかもしれません。でも、やりたい看護にふさわしい職場かどうか病床機能報告で一度チェックしてみることをおすすめします。

はい!

今回は以上となります。いかがだったでしょうか。

●まとめ

 ・病床機能報告という制度および公表データがある
 ・病院ごとに機能別の病床数が出ており、将来の方向性がわかる
 ・「病院の方向性」と「自分のやりたい看護」のミスマッチを防ごう
 ・他人に惑わされずに、信頼のある情報でキャリアを考えよう

最後に

今回もお読みいただき、まことにありがとうございます!もし役立ったら、noteのスキ&フォロー、Twitterのいいね&フォローもお願いします!今後も、皆さんにとって有益な情報発信をがんばります!

つかさってこんな人

つかさのプロフィールはこちらの記事からどうぞ!

それでは!また次回の記事でお会いしましょう!!

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