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パーソナルスペースや外出時の制限で思うこと

ここ南ドイツはモクレンが満開! コロナウイルスで大変な状況になっているとは思えない平和な風景だ。

このウイルス感染拡大防止のために、日々いろいろな制限が出てきているが、南ドイツでは外出をできるだけ少なくすることのほかに、公の場所では他人と1.5メートル離れて待たなければならない、外出時は2名以上はダメ(家族はよい)、もはや美容院、マッサージ店等含め生活必需品以外の商店は営業不可などの具体的なルールが加わった。そして私が受けているピアノのプライベートレッスンもやはり難しくなったとの連絡を先生より受けた。覚悟していたけれどやはりショック。オンラインレッスンなども提案されたが、アパートで音出しは厳しそう。

しかし日本の規制の緩さ、そしてそれにもかかわらず死者数など爆発的に増えていないことはどのように説明がつくのか、専門家にぜひ解説してほしいと思う。

それにしても日本はコンセンサスの社会とはよく言ったものだ。良くも悪くも、1を言えば10分かるであろうという社会で、やはり西洋は(アメリカのような極端な例は別にしても)、細々とルールを決めないと人を動かせないということなのかなあと思う。フランスの雑誌Le Pointが「コロナウイルス-日本の例外」というタイトルで、ダイヤモンドプリンセス号の感染により、当初は爆発的感染拡大が恐れられた日本が限定的な感染に留まっている事実が取りあげている。

記事は外出「禁止令」を敷く国が増える中、日本は自粛「要請」で足りていて、その背景には日本人の(世界から見たら)潔癖症にも近い衛生上の習慣(マスク、手洗いうがいなど)、規律を守る国民性が挙げられていて興味深い。

コロナウイルスが流行するとっくの前から、まさに現在、欧州各国政府が必死に訴えているエチケットやルールが習慣として日本にあったのは確かだ。日本人がこどもの頃から身につけた習慣をこの2週間やそこらでここ欧州で根付かせるのは容易ではなかろう。私が住むドイツの街ではパーソナルスペースの新ルールはかなり守られているように感じるが、(現在の調達の難しさは別にして)マスクをした方がベターということにはならないのかな? 相変わらずマスクは自己防御という感覚が主流で、日本のような「人様に迷惑をかけないようにつける」という感覚はないだろう。スロバキアなど一部の国では人々がかなりの割合でマスクをつけ始めた国もあると聞くが。まあ、この「人様」という感覚も日本独特かもしれない。なんたって、西洋は「me, me, me」の世界であるし。農耕民族と狩猟民族というルーツも違うだろうし、なんてことも考える。

フランスでは外出禁止令違反者が続出しているようだ。マクロン大統領の演説で、「公園の散歩もダメだ」と言っていたが、なんだかこどもに呼びかけているように感じたのは私だけだろうか。あそこに行くのはOK、あそこはNG、取締りの警察も特別配備するなどのマイクロマネジメントぶり。

さて、今日はオフィスに行く必要があり昼食を休憩室で1.5メートル開けて同僚と食べた。こんな中でも食事前に手を洗わない人が多い。

コロナ危機がおさまったら、西洋でもぜひマスク文化に加えて、おしぼり文化も発達してほしい!パンの国なら尚更。

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