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「私の夢は、弟の絵と、その情熱を世界中の人に届けることだ」という宣言

今日、話したいこと

「弟の絵と、その情熱を世界中の人に届ける」
上記が私の人生の目標になったのは、大学生の頃でした。その目標に至った経緯を、今日ここでお話しさせてください。

仲の良かった幼少期

弟の敦嗣(以下あっちゃん)は、知的障がいのある子供でした。
一方の私は昔から勉強も運動も得意な、優等生でした。
しかしまあ、そんなことは関係なく、幼少期はよく一緒に遊んでいました。
絵もよく一緒に描いていて、まあよくいる、仲の良い兄弟だったと記憶しています。

弟を疎ましく思った、小学生〜高校生の時期

時は流れ、小学校高学年になりました。
僕はあっちゃんについて知人や先生から色々と言われることが増えました。

「お前の弟、頭おかしいんじゃないの?なんとかしろよ」
「なんで廊下で叫んでいるの?狂ってるよ」
「失敗作と住んでて大変だな」
「弟さん、なんとかしなさいよ。おかしいわよ」

今ならば、なぜその様なこと言われなければならなかったのだろう、と思います。しかし当時の私は、

「先生も言うのだから正しい。普通は皆と同じ様にすべきで、普通にできないあっちゃんが悪いんだ」

と思うようになりました。そして、

「なんで普通にできないの?」
「なぜ産まれてきたの?」

とあっちゃんを、責めるようになりました。
​あっちゃんもその度に、よく癇癪を起こしていました。
当然ですよね。段々と難しくなる勉強についていくことはできず、学友からはからかわれ、さらにはこれまで仲の良かった兄が、突然自分に怒りをぶつけてくるのですから。

ただ、そんな中でもあっちゃんは、ずっと絵を描き続けていました。
中学生、高校生になっても、朝から、晩まで。そしてなんなら今日までも。途方も無い枚数の絵が、実家には積み重なっています。
一つのことに打ち込みきれない私にとって、このエネルギーはどこから出てくるのだろう、と不思議に思っていました。

少しだけ弟が理解できた、大学生の時期

私が大学生になった頃、ふとあっちゃんに聞きました。

「なんでずっと絵、描いてるの?」

あっちゃんは言いました。

「絵を描いたら皆が褒めてくれるから。それに、上手く描けたら楽しいし」

振り返ると、確かにそうでした。
確かに普段はからかわれていたことも多くありました。
けれども、描いた絵を通じて周りから認められてもいました。文集の表紙を描けば人が集まり、文化祭の装飾も、母校の廊下の絵画も、あっちゃんの絵が繋いだ縁でした。
絵の説明は辿々しく、うまく伝えられていないことも多々あったはずだけれども、描いた絵が、何よりも饒舌にあっちゃんと周りの人を繋いでいました。
それこそ、私達が会話をするのと同じように、絵を描いて来ていたのだと思います。

当時の僕は、あっちゃんを「普通」にしてあげなきゃダメだ、と思い込んでいたけれど、それは大きな間違いでした。
あっちゃんは絵を描くことで、自分の居場所を作っていました。

人生で何をしたいかが固まった、ここ最近

確かに、あっちゃんは読み書きが得意ではありません。
今後画家として生活していくためには、自分の口で自分の作品を魅力的に語れることがとても重要と認識しています。
実際、うまく話せなかったことが原因で、属する絵画展の派閥を追い出されたり、ようやく見つけた絵の先生という職を失ったり、絵画の世界の偉い先生と仲違いをしてしまう等、沢山の歯痒い思いをしてきました。
悲しいことですが、あっちゃんのような人にとって、ただ絵を描き続けるだけでは生きていくのが難しい現実があります。

一方の私も、絵画の世界の事を何も分からない単なる会社員です。しかし、あっちゃんの絵に賭ける情熱や、その才能を肌で感じてきました。
言うなればファン3号です。(父・母が1・2号です。)
ファン3号として、あっちゃんが描いた絵を、その情熱を、埋もれさせたくはありません。父や母もいつもあっちゃんをサポートしていますが、彼らも高齢で、いつまでも一緒にいられるわけではないことは分かっています。悲しくて仕方ありませんが。

だからこそ私は、あっちゃんの絵を、世界中の人に届ける手助けがしたいです。
そして最終的には、あっちゃんが絵を描き続けて生きていけるようになってほしいと思っています。

最後に皆さまにお願いです

ただ、これまではそんな思いはありつつも、どうしたらいいか分からず目の前の仕事に打ち込んできていました。
まずは最初の一歩から、と言うことで、Instagramとウェブサイトを作成しました。特急で作ったので、多々見難い部分もあるかと存じますが、是非、ご覧になっていただいて、応援のコメントやいいねをお願いします。全件、あっちゃんに見せることをお約束します。
また、絵を買いたい、こんな絵を描いて欲しい、と言うことがあれば、下記InstagramやTwitterのDMからご連絡ください。

Instagram

Webサイト

そしてこれから、どうしていけばいいか、目下考え中です。グッズ作成やECサイトの構築、クラウドファウンディングの実施、オンラインギャラリーの開設など色々な事を考えています。
何か知見のある方がいらっしゃいましたら、是非アドバイスのほどよろしくお願いいたします。

ここまでお読みいただきありがとうございます。
これから兄弟共々精進して参りますので、何卒よろしくお願いします。

2022/1/8
久保 貴嗣

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