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安い薬はダメな薬なのか#13.薬剤師が論語を読んでみる

結論:安い薬にもいい薬がある。

安い薬といえば、昔からあるお薬やジェネリック医薬品。

それらのお薬を嫌がる理由に「安いからダメな薬」「安いから効果がない」ということをよく聞きます。

使ったこともないのに、何でこんな根拠のない理由が出てくるのでしょうか?

おそらく、高いものはいいもののはずだから、安いものはよくない、という固定観念があるのでしょう。

今日の論語はこの高級志向から抜け出すヒントがあるかもしれません。

それではどうぞ。

➤今日の論語

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未だ貧しくして道を楽しみ、富みて礼を好む者には若(し)かざるなり。
学而第一 15

➤超訳

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貧しくても心豊かに日々を楽しむ。金持ちになっても礼儀をわきまえて謙虚に振る舞う。そんな生き方が1番素晴らしい。

貧しくて楽しむ。現代人は必要以上に貧しさを恐れ日々を楽しく過ごすことの素晴らしさに目を向けようとしない傾向がある。

貧しさを恐れる暇があったら、心が豊かになる暮らし方をいろいろ工夫した方が良い。

➤薬剤師による超訳

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いわゆる抗がん剤や新しい薬はともかく、高い薬を使わないと治らないと思っている。
つまり、高いお金を払うことが目的になってしまっています。

お金をかければ人生が良くなるわけではないように、お金をかければあなたの不調が全部治るわけではありません。

大切なのは、あなたに合ったお薬と出会うことです。値段が高いか安いかは二の次三の次。

例えば、アスピリンという成分のお薬。昔からあるお薬です。
めっちゃ安いです。
でも、アスピリンが治療の第一選択になる病気もあります。まだまだ活躍しているお薬です。

一方で、ジェネリック医薬品には課題もたくさんあります。

でも安くても効果が同じで、副作用も変わらないのなら、使わない手はありません。

本当の目的は病気を治す、悪化させないこと。

健康や医療でも高級志向から抜け出しましょう。

お薬の金額などでお困りのこと、お悩みがあれば、遠慮なく薬剤師に相談してください

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