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マーケティング部門は「プロフィットセンター」 or 「コストセンター」?

このテーマの本質的な課題はどこにあるのでしょうか?

日本型企業のマーケティン部門は、宣伝部や調査部、営業推進部などが位置付けられ、業績悪化すると真っ先にコスト削減され、「コストセンター」として見なされている場合が多いのではないでしょうか。
一方で外資系企業だと「プロフィットセンター」と言われる方が圧倒的に多いと思います。

それぞれの概念を整理すると以下になります。

・「プロフィットセンター」とは、利益を生む出す部門を指し、業績貢献に直結する部署であり、利益獲得がミッションです。
・「コストセンター」とは、利益は産み出さず費用(コスト)が発生する部署であり、コスト削減がミッションです。

つまり大きな違いは、“利益”を産み出す/出さないの差であることが分かります。
では、マーケティン部門は“利益”を産み出すのでしょうか?

企業の営利活動において”バリューチェーン”(価値連鎖)という考え方があります。著名な経営学者のマイケル・E・ポーター氏が提唱した概念ですのでご存知の方が多いと思いますが、この整理の中で、マーケティングは利益を生み出す主活動の中に組み入れ説明されています。
つまり、マーケティングはプロフィットセンターであり”利益“を産み出す部門と位置付けられている訳です。

しかし、なぜ多くの企業は「コストセンター」として扱われてしまうのでしょうか?

そこで、マーケティングで“利益”を産み出すとはどのようなことなのか、”たとえ話“にしてみると課題の本質が見えてきます。
イメージし易く、駅前の“八百屋さん”でいきましょう。
八百屋さんのマーケティングとはどのような仕事なのか、ざっと挙げてみました。
・お客さんのニーズにあった商品を取り揃える
・商品により値付けを行い、集客商品と利益獲得商品を設計する
・競合店の価格や品揃えを確認し対応する
・お年寄りのお客さんにはご自宅まで配送する
・店頭で来客促進の呼び込みを行う

これら全て“八百屋さんの売上”につながり、“利益”生み出しており、どの活動も「プロフィットセンター」だと正々堂々と言えることになります。

おかしいですね。
ではなぜ、多くの企業が「コストセンター」として捉えているのかと言うと、多くの日本企業が以下の状態に陥っているからと言えます。

1. 良い品揃えや価格設定などは、長年の試行錯誤により仕事が仕組化されており、マーケティング部門が動かなくとも出来てしまう。(八百屋の店長が反復業務として熟達している)
2. 固定客が存在してマーケティング部門が動かなくとも集客や販促を行う必要がない。(八百屋の店長が、配送や呼び込みをしなくても一定のリピート顧客が来店する)

つまり、マーケティング部門が無くてもビジネスが成り立っており、“コスト”と見なしているのです。
良く、日本にはマーケティング部門が無いとかCMO(Chief Marketing Officer、最高マーケティング責任者)のポジションが無いことが問題だと叫ばれますが、この問題の本質は企業がマーケティング部門を必要としていない、特に活動せずともビジネスが成り立っているという事実があります。

では、このままで良いのかと言うともちろん違います。

これまで培ってきた、熟達してきたビジネスであれば問題無いと言えますが、
外部環境の変化が激しく、ディスラプションが頻繁に起きる様になった今日において、中長期の視点で次のビジネスを創り上げ、企業の永続的維持の為にはマーケティング部門の活躍が欠かせません。

次回は具体的にこのマーケティング部門の在り方についてご説明します。

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マーケティングコンサルタント。 マーケターにとって少しでも参考になること発信していきます。 企業経営に価値あるマーケティングを日々考えている、インテグレート執行役員 https://www.itgr.co.jp/
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