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環境変化を受け入れる5つのステップ〜組織の混乱をなるべく抑えるには〜

みなさん、こんにちは。
この投稿はこのエントリは「イノベーター・ジャパン Advent Calendar 2019」23日目の記事です。

年末ということで、これから組織の体制変更や転職転勤などで環境の変化が訪れる方が多いと思います。

今回はそんな変化に対する人のリアクションに段階があるので、ご紹介します。

組織をマネジメントする側の方はもちろん、これから環境が変わる予定の方も自己分析のために知ってて損はないと思います。

チームの変化への受容の違い

最初に気づいたのは、学生時代に某緑のエプロンのカフェで働いていたときです。同じところで約4年間働いていたので、店長の変更を何度か見てきました。

そこで店長が変わるときチームの変化に目の当たりにしました。

私が入ったときのA店長は店舗の立ち上げからやっており、当時のスタッフからの信頼も絶大でした。

そんなとき大企業なので定期的な人事異動があり、店長が変わることに。(このとき変わった店長をB店長とする)
すると、これまでのA店長が作り上げていた店舗のルールががらりと変わったり、評価されてた人が低い評価をうけたりと店の雰囲気が変わりました。

今思い返すと、B店長は自分の理想とするお店を作るために改善し、これまでいたスタッフはその時のやり方が正しいと信じてやっていたところに摩擦が生じていました。

当然あわないスタッフやめていき、その分B店長が自分の理想に合わせて採用を進めて、チームが新たなやり方にシフトしていきました。

しかし、次にB店長がC店長変わったときは、同じようなハレーションが起こりませんでした。

B店長とC店長は何が違ったのか。
・C店長は、すでにアシスタントマネージャーとして働いていたひとが、店長に昇格した。(すでにみんな知っいた)
・C店長は昇格しても、いきなりこれまでのルールなどを変えたりはしなかった。徐々に時間をかけてチームを変化させていた。
・B店長は自ら主導(トップダウン)で、C店長はスタッフの意見を傾聴しうまく巻き込んで業務をお願いしていた。(変化の当事者にしていた)

つまり、C店長はいきなり変化を加えずに時間をかけて、かつ自分ひとりで推し進めるのではなく、変化させる当事者と周りをうまく活用していました。

ちなみにB店長が悪い人のようにみえますが、全然そんなことはありません。変化のさせ方の話で、C店長と比べ変化の痛みが大きかったですがその後のお店の状況は安定していました。

新しいメンバーに起こる変化の共通点に気づく

それから数年が経ち、社会人になり今度は自分がマネジメントする側になりました。
採用から評価まで当時の店長のマネジメント業務に近いことをやっています。これまで30人近く採用し、チームとして動いています。

そうすると今度は、新しく入ってくるメンバーに起こる変化に気づきました。
個人差があり、すべてのメンバーではないですがほとんどのメンバーが通る道でした。
まず、入社してこれまでの経験してきた仕事のやり方や文化のギャップで戸惑います。次に、その戸惑いが時間とともに不安や不満につながっていきます。
そこから他のメンバーのフォローや業務への慣れにより、徐々に不安や不満が減っていき、最後はビジョンやバリューを理解し、自己主張でき主体的に動けるようになっていきます。
最終的な状態になるには平均1年~1年半くらいはかかっている印象です。

先ほどもお伝えしましたが、やはり時間をかけて適応する必要があると感じています。
転職して新たな環境に変化し、早く馴染もうと焦る気持ちよくわかりますが、そこへの焦りからパニックになる人や、自信をなくす人を何人か見てきました。
そんな人にはこれから紹介する変化受容までの5つのステップを理解しておくとより冷静になれると思います。

変化を受け入れる5つのステップ

この5つのステップが言語化されていることは、最近本を読んで知りました。いろいろ調べてみるとElisabeth Kübler-Rossの死の受容のプロセスがもとになっているようです。確かに、死を意識することは人生最大の変化としっても過言ではないかもしれません。以下のその本からの引用です。

変化を受け入れる5つのステップ
STEP1 否定
「そんなことは起こらないから大丈夫」と自分に言い聞かせる

STEP2 怒り
本当に変化が起きたことに対して怒りを感じる

STEP3 分析
これから起こる変化を予測し、対応について考えを巡らす

STEP4 受容する努力
現実として受け止め、適応することを試みる

STEP5 コミットメントと成長
変化の良い点を見出し、前向きになる

出典『人事こそ最強の経営戦略

そして先ほどの入社した人に起こる現象もこれに当てはまっていました。
入社してこれまでの経験してきた仕事のやり方や文化のギャップで戸惑い←否定
その戸惑いが時間とともに不安や不満につながっていきます。←怒り
他のメンバーのフォローや業務へのなれにより、徐々に不安や不満が減っていき←分析と受容する努力
徐々に不安や不満が減っていき、最後はビジョンやバリューを理解し、自己主張でき主体的に動けるようになっていく←コミットメントと成長

この5つのステップを紹介してあったので、紹介します。

この本を読んだときに、これまで漠然と理解していたことが腑に落ちました。

ちなみに、カフェ時代にB店長が起こした変化でやめた人はSTEP3、4のところで離脱したのだと思います。

そしてC店長は、スタッフに変化を受け身ではなく主導する方に巻き込むことで、よりチームの納得感の高い変化としていました。STEP1や2のインパクトをできるだけ減らし、傾聴という形でSTEP3、STEP4のフォローに重きを置いていました。
それがハレーションを少なくチームを変化させた要因だったと思います。

まとめ

今後大きな環境の変化がある人も、チームに変化を起こす人もこのステップを理解していれば、ハレーションをできるだけ抑えて変化を進めていくことができるしょうし、変化に対してパニックにならずに冷静に受け止められるかもしれません。

これからの時代は変化のスピードも必要性ももっともっと増していくと思うので、頭の片隅に覚えておけば今後に役立つと思います。

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