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エチオピアのコーヒー豆のこと。Heirloomの歴史。

今週はエチオピアについて。

noteのコンテンツは、いつもその時の思いつきです。
つい昨日の出来事なんですが、ドイツからコーヒー豆が届きました。
最近は海外のロースターにも手を伸ばしています。
今回は、SLURPというサブスクを利用して、コーヒー豆を注文しました。このサブスクがお得なんです。なんとコーヒー豆200gが送料込で2000円
海外からの送料のことを踏まえると、お得すぎます。

フィンランドやドイツといった欧州を代表するロースターの豆が、毎月届くサービスなので、ぜひ使ってみてください。

今月はドイツのロースターから、エチオピアのコーヒー豆が届きました。
エチオピアのコーヒー豆は、フルーティーなものが多く、浅煎り好きの方に人気。この豆もフルーティーな風味と甘い余韻がすごくよかった…

エチオピアのコーヒー豆の特徴のひとつとして、Heirloomという品種があります。
これは原生種ということで、ざっくりいうと野生のコーヒーノキからとれたもののことをいいます。

今回は、このHeirloomについてのお話です。

Heirloomとは

Heirloomという言葉聞いたことありますか?
これ読み終わってからでも、明日にでも、エチオピアのコーヒー豆をコーヒー屋さんに買いに行ってください。たぶん、品種のところにHeirloomと書いてあると思います。

Heirloomとは、エチオピア特有の呼び方です。前述しましたが、ざっくり言えば、原生種です。
50年以上、もしくは100年以上前から、原生しているコーヒーノキから摘むコーヒー豆のことを総称して、Heirloomと呼んでいます。

通常のコーヒー豆には、コーヒーノキの特徴や豆の大きさ、形、風味などでブルボン種、ティピカ種など種類が分かれています。
しかし、Heirloomは原生種であるため、年々自然交配が起きていきます。
そのため、木々それぞれに個性があります。それを厳密に分けていくと、それは10000種類以上になります。


エチオピアだけHeirloomとしてまとめられている理由

他国では、ブルボン種などのように種別されているのに対し、
なぜエチオピアだけHeirloomとしてまとめられているのでしょうか?

それはエチオピア特有の背景があるからです。


ひとつめは、小規模農園が大多数であること。
ふたつめは、エチオピアの人としてはコーヒー豆は生計の一部分であること。

エチオピアは、小規模農園が大多数を占めています。
それらの小規模農園は収穫のみを行うところが多いです。なぜなら、加工まで行うと、コストが高くなってしまうからです。
収穫と加工は分業として、コーヒー豆を焙煎する前の段階まで処理する工程は、加工場におまかせすることがほとんどです。
そのため、加工場には多くの小規模農園がコーヒー豆を持ち寄ります。
そして、加工場で農園のコーヒー豆がブレンドされ、種別を判断するのではなく、Heirloomとしてまとめられることになります。
そもそも10000種あるといわれているので、種別するのは不可能に近いのですが…笑

ふたつめについてですが、エチオピアの人にとって、コーヒー豆のみで生計を立てているのは極一部の人たちです。
ほとんどの人にとって、コーヒー栽培は生計の一部分です。
そのため、コーヒーノキには、その土地にとって高収量であり、耐病性がある栽培のしやすいものであるかが求められます。
つまり、この品種を広めていきたいというよりかは、状況に合わせて最適なコーヒーノキを栽培しているという感覚です。


Heirloomの今後

以上の2つの理由から、エチオピアはHeirloomとして販売していることがほとんどになっています。

とはいえ、最近は一部の地域で品種の均一性を出そうとする動きもでています。
今回のSLURPのサブスクで届いたコーヒー豆の品種名は「Kurume」となっていました。
これは、グジ地方の生産者が品種を特定して、Kurumeという品種のコーヒー豆のみを摘んだものです。
この品種を特定して販売する方法は、小規模農園にとってはより多くのプレミアムを獲得し、コーヒー愛好家にとってはより高品質で個性のあるコーヒー豆が提供されることを意味しますよね。

僕はこのような流れは、めちゃくちゃ良い流れだと思っています。
10000種以上あるコーヒーノキから品種を特定することは、容易なことではないのです。
しかし、そのような流れがあることはエチオピアのコーヒー産業が日々進歩している証拠です。

これからもエチオピアのコーヒー産業の発展が楽しみですし、もっと固有の品種を知りたくなりました。
もっともっとエチオピアのコーヒーが飲みたいなあ。。

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