演劇ワークショップに行ってみたのです。
昨日、「常に何か新しいことに取り組むすることで、保守的になる自分に抗いたい」と書いた。
そんな中で、自分にとって新しいことの1つとして、今まで触れてこなかったこと、あるいは苦手だと思ってきたことを体験しようキャンペーンを勝手に実施している最中だ。
そのうちの1つとして、先日、演劇ワークショップに行ってみた。
私の考える私の「苦手」は、自分の感情を自分の外に開放すること、自分の思いを言葉に乗せて他者にぶつけること、他者と本当の意味で向き合うこと、だ。そして、これらすべてに対してうまく向き合っていくための一つの方法として注目したのが「演劇」だったのだ。
演劇のプロでも何でもない私が、私なりの知識と解釈で述べると、「演じる」という行為は、ある演劇作品の1人の登場人物の人生を生きる行為だ。その人間が周りの人間や出来事に対してどのように反応しそうな人間なのか、について深く深く考え、想像し、それを目の前に具現化して見せる行為だ。これを行うには、徹底的にその登場人物と向き合うことが必要で、それは、自分以外の他者に対する深い理解や想像力を持とうとすることと同義だ。
今回のワークショップは、上記の意味での「演じる」という行為よりさらに手前の、演劇に親しむ形でのワークショップだったので、かなり入門的な取組にはなったが、それでも自分にとっては結構新鮮でおもしろかった。
最初はアイスブレイクとして参加者どうしのコミュニケーションを取るところから始め、少しずつ負荷を上げていく形だった。
ここでの「負荷」というのは、演劇経験の少ない人にとって「恥ずかしい」「みっともない」などと思うような精神的な負荷のことで、そういうことも含めて自分自身のことを曝け出してやってみよう、ということだった。
この「自分自身を曝け出す」という行為が、私にとっておそらく最も苦手としているところだろう。苦手というか、本能的に拒絶しているような感覚もある。それは言いかえれば、繊細であるとか、他者を信頼できないとか、自意識過剰だとか、いろいろな言い方ができる性質だ。
ただ、そういう自分と向き合って、まずは受け入れなければ先に進めないのだ。こうした取り組みを地道に続けていくしかない。