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FOREVER SKIES 遊んでみたという話

以前、体験版が公開されていたりもした本作。荒廃した世界 IN THE SKY のビジュアルがかなりイカしており、個人的に期待していたタイトルだったので、FF16とブルプロの圧を一旦受け流して遊んでみました。

ゲームの概要

ウィルスに汚染されて地上には住めない状況の地球を舞台に、ハイテク飛行船でもってかつての高層ビルの残骸・ジャックと豆の木ばりに超成長した樹木ベースのツリーハウスなどの上を探索するゲームです。
ゲームの技術レベル的にはSF級で、ファブリケーター(材料突っ込めば何でもプリントしてくれる超機械)とか、現況を把握し目的のために的確過ぎるくらいガイドビーコンを出してくれるナビAI(女声)だったり、その辺の材料と水だけ突っ込めば食事が出来上がる炊飯器などなど、サバイバルタイプのゲームで焚き火と作業台から徐々にアップグレードする諸々は最初からMAX性能です。
プレイヤーに人格らしい人格はありません。ただ、ダメになった地球を脱出した人類の子孫であり、脱出から数百年が経った世界で再入植のため?だか避難先で何かあった?のか、とにかく使命を帯びて、単身で種としての帰郷を果たした男性です。ウィルスの調査・地球の清浄化という大目標があるのに、ロクな装備も持たずにポッドで決死の直降下した理由は知りませんが、とにかく彼には明確な目標があるため、逆に言えば終わりがあるタイプのゲームでもあろうと思われます。資源回収も生活も全てお空で陸地には基本寄れない+シナリオがあってそこに単身向かうゲーム性といった部分が、イカダサバイバルゲーのRaft+海洋探索ADVのSubnauticaといわれる所以です。PV見た時点でそう感じてましたが、実際そんな感じでした。ブループリント、その前段階のリサーチなどはありますが、プレイヤー自身にスキルツリーとか、そういう類のものはありません。

荒廃したビル群
屋上は地上の汚染がギリギリ届かない超がつく高々度である

ゲーム要素

サバイバルしようぜ

かつて終末の地球に残って生活していたと思しき死体たちを時折見つけながら、彼らが遺したブループリント、缶詰、恨み節などを回収しますが、当然それらだけで生活はできません。探索できるロケーション以外では雲海に生息する特殊な蛾(食用可!)そして汚染大気からできた汚染雲から降る汚染雨水、大気組成がぶっ壊れてるのか普通に浮遊する金属デブリなども活用する必要があり、難易度を上げるとこの辺の基礎的な資源の面でハードルが上がります。

デブリ回収中の様子
ビーム照射するとポケットに鉄が降ってくる超技術

この手のゲームの定番として、缶詰や缶ジュース以外に生えている食物や釣り上げた蛾(蛾……なんですよ……)、もちろん水も、生でいくとマイナス効果もあるし何より病気になるので、都度ちゃんと調理してあげる必要があります。ぶっちゃけ熱殺菌するだけなんですが。もっと豊かな食事できるようになるのかな、今後……。
現状では結構な頻度で飯と水を意識する必要があったので、雰囲気や探索を楽しみたい人はEasyに振っていいと思います。というか、今の減り具合ままなら全員Easyでいいと思います。シナリオの他に読み物も結構あるのですが、それらを読みながらある程度落ち着いて遊べる環境になるはずです。もっとも、マップが多分ランダム生成で、探索をすればロケーションはいくらでも見つかり、生命維持に必要な物資は船の燃料を含めて船上のみで完結可能なので、手間だなぁと感じるかどうか、といったところです。

このように、主たる死因はその気になればどうとでもなる飢餓や渇水ではなく、ご想像の通り落下死です。初期段階の飛行船には操舵室とたった1マスの落下防止柵すらない足場のみで、そこで蛾釣りや雨水処理、デブリの回収、下手したらセルフ空中給油をすることになり、うっかりするとア"ァ"ーーーー……… YOU DIED です。探索ロケーションも割と優しい作りになってはいますが、1歩踏み外せばア"ァ"ーーーー……… YOU DIED です。私は多少訓練されたフロムゲーミングおじさんなので足場ヨシ!は慣れていますが、他のサバイバルゲームに比べると圧倒的に視線が足元に行くと思います。当然ですが、その上で狭い足場渡ったりジャンプとかします。ショートカットに3階分くらいの高さから(200階くらい下方を視界に入れつつ)飛び降りたりもします。
その他、敵対的な生物などもやはりいるので、戦闘がメインになるなんてことはさすがに無いと思いますが「巨大な障害を避けずに殺す」という選択肢が提供される可能性はあると思います。リヴァイアサン級の超巨大蛾とか……コラプテッド・デスワームとか……ね……。

造船しようぜ

このゲームの中心、移動手段であり家であり砦でもあり、そのうち畑にもなるであろう、飛行船を構成する要素は以下のようになります。

  • 気嚢:飛行船の核。浮力=船全体の積載重量。アップグレード可

  • 推進機:燃料タンクも兼ねる。複数設置で推進速度アップ

  • 上昇機:浮上可能な高度が決まる。複数設置で高度上限アップ

  • 操舵室:初期設置された唯一の部屋。操縦はここで

  • 部屋:工作機器、調理器具、物置……etcを自由にレイアウト

  • 壁:設置時の部屋は四方まさかの安全テープ!なくても落ちはしない

  • 足場:デブリ回収機や釣り道具、雨水回収機などはこちらに設置

基本的にはデフォの気嚢と操舵室、最低1つの推進機があれば空を飛べます。そこに生命維持に必要な機械を設置、次いで快適さアップのために部屋や足場を設置していきます。推進機の配置によっては船上での給油が不可能になるため、ちゃんと部屋→足場→推進機の経路は作った方が無難かな、と思います。
設置物は色々ありますが、ものによっては床ではなく壁面に設置するものもあります。また特に意味のないデコレーション用のアイテムもあるので、今後そういったものが充実してくれば各々の色が出た船ができると思います。

ごく狭い室内の様子
サイバーパンクのワンルームマンションの様相

推進機を増やせば速度が上がる代わりに燃費と給油の手間が増え、あれこれ置いていると過積載で気嚢のアップグレードが必要となり、重量削減のために部屋をケチると狭苦しい船内に……とマイクラみたいに物理法則無視した違法建築ができるわけではありませんが、上下階層の概念もあるので、結構自由にやれると思います。自動航行(といっても現状はまっすぐ進むだけ)システムも搭載されているので、敢えて低速にして目的地に移動しながら食料や資源回収をするような遊び方も可能です。
問題は上昇機。目的のロケーションについたが、着陸できそうな足場が最大高度より上にあるということがあります。海洋ADVであるSabnauticaでは「圧壊深度」という形で表現されていた、事実上の行動範囲制限です。なので、上昇機に関しては妥協が許されないのかなと思います。

推進機と上昇機2基、釣り機とか雨水収集機など
これでも立派に飛ぶ

ウィルスなんとかしようぜ

大目標であるところのウィルス汚染の解決ですが、常にナビAIによって目的が示され、また早い段階で船の周辺の探索可能ロケーションとクエスト的な意味で行き先が示されるナビゲーターを作成・設置できるようになるので、迷子になったり手詰まりになるということは、基本的に無いと思います。
特定ロケーションへの到達、そこでの調査、結果見つけたブループリントあるいは追加でリサーチを行うことで作成可能なものを増やし……の繰り返しで、作れるもの・できることを増やしながら「おや…?様子がおかしいぞ…?」となるPCのログや、不穏な人物の足跡をたどります。
汚染されて地上は立ち入り不可みたいな書き方をしてきましたが、酸素ボンベつけて時間制限付きで地上の探索も普通にします。高空には高空の良さ、地上には地上のうーわキっモがあります。
夕日に映える巨大な廃墟と化したビルを眺め「あの柱資源として回収できるんだな。よし」って解体ビーム照射したら支柱を失った建物が倒壊して勝手にエモさを感じたりしながら、空の旅を続ける。そんなゲームです。

夕焼けの空
幻想的で美しい気がするが、致死ウィルスである

まとめ

現状はシナリオ的には全然完結してないですし、EA期間はそれなりに長めに取られています。造船の自由度は割と高かったので、形状が特殊な部屋とか出てきたらまた個性溢れる愉快な飛行船が作れると思います。リリース時にはCooPも実装されると明言されており、ある程度分業しながら遊ぶことも可能になる、はず。雲の上の景観は中々なので、今急いで買わなくてもいいんですが、触ってみる価値はあると思います。

Steam:Forever Skies 3400JPY

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