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失われるはずだった命を消さないために奮闘するひとたちを支えて。

こんばんは。みよよです。今日は参加しているPLANETS Schoolの課題である「自分が仕事で得た専門性」についてエッセイを書きます。

1.専門性などそもそもあるのか?という前提から自問自答

具体的に話すと仕事が特定されてしまうので伏せますが、私は製薬業界で製薬のプロモーション商品の受注から受注後のクライアント様のフォローを一貫してサポートしつつ追加受注を狙う営業職に従事しています。「専門性」という単語を見た時、正直

「文系仕事の私にそんなものはない」

と勝手に落ち込んでいました。専門性があるのは理系の、それこそ私が支えている製薬業界の開発職やMRであると思い込んでいたからです。
しかし専門性はそもそもない、という話ですとエッセイは書けません。そこでそもそも「専門性」とは何かということから調べました。リクルート時代に実際に研修を受けて感銘した的場正人さんの「リクルートのトップ営業が後輩に伝えていること」には、以下のように書かれていました。

営業として一生みがき続ける2つの専門性
①クライアント様の課題に対する専門性
②ソリューション(商品・サービス)に対する専門性

①ならエッセイとしてnoteに書けるのでは?と思ったので、私が考える製薬会社の課題について、考えたこととそのきっかけについて書きます。

2.薬そのものでなく病気の存在を広めていく

私が製薬業界に興味を持ったのは単純な理由からで、単価が高いから。前職は単価が安く、それでも営業先の高校の先生からは「この値段じゃ高い。公教育は限りなく無料であるべき」と値切りされる始末。1度単価が高い商品を売る経験をしてみたいという理由で今の仕事につきました。実際以前の仕事は年間の売上目標が1000万だったのに対し、今の仕事は1つの受注が200万弱、月平均して10本ほどいただいています。

半年前、初めて見積書を作ったときは「なんだこの金額」と驚きました。薬のプロモーションにこんなにお金がかかるなんてそもそも知りませんでした。プロモーションにここまでお金をかけているのだから、さぞかしプロモーションの内容は自社の薬剤がいかに素晴らしいかということが語られるかと思いきや、私のクライアント様は薬のPRはほぼせず、「薬剤に関わる病気をいかに見つけるか」という内容をPRしていました。

二度びっくりしました。不思議に思った私は「なぜ、自分達の薬のすばらしさをもっとアピールしないの?」のようなことをクライアント様に聞いてみました。

「僕たちが扱う病気は昔は死ぬしかない病と思われていたから、そもそもその意識から変えないと、お医者さんに刺さらないんだよ」

このクライアント様の言葉は、私にもっとサポートしたいと思わせるに十分な言葉でした。もちろん薬を売るための施策ではあるのですが、病気の存在を知らせるということは、彼らの会社だけではなく全国の医者にとって有意義なことでは?と感じたからです。
私は祖母を小学生の時に亡くしました。祖母は癌でした。東京の病院なら助かったのにと当時父親がぽつんとつぶやきました。地方の小さな病院にかかった祖母は、医者に病気を見逃されてしまったのです。そして気づいたときには手遅れでした。そんな体験もあり、病気自体を全国の医師に知らせたいというクライアント様の意向は素晴らしいと思いました。

確かに恥ずかしながら聞いたことがない病気でした。その後からテレビで調べたり、クライアント様に聞いたり、PRの内容を自分も学びながらその病気について自分なりに知識を増やしていきました。たまにお医者さんのアポにも同席させてもらい、医者のコメントもメモしました。ライバル社も聞いてみました。

結果、その薬に関わる病気の症状・発見の仕方は大体わかるようになりました。あとはどう伝えたらいいかだ。幸いプロモーションに追加料金をかけ、今よりもっとプロモーションに手間をかけたいと申し出がありました。私はもっとお役にたてるチャンス!プロモーションが広まる方法を考えるために、うまくいっている他社のプロモーションの仕方を学んだり、参考になるかと思ってSNSでのプロモーションの本を読んで、提案に向けて勉強しています。

3.結局自分が得た専門性とは

文章を書いてみて気づきましたが、自分が誇れる専門性を全然磨けていないということを痛感しました。

クライアント様の課題は、「限られたリソースと時間で病気のことを知ってもらい、薬のシェアを広げていくこと」だと半年間でつかみ、そのうち手を提案できることまでは自分の仕事の専門性は磨けたかもしれない。

だけど他のポピュラーな病気の薬剤の場合はどうなのか?という業界全体に通用するのものには磨けていないし、そもそもプロモーションについての知識もない。まだまだこのお仕事のことは文で語れないと気付きました

半年後この文章がもっと自分の論で語れるようにまずは業界とプロモーションに関しての専門性を磨きたいです。クライアント様の言葉が素敵だなと思った瞬間と、本来は死ぬはずだった患者様を救うために動いている人たちに尊敬の意を表しながら。





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