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競馬【血統勉強】血統表の見方&血統予想の考え方(牝系 ファミリーナンバー クロス)

自分の競馬予想方法血統です

血統というと「分かりづらい、難しそう、意味あるの?w」が、やはり前提にありますでしょうか・・・
血統に興味あるけど勉強の仕方や覚え方が分からない初心者さんの為に、
「血統表の見方や馬券における血統の考え方」を解説してみたいと思います

同じ血統派の方でもアプローチや血統解釈の相違がありますので、
私「バリアシオンの見方」を紹介という形で、以下書かせて頂きます
(分かりやすさ重視ですので、ツッコミなしで見て頂ければ幸いですw)


○サンデーサイレンス系(Halo系)

ケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントS 2着(米2冠)、
BCクラシック等、アメリカGI 6勝

サンデー
Sunday Silence(1986年 生まれ アメリカ産)

説明不要の日本主流血統
良くも悪くも一気に、日本競馬をスピード競馬へと変革させた種牡馬で、
とにかく圧倒的な「スピードと瞬発力」を産駒に伝える系統

○ノーザンダンサー系

ケンタッキーダービー、プリークネスS、ベルモントS 3着(米2冠)

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Northern Dancer(1961年 生まれ カナダ産)

世界的超主流血統で、基本的にはパワー(スタミナ)の供給源ですが、スピード系統も多数派生しており、未だその枝葉を伸ばし続けてる
・パワー系 代表 サドラーズウェルズ
・スピード系 代表 ダンチヒ系、ストームキャット系、 ヴァイスリージェント

○ミスタープロスペクター系

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Mr. Prospector(1970年 生まれ アメリカ産)

アメリカの主流血統で、よく「ミスプロ系」と略されてるヤツですw

自身の競争戦歴は条件戦1200mの勝利のみで重賞勝ちはなく(カーターH 2着 ※米GⅡ ダ1400m)決して褒められた内容ではありませんでしたが、一転、種牡馬になると超大成功し上記「ノーザンダンサー」と双璧を成す大種牡馬

基本、ダート血統で「スプリント ~ マイル」を得意とするスピード系統
芝(欧州)もこなす系統もいて、日本での代表格はキングカメハメハ、世界的にはドバウィ

○ナスルーラ系

英チャンピオンS

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Nasrullah(1940年 生まれ イギリス産)

多岐に派生し難しい系統ですが、個人的に「スピード」と解釈してます
ただ現在、父系としては勢いをかなり失っており、母系で見る事が多くなってきてます

・スピード
 ブラッシンググルーム(レッドゴッド系)
・パワー系
 ミルリーフ(シャーリーハイツ) (ネヴァーベンド系)
・日本で有名
 サクラバクシンオー(プリンスリーギフト系)

○ボールドルーラー系

プリークネスS、ベルモントS 3着(33戦 23勝)

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Bold Ruler(1954年 生まれ アメリカ産)

アメリカの主流血統 

分かりやすく極論で言うと完全ダート血統で、父ナスルーラの「スピード」と自身の「パワー」を産駒に伝える系統
(その父、ナスルーラなので「ナスルーラ系」にまとめられてる所あり)

・代表 A.P.インディ


この他に、小分けすれば・・・

○ロベルト
英2000ギニー  2着、英ダービー、コロネーションC

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Roberto(1969年 生まれ アメリカ産)

父「Hail To Reason」で、サンデーサイレンスの2代父も「Hail To Reason」なので、その仲間に当たります
代表格 ブライアンズタイム シンボリクリスエス

このロベルト系はサンデー系ほどのキレる脚はないですが、パワーを兼ね備えており、急坂コースや渋った馬場、またダート中距離(力のいるパサパサ馬場)で、この血が入ってると大変心強いです
簡単に言えば消耗戦に強いと言え、長く良い脚を使える系統

○グレイソヴリン系
ナンソープS 2着(英GⅠ1000m)、リッチモンドS(英GⅡ 1200m)

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Grey Sovereign(1948年 生まれ イギリス産)

ナスルーラの派生系でスプリント~マイルを得意とする欧州的スピード系統
遺伝力が大変強く、この血が入っていると(トニービン以外)かなりな確率で芦毛になりますw

・代表
トニービン(凱旋門賞)、カロ(イスパーン賞)、コジーン(BCマイル)


さて如何でしょうか?
何となくでも「5つの主流系統+α」の特徴を掴んで頂けたでしょうか??
後述する配合を理解する上でも、これらが基礎中の基礎となりますので、
現世界的主流の「ノーザンダンサー系」と「ミスプロ系」を覚えて下さい

「サンデー系」は馴染みがあると思いますので特に覚える事はなく、この2系統を覚えるだけで十分事が足り、明日からあなたも血統派になれますw

○覚える点
・どの国で走っていた種牡馬だったのか?

簡潔に言えば「ヨーロッパ=パワースタミナ」、「アメリカ=スピード
アメリカというとダート戦がメインなので、日本の感覚では「パワー」と思っておられる方もいるでしょうが、質が完全に違うダートなので「アメリカ血統スピード」です

・競争距離
戦績はどうでも良く、どの距離に出走していた競走馬(種牡馬)だったのか?の方が重要

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~ 基本的な血統表の見方 ~

それでは私を競馬(ギャンブル)の世界へ誘ったw、今でも1番大好きな競争馬「ウインバリアシオン」を題材にして、本格的に解説してみたいと思います

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ウインバリアシオン(2008年 生まれ 日本産)

血統に興味ない方でも、これは絶対的に目にした事がありますよね?
ハーツクライ」(青枠=父系)
スーパーバレリーナ」(赤枠=母系)
母の父ストームバード

キャプチャ3333332323
「ウインバリアシオン」5代血統表

とりあえず、自分は常に血統表をこのように見ていて、緑矢印を引いた「斜め右下方向」へ遡って見ています
つまり、「父」と「母方の父系配合」を見てる感じになります

キャプチャ717

式的な形にすると、このようになり大体3代~4代の「父とその系統」で競走馬の血統は解説されています

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「サンデー系 × ND系 × ダマスカス系(テディ系)× ND系」


この父系の特徴を個別に見て行くと・・・

・父 ハーツクライ(日本産)
「トニービン」の影響を強く受けてる中長距離を得意とするサンデー系で、
自身は海外でも活躍(ドバイシーマC、KGVI&QES 3着、有馬記念 等)
・母父 ストームバード(アメリカ産)
デューハーストS(英 2歳GⅠ 1400m)の勝ち馬
「ストームキャット」の父として有名で、スピードあるノーザンダンサー系
・母母父 タイムフォーアチェンジ(アメリカ産)
その父「ダマスカス」(プリークネスS、ベルモントS、他勝ち鞍多数)は、
アメリカの中~長距離で大活躍した競走馬
・母母母父 ダンシングカウント(カナダ産)
戦績不明ですがw、とりあえずノーザンダンサー系

以上の事から「ウインバリアシオン」の血統配合は、
・母系はアメリカ血統でスピード十分
・父ハーツクライ×母系にノーザンダンサーが2本入る事でタフさ強化、
加えて「母母父ダマスカス系」の中長距離感と非主流血統のスパイス感
と、いう事が想像出来ませんか?(まぁ結果論とも言えますがw)

戦績はご存じの通り、(不良馬場)日本ダービー 2着、天皇賞(春)2、3着、有馬記念 2着と、中~長距離で活躍した競争馬でした

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~ 牝系(ファミリーナンバー)~

上記で解説した父系に「サンデー系、ND系、ミスプロ系」があるように、
母系の「母→母→母~」と遡って行くラインを牝系と言います
「近親に○○」や「○○一族」とか聞いた事がありませんか?
つまり、それが牝系です

この牝系に正確な定義はないようですが、20世紀(1900年代)初頭に登場する牝馬(名)を起点として呼び、今現在よく出てくる系統はおよそ300系統
牝系全体では、3,000超の系統があるらしいw

キャプチャ515115555
ウインバリアシオンの母「スーパーバレリーナ」血統表


ウインバリアシオンの牝系を見ると、近親に活躍馬が2頭出てきます
4代母「War Exchange」の娘「Count On kathy」は、ウインバリアシオンのひいおばあちゃん(3代母)
その半妹「Barbarika」がカーリンレッドスパーダの祖母

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どちらかというとウインバリアシオンの牝系はマイナーなのでw、有名所でキャサリーンパーを紹介

キャプチャ111111578
マリアライト(2011年 生まれ 日本産)5代血統表

マリアライトのおばあちゃん(2代母)が、「キャサリーンパー」という牝馬で、ここから多数の活躍馬を輩出してます

マリアライトの兄弟にはクリソライトリアファルクリソベリル
母クリソプレーズの全弟アロンダイト
クリソプレーズ半姉「タンザナイト」からはダンビュライト(皐月賞 3着、 AJCC、京都記念)

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さて単純に、この牝系の活躍馬を見るとどうでしょう?
ダートGI馬が出たり、道悪や中長距離をこなしたりと、かなり「パワーとスタミナに優れた一族」と感じませんか??
補足すれば、この母系牝系自体「ザ・欧州」系統で、遡れば「英3冠馬バーラム」が出てたりします

つまり、この血統(牝系)を狙う条件は必然的にもう分かりますね!

Bahram(1932年 生まれ  イギリス産)


○ファミリーナンバー
牝馬にはファミリーナンバーというモノが必ず振られており、解説してきたキャサリーンパーは「16号族-a分枝」という分類になってます

この馬から、どんどん遡っていくと冒頭で説明した定義では「Garron Lass」という牝馬に辿り着くので、この系統は「ガロンラス系」になります
(※牝系は牡馬牝馬に関係なく「ガロンラス系」)

また、同ファミリナンバー「16号族-a」にはシーザリオも属してます
遡るとプラッキーリージという牝馬に辿り着いて、そのガロンラスの半姉になります

キャプチャp
Plucky Liege(1912年 生まれ イギリス産)
キャプチャG
Garron Lass(1917年 生まれ  イギリス産)

牝系の覚え方は国内外問わず活躍した馬の牝系を、片っ端から遡り調べ上げw、加えて「ファミリーナンバー」も覚えた方が得策です
(16号族-a分枝=「ガロンラス系、プラッキーリージ系」のように)

では、何故この牝系(繁殖牝馬)が血統において重要かと言う事ですね?

調べて行くと見えて来ると思いますが、活躍馬が出る牝系は決まっていると言っても過言ではなく、GIを勝利するような馬は、ほぼ決まった優秀な牝系(ファミリナンバー)ばかりです
また「名牝系」と呼ばれるような系統は、100年以上経った現在でも世界中で衰えずに、その子孫たちが活躍馬を輩出し続けています

余計なお世話で生産牧場目線に立てば、如何に優秀な牝系の牝馬(肌馬)を持ってるかが死活問題でもあり、なぜ某巨大牧場の馬ばかりが走るのか?という話にも

~ 予想における血統(牝系)の考え方 ~

血統予想というと「父馬」や、せいぜい「母父」くらいまでを挙げる方を多く見受けますが血統観点において、それらは差ほど重要でありません
上記の延長線上になりますが、母系牝系が良質なら例え安い種牡馬(父)でも所構わず走りますw


・当該レースで好戦績を残してる近親を探す

近親関係であれば色んな競馬サイトで検索出来ますので、近走が凡走ばかりでも適正だけはあるので、コース変わり等で激走する率は当然高くなります

・活躍馬を輩出し続ける名牝系

とりあえず世界3大牝系と呼ばれるのは、この3頭の系統
La Troienne(ラ トロワンヌ)Fn:1-x(1-s)」
Pretty Polly(プリティポリー)Fn:14-c
Frizette(フリゼット)Fn:13-c
これら以外にも世界的名牝系と呼ばれる系統があるので、調べてみて下さい(絶対的に自分で調べた方が覚えられますので)

当該レースに合う血統配合と牝系を鑑みて、好走しそうな穴馬を探し出し血統予想をしています(穴党なのでw)


長くなりましたが、補足的に「wiki」もご覧ください
https://ja.wikipedia.org/wiki/ファミリーナンバー
https://ja.wikipedia.org/wiki/ファミリーライン

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~  クロス  ~


個人的に血統予想において「クロス」を、そこまで意識してませんが解説しておきます(都合の良い時だけ引き合いに出しますw)

・インブリード(近親配合)
簡単に言うと「同じ血」を掛け合わせる事によって、その特徴を「強く産駒に出す」効果を狙った感じでしょうか

・アウトブリード(異系配合)
上記インブリードの対比で「クロスを1本も持っていない馬」で、比較的体質が強くタフとされています


再び「ウインバリアシオン」の血統表で、それぞれ囲っているのが5代までにクロスが発生した馬です

キャプチャ6666677788
Northern Dancer5 × 3 × 5 18.75%
Almahmoud」    5 × 5      6.25%

ウインバリアシオンには「2系統のクロス」が発生してる事が分かり、
また「血量(○○%)」というモノも同時に表示されます

自分で血量を計算する必要は特にありませんが、より理解する上でも計算方法を紹介しておきます
1代「50.0%」、2代「25.0%」、3代「12.5%」、4代「 6.25%」、5代「3.125%」となり、1代経るごとに半分ずつになっていきます
Northern Dancerの「 5 × 3 × 5 」だと3.125 + 12.5 + 3.125 = 18.75%
Almahmoudの「 5 × 5 」だと3.125 + 3.125 = 6.25%

この血量が大きい程より強いクロスとなりますが、これらが大きいからといって決して「良い!」とはなりません
「血量が多い=より近しい近親配合」となり、体質等に問題が出る確率が増えるため

また俗に言う奇跡の血量なるものがあって「 3 × 4 または 4 × 3 」のクロスで発生する「18.75%」です
数多くの活躍馬にあったとされ、某ゲームでいう所の「爆発力」が期待できる配合ですかねw

クロスは違いますが「ウインバリアシオン」も、この血量ですね!
ちなみに、あのオルフェーヴルも「ノーザンテーストの 4 × 3 」のクロスを持っています


・「インブリードの究極系」的な馬を紹介

エルコンドルパサー(NHKマイル、ジャパンC、フォア賞、凱旋門賞 2着)

エルコンドルパサー(1995年 生まれ アメリカ産)
キャプチャ23423 - コピー
Special、Lisadell 4 x 4 x 3(25.00%)
Northern Dancer 4 x 3(18.75%)
Native Dancer 4 x 5(9.38%)

・父 キングマンボ
仏2000ギニー、St.ジェームズパレスS、ムーラン ド ロンシャン賞(母子制覇)のGI 3勝
「キングカメハメハ」の父として有名で、その母ミエスクはBCマイル連覇を始め、GI 10勝の世界的名マイラーかつ繁殖としても優秀な超名牝

Miesque(1984年生まれ アメリカ産)
Kingmambo(1990年 生まれ アメリカ産)

・母母父 シアトルスルーは「アメリカ3冠」馬

Seattle Slew(1974年 生まれ アメリカ産)


・母母母父 フォルリは「アルゼンチン4冠」馬

Forli(1963年 生まれ アルゼンチン産)


クロスにおいては、Special(スペシャル)&Lisadell(リサデル)の全姉妹クロスが発生し、見方によっては「Nureyev(ヌレイエフ)≒Sadler's Wells(サドラーズウェルズ)」の「3 × 2」(37.50%)とも取れる超近親配合
ノーザンダンサー4 × 3」で奇跡の血量
牝系は、5号族-h分枝Simon's Shoes(サイモンズシューズ)系


という形で、どこをどう切り取っても超良血で固められた血統であり、見事に狙ったとしか思えない超強烈なインブリードで配合された競争馬でした

ただ、そのインブリードのせいかは不明ですが、僅か3代の産駒を残し7歳で早逝してしまいました・・・

-------------------------------------------------------------------------------------かなり長くなりましたが、基本的な「血統の見方や考え方」は、ご理解頂けましたでしょうか?

血統を少しでも見れるようになれば、
コース形態(芝/ダート、馬場状態)に適正が合ってない人気馬を消す
馬柱(近走成績)では到底買えない穴馬を狙う
みたいな事が出来るようになります

当然いきなり全部覚えるのは無理ですので、最初は好きな競走馬や有名馬の血統表を、ただただ眺めるだけでも良いと思います
そこから父系や母系(牝系)を遡って少しずつ覚えてみて下さい


現在の予想ファクターに血統をプラスすれば、
もっと競馬が面白くなる事、間違いなし!!(※勝てるとは言ってないw)

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