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はじめての産技大単位バンク生活備忘録

2022年12月から、とある計画の足がかりとして東京都立産業技術大学院大学(以下AIIT)の科目等履修生(単位バンク登録生)を始めました。

明日から2023年の新学期が始まるので、どんな感じだったか、相変わらず続けている放送大学と比べてどう違ったかを、備忘録かねて記しておこうと思います。

単位バンク登録生とは?

AIITにおける科目等履修生の愛称です(少なくとも私の理解では)。
自分は以下の目的で単位バンク登録生となりました。

  • 正規学生として入学する前にAIITの授業の実際のところを知るため。

  • 積み上げた単位は将来正規学生として入学した際に取得済み単位としてカウントできるため、正規学生として入学後、2年目にやってくるPBL(研究型の修士課程における修士論文に相当)を履修するための地固めをするため。

  • 正規学生の選考形式のひとつに、単位バンク登録生として評点4(優)以上で習得した単位が4科目(8単位)以上ある場合、エッセイのみで受験できる「単位バンク登録生向け入試」があるので、その準備のため。

令和6年度から正規学生になるとスケジュールを立てて、1つの学期に1科目ずつ授業を取っていく計画を立てました。

募集要項

AIIT単位バンク制度(科目等履修生制度)」のページに載っています。

リンクがいろいろあって迷いましたが、初めて単位バンク登録生になるときは「【新規出願者用】」と書いてある方に基づいて手続きを取ればOKでした。

授業選択

出願時に取りたい授業も同時に選択し、その授業を取りたい理由や、その授業を取る上で必要となる背景知識を有しているかなどを、所定の様式に書いて提出する必要があります。
単位バンク生が受けられる授業の一覧は、先の単位バンク制度のページの「科目等履修生時間割」というリンク先にリストがあり、その中からシラバス見つつ取りたい授業を選択します。

放送大学は放送授業をベースにしているからか、科目履修生・選科履修生でもすべての授業をインターネット配信で聞くことができるなど授業へのアクセスがめちゃくちゃ広いですが、AIITは対面授業をベースとした授業で基本クローズド、また、単位バンク生は正規学生の履修を妨げないように授業に参加するものとされているため、選択できる授業の幅は正規学生に比べて限られています。AIITの売りとも言える実習・ゼミ系の濃い科目も基本、正規学生オンリーという感じで、このあたりは正規入学してからガッツリ受けに来てね、というメッセージを感じます。

ということをふんふんと把握してシラバスを見つつ、以前メーカーで働いていた経験と、放送大学で習得した統計関連科目の知識があることから、2022年12月から取る授業としては「品質工学特論」を選択しました。
出願書類の中に「科目別履修申請書」というものがあり、そこに授業に関連する他大学等で習得した単位を記入する欄があるのですが、放送大学で取った統計関連の科目もいろいろ書いておきました。

出願

審査料9800円がかかりますが、書類審査のみで入学試験的なものはありません。出願はWebフォームから行います。手軽すぎてちょっと心配になりましたがちゃんと受理され、受理番号と履修可否発表の日程が通知されました。

AIITの単位バンクには前提となる出願資格がいくつかあります。これは修士課程に入学する時に大学卒を求められるなどと言ったことですが、海外の大卒の方や大学卒ではないが大学卒と同等の能力を有する者として出願する場合などは事前審査が必要にあります。その場合、出願〆切が他と比べて早くなるので、注意が必要だと思いました。

また放送大学の放送授業のように来る者拒まずではなく、AIITでは各授業単位バンク登録生は若干名の受け入れとなるので、申込が遅くなると受け入れ枠がなく受講許可が出ないことがあります。フォームが開くまでにシラバスを吟味しておき、フォームが開いたら即申し込むくらいの行動が求められます。

受講許可通知

出願は11月8日に受理通知、11月17日の履修可否発表で無事履修許可。
2022年12月からAIITの単位バンク生となることが決まりました。

授業料払込

モバレジとかいう甘えは許されなかった。払込書を持ってみずほ銀行の窓口まで行きました。払込書を持ってみずほ銀行の窓口まで現金を持っていくオンリーです。これはもうちょっとなんとかならんか…
(※ネットバンキングOKという情報をいただいたので訂正します)

授業料は1単位14400円、1科目2単位は28800円です。

書類・学生証到着

授業料を払い込んでしばらく経って、AIITから学務システム等へのログインIDとパスワードが書かれた紙と学生心得みたいな冊子が届きます。ログインIDとパスワードの紙、ペライチなので捨てちゃいそうですが捨てちゃダメ。
学務システムについては後述。

学生証は学期始まり直前の11月30日に郵送されてきました。

授業開始

2022年の品質工学特論は12月2日の金曜日、20時10分から授業開始でした。

この授業は「ハイフレックス」という対面式とリモートのハイブリッド形式の授業で、東大井にあるAIITの校舎、zoom等のリモート授業のどちらでも授業を受けられるというものです。東京に居なくても授業を受けられる!

第1回はせっかくなのでと東大井のAIITの校舎まで行ってみました。
最寄りは品川シーサイド駅、駅から迷わず歩けば徒歩10分くらい。

円筒形の建物が特徴的。高専と同居してるので校舎の掲示物を見るとおぉ、若いってなる。

まだコロナへの警戒も強かった頃だったため、この回教室に居たのは私一人。教員の方も学生が直でやってくるとは想定してなかった様子でイレギュラーな対応を取っていただくことになってしまいました(反省)。
他の学生とガヤガヤやれるのが対面式授業の醍醐味だと思うのですが、この時期はそれがなかなか叶いそうにないことや、ヘッドホンでしゃべると音声が回り込むなどいろいろ不便なところもあったので、結局品質工学特論の授業を教室で受けたのはこれが最初で最後となり、あとは全部zoomか録画授業の聴講でした。

学務システム

AIIT、同じドメイン内にいろいろなシステムが散在しているみたいで面食らいましたが、とりあえず「Garoon」「manaba」「講義動画配信システム」の3つに入っておけば2022年12月の学期は乗り切れました。
manabaは受講中の講義の資料とかレポート提出とかをやる最重要拠点、放送大学で言えばWAKABAに相当。講義動画配信システムは授業の録画回やzoomの録画を見る場所。Garoonは全学掲示板で自分に刺さる情報の密度は薄いけど登校時のプロトコルやPBL発表会のお知らせなどたまに重要な情報があるからたまに見とけ、という感じです。
あとブラウザバックしてもエラーは出ません。

授業の進行

1コマが90分、そして2ヶ月で1科目終えちゃうので週2回授業があります。
品質工学特論を受けた限りではありますが、提出型の課題か小テストのどちらかがほぼ毎回出ますし、提出期限も1週間後のものが多いです。1回1回の分量はさほど多くないのが救い。また、授業中にスライドを使って5分程度のプレゼンを行う機会も2度ほどありました。
2022年12月学期試験はレポートでしたが、こちらは参考元や図表もしっかり入れ込んで書いていくと14ページほどのしっかりした文章になりました。

授業時間が固定で時間が長く、課題も多めなので、フルタイムの仕事持ちが放送大学と同じノリで1つの学期に授業10科目とかポンポン入れちゃうと詰むかなと。
単位バンク生はそもそも年間上限12科目ですが、正規学生はその枠がないと思うので正規入学後は注意したいところです。(正規学生は在籍にお金がかかっちゃうシステムで悩むところですが…)

成績発表

2022年12月学期の成績発表は翌年の2月21日でした。manabaで見れます。
授業中もいろいろと質問したり、発表時も手応えを感じていましたが、評点は最高の5を頂きました。単位バンク登録生入試の要件を満たす第一歩として好スタートを切ることができました。

2023年度以降について

上で履修登録を早く行わないと埋まるよということを書きましたが、2023年4月学期については期間ギリギリに履修希望を出した結果、人数超過による履修不可を食らってしまいました。単位バンク登録生入試の要件達成に早くも黄色信号です…6月学期の追加募集を今か今かと待っている日々です。

2022年度はコロナの影響もあり、AIITの売りとも言える各種設備の利用にもいろいろ制限がありました。2023年度はどうなるかわからないですが、正規学生になる頃には解除されていればいいなと思うのと、単位バンク登録生でも図書館の利用は可能なようなので、土日の有効な利用法としてAIITの校舎を使う方向も強化していきたいと考えています。そして令和6年度の正規学生入学も目標としては捨てていません。放送大学や検定試験の活用もしつつ、AIITでの学びも深めていきたいです。

AIIT最寄りの品川シーサイドの近くにある商業ビル「シーサイドフォレスト」の中庭。
AIITで勉強してここでランチを取って、なんて生活もあるのでしょうか。

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