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食べることだけを大切にできれば良い

※ペコリッチの食べることが大好きな
スタッフが書いた勝手なコラムです

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お腹がすいてヨダレ、笑いすぎてヨダレ、ぽかんと開いた口が塞がらずヨダレ、とにかく心のヨダレをぜんぶ出し切った本が西加奈子さんの「ごはんぐるり」である。

誕生日はホールのケーキがどんなにお腹いっぱいでも必要。初デートで行くご飯屋さんはそこ以外受け付けられない。1番美味しいお酒。大阪出身だからこそ大好きって恥ずかしくて言えないたこ焼き。文字で読むだけで美味しいメニュー。自分流でつくるご飯。初めての手料理。

完全超独自の観点で食事に関するアレコレの正解(西さんが勝手に決めつけたもの)や自身のおいしい記憶が実にご機嫌に書かれている。


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食べること。人間が生きるために必要な行為。
だとすれば栄養やエネルギーだけを吸収すれば良いのに、人は「おいしいごはん」にこだわる。

それは生きることと一緒だ。生きることも、ただ息を吸って吐くだけでも良い。だけど人は他者と関わり、どうでもいいようなことで悩み、明日の予定に胸を躍らせ、眠り、泣き、産み、産まれ、怒り、笑う。人生にそれぞれの色をつける、食事に楽しみを見つけるように。

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食事はどんなときも特別だ。
すこししょっぱくなった前日の残りの味噌汁、片手は仕事に使われ、もう片方の手で飲み干すカップ麺のスープ、リクエストに応えたけど少し焦げちゃったハンバーグ、流行りに乗ってつくったスパイスカレー、中々来ないお客様を招いて淹れた紅茶に持ち寄られたクッキー。どれもこれも、作った人がいて、食べる人がいる。自分に対してもそうだ。


自分が自分の為に作る料理は、過去の自分から今の自分へのプレゼントだし、人が誰かのために作る料理はお腹も心もいっぱいになる。顔を合わせたことがない人が作ったであろう総菜や既製品は誰かの体の一部になってゆく。どう考えても、すべてが優しさでつくられており、特別以外のなにものでもない。


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飲食店は、必ず食事をする場だ。

作る人がいて、食べる人が居なければ成り立たない空間。特に飲食店は手間がかかる。席への案内し、注文を聞き、料理をつくり、運び、皿を下げ、会計をする。何度も言ってしまうが、食事をするという行為は、特別だ。しかも飲食店は、家で食べるよりもコストがかかっている。だから、という訳でもないのだが、作る側にとっても特別なものであって欲しい。もっとシンプルに言ってしまえば、楽しくいて欲しい。食事は、作る側のものでもある


私が共に運営させてもらっているこの『ペコリッチは飲食店業界特化型求人サイトだ。『「飲食業界で働く」をもっと楽しく魅力的にする』というのがモットーである。

楽しく働ける環境を、お店にも働く人にも提供したい。電話にて1人1人の希望に寄り添いながら、一緒に考え、見つける。そういうことをしている。時間もかかるし、正直キリはない。掲載する飲食店の数を減らすという大胆な調整をし、なんとかやっている。

それも、『食事』をすべての人に楽しんで欲しいという思いからだ。すくなくとも、私はそういう気持ちでいる。

だから私は食事に関することをここに書く。もっと食事の楽しさを知って欲しいからだ。平々凡々、無味乾燥なことを言ってしまっているが、ほんとうにそう思っているから仕方がない。生きることに必要な食事というものを好きになれば、きっと日々がうんと楽しめるはずだ。


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食べることがめんどうになってしまっている人は、ぜひ西加奈子さんの「ごはんぐるり」を読んでください。

作る側としても食事を楽しみたいという方は、是非ペコリッチのサイトをのぞいてみてください。


食事は楽しいんだぞ!思い知れー!!!


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