私が本当に大切にしたい仕事。
退職すると決めてから私の中で何かが吹っ切れたようで、4月からの新しい生活にとてもわくわくしている。
不思議と不安があまりない。
それは何故だろうと考えてみた。
普通に考えたら、正規のフルタイムから非正規のパートになるのだから、まず収入はガクンと下がるし、ボーナスもない。ベビーシッターや絵本講師も私の需要があるかはまだやってみないと分からない。もちろん安心出来るような額の貯金がある訳でもない。
...だけれど、毎日まだ家にいたい子ども達を7時半過ぎに慌ただしく保育園へ連れていかなくていい。ほぼ毎日子ども達を10時間近く園に預けなくていい。「ねぇねぇおかあた~ん、いっちょにあとぼ♡」と2歳の娘の覚えたての甘い言葉に誘われて、可愛くて一緒に遊んであげたいのに疲れすぎてちょっと自分の時間が欲しくてテレビを見せてしまう自分に嫌気を感じなくていい。
私はフルタイムで復職してみて、"人の子に尽くしすぎて、自分の子がおざなりになってしまっている現状"に気づいてしまった。
もちろんフルタイムでも激務でも、バリバリ働いてプロと一緒に子どもを育てていく方が親にも子にも合っているという家庭、お金の為にと工夫しながら頑張っている家庭、変えたくても変えられない事情がある家庭など様々あると思う。長い時間園に預けて働くことを批判している訳ではなく私は自分の現状についてこう感じたのです。
復職した直後は久しぶりのお仕事や良い人間関係の職場が楽しくて、社会に貢献出来ている、沢山のママの力になれていると実感できることが嬉しくて、毎日夢中で保育の仕事に全力投球していた。けれどふと気がつくとそのシワ寄せは確実に自分の子ども達に出てしまっていた。。。
特に4歳の息子にはそれが顕著だった。息子は3歳で保育園に入り、年中組になるまでは保育園にほぼ毎日長時間で通うということはなかったからか、表情に疲れが見えるようになり「今日も保育園?おやすみがいいな~」と言うことが増えていった。
そんなある日、担任の先生から「今日巡回指導の心理士の先生がみえて、息子くんの心の状態が少し気になったそうです」と言われた。詳しく話を聞いていくとどうやらその心理士の先生がクラスに来た時に、はじめて見るその先生に息子から近寄り手をギュッと何度も握ったりピッタリとくっついたり"甘えの欲求"が強く出ていたそう。
今ならまだ間に合うから気をつけて見てあげてと...。
私はそれを聞いて衝撃を受けた。
久しぶりのフルタイム復帰で、正規だしもう中堅保育士。担任としても先輩としても頑張らなきゃ!!!!!と自身に強いプレッシャーをかけ仕事のことと家のことでいっぱいいっぱいになり、我が子のことがいつの間にか気にかけている"つもり"になってしまっていたのだった。我が子を第一にと思っていたのに自分のことしか考えられていなかった。
フルタイムワーママの洗礼を受けた気分だった。そうか、フルタイムでしっかり労働しながらママもするってこういうことなんだ。
でも、私の一番大切にしたい仕事は...
母親業
だった。フルタイムで働くと母親業が疎かになるという訳ではない。この仕事でこの疲労感を乗り越えられる力が今の私には...ない。子どもを産む前と同じような働き方、心の持ち方ではいけないのだなと実感し、息子に申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
一番頑張っていたのは私でも夫でもなく
我が子
だった事にようやく気づいた。
まだこの世に生を享けて4年。ある日突然親と毎日10時間近くも離れて、心を完全に許せる人がいない、沢山の人がいて家のように思い通りには過ごせない場所にずっと居なければならないことによる小さな体にかかる心労たるや。
息子は特に自分のやりたい事にいつもまっすぐで一見すると自由人だけど心は意外と繊細で。人への興味関心が高く、年齢が上がるにつれて優しくて気遣いな姿が出てきたから、きっと園では彼なりに色々と我慢していることもあるだろう とふと立ち止まればよく分かるのに。
きっと園でも家でも気を遣って息子も限界だったのだよね。保育士のくせにそんな初歩的なこと(心のケア)もできていなかったなんて。
、、いや待てよ、そうか。
私もまだ母4年目だった。
"自分は保育士だから、毎日たくさんの子どもと関わってきたから子育てもきっと大丈夫"とどこか過信してしまっている部分があったのかもしれない。
【⠀保育と子育ては違う。】
子育てをしていると日々それを実感し、子どもに教えてもらうことばかり。
子育ては【(母)親業は】
子どもの健やかな成長のために
身の回りの世話、心のケア、安全、見守り、躾
それと同時に家事もこなさなければならない。
それだけではない。家族の将来の事、義家族との人間関係、両親の老後のことなど考えなければならないことは山ほどある。
子育てをさせてもらえていることによって、今まで分かったつもりでいた母親の大変さ、偉大さが身に染みて理解でき、保護者の方にもより尊敬の気持ちをもって何か少しでも力になれたらという想いで仕事に取り組むことも出来ているし、これからもその想いをずっと持ち続けながら保育士という仕事は続けていきたいと思っている。
だから、子育てもして仕事もするということは
"我が子や家族の幸せを一番"に考えるためにも家の事と仕事(自分のやりたい事)とのバランスを考えていかないとなんだなあ。(何を一番とするかは人それぞれで良いと思っています)
今の私には"我が子や家族が一番"。だからといって、自分の事も疎かにはしたくない。人生は一度きりだから失敗に気づいたらそれをバネにしていけばいい。その時のライフスタイルに合わせて自分らしく、大切にしたい事を大切にできる働き方を模索しながらどんどん挑戦していきたいと思っています🥰🌈
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