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IT エンジニアが押さえておくべき業界動向を「学び、語り合う」イベント~「ProTechOne 2024 - ITエンジニアの広がるミライ-」開催

2024年6月22日(土)、PE-BANKは、全国のITエンジニア向けオンラインイベント「ProTechOne 2024 - ITエンジニアの広がるミライ -」を開催いたしました。
このイベントは、ITエンジニアの皆様が押さえておきたい業界の最新動向を「学び、語り合う」ことを目的としたもの。2014 年よりスタートした「プロエンジニアフォーラム」を経て、2022年には現在の『ProTechOne』へとリニューアル。すべてのITエンジニアやITフリーランスの皆様がIT業界で長く活躍できるよう、その成長を支えるための場へと進化してまいりました。
その第3回目となる「ProTechOne 2024 - ITエンジニアの広がるミライ -」の模様をレポートいたします。

株式会社PE-BANK 代表取締役社長 髙田幹也

「ProTechOne 2024」には、弊社に登録するITフリーランスの方、一般のIT エンジニアの方、あわせて1,200名を超える皆様に申し込みしていただきました。
イベント冒頭では、PE-BANK 代表取締役社長 髙田 幹也が登壇。髙田よりITエンジニアを取り巻く環境や市場動向などを報告するとともに、PE-BANKの新しいサービス「Pe-BANKカレッジ」などを説明いたしました。

AIは、ITエンジニアの未来をどう変えるのか?

ジャーナリスト
佐々木 俊尚氏

佐々木俊尚氏

佐々木俊尚氏のセミナーは「AIは、ITエンジニアの未来をどう変えるのか?」がテーマ。佐々木氏には、AIが社会や私たちに与える影響とその未来の可能性について俯瞰的な視点から解説し、生成AIの進化やメタバース、自動運転、デジタルツインなどの産業において、AIがこれらの分野の司令塔となる未来像を語っていただきました。
AIが社会と産業に大きな変化をもたらすのは確実であり、予想外の新技術が突然現れる可能性がある。未来の社会のルールやマナーがどう変わるかも不確定であると指摘する佐々木氏。最後に「新しいテクノロジーを面白がることが重要であり、社会がどう変化するのか見守りつつ、その渦中に身を置く姿勢が大切だ」というメッセージを送り締めくくりました。参加者の方々に深いインスピレーションを与えるセミナーとなりました。

ITエンジニアの将来に向けた「マネープラン」~ベストソリューションを考える~

MSK保険センター株式会社所属 ライフコンサルタント
石井 聡史氏

石井聡史氏

生命保険と金融サービスの専門家として活躍する石井氏からは、ITエンジニアの将来のマネープランについてのセミナーを行なっていただきました。
石井氏は、ITフリーランスとサラリーマンの将来受け取れるお金に大きな差があることを指摘し、その金額の差がどのように生じるのか、その内訳と差を埋めるための方法を詳しく解説。具体的なマネープランの重要性を強調しプロエンジニアは自助努力をして資産形成を行うことが必要であり、新NISAやiDeCoについて即検討するべきと強く推奨しました。
ITフリ―ランスは、今ある資産を将来に向けて長期的に運用していくべきであり、すぐに行動を起こしてほしいと強調し石井氏のセミナーは終了。マネープランに不安を感じているITフリーランスの皆様にとっては、情報満載の有益なセミナーとなりました。

AIという道具を使い熟す(こなす)ための能力とは?

慶應義塾大学理工学部教授
栗原 聡氏

栗原聡氏

人工知能学会副会長や倫理委員会委員長などを務める慶應義塾大学の栗原聡教授からは「AIという道具を使い熟すための能力とは?」をテーマにお話しいただきました。
まず、AI研究の進化、囲碁AI「AlphaGO」やGoogleのTransformer開発、ChatGPT登場の第四次AIブームなどが具体例を交えて説明。生成AIを「十徳ナイフ」に例え、多用途で有用なツールだが、真価を発揮するには正しい使い方が必要だと指摘する栗原教授。効果的な活用には、ノウハウを広めることが重要であり、その効果を日常業務で実感することの難しさも理解し、受け入れることも必要だと強調しました。また、自身が関わったAIによる漫画「ブラックジャック」の制作について具体例も紹介していただきました。
「AIが提示する多様な判断の選択肢から人が選び、判断することが重要だ」という栗原教授の結びのメッセージが印象的だった今回のセミナー。AIの進化と実践的な活用方法を理解するうえで非常に示唆に富んだ内容となりました。

座談会

今回の「ProTechOne 2024」ではセミナーに加えて、有識者4名による座談会形式のトークセッションも実施いたしました。
登壇者は株式会社セクションナイン代表取締役 吉田 真吾氏、慶應義塾大学 理工学部 教授 栗原 聡氏、株式会社トリプルアイズ執行役員技術本部 片渕 博哉氏、プロエンジニア 秦 智音氏です。

・AIの現場の状況について
・今からでも遅くない!? AIを仕事にするために
・AIにおける日本の勝ち筋

この3つのテーマに基づき、スポーツ計測や顔認証システムなどの実例、AI分野における若手のエンジニアの必要性、リソースの限られた日本でのAIの活用法など、ITエンジニア、企業、大学などそれぞれの視点から、ITエンジニアの「ミライ」に向けたとても興味深い、非常に白熱した有意義なトークが交わされました。

データで社会をデザインする ~経済学・機械学習・因果推論の融合~

経済学者・データ科学者・事業家・タレント
成田 悠輔氏

最後は、経済学者・データ科学者・事業家である成田 悠輔氏による「データで社会をデザインする~経済学・機械学習・因果推論の融合~」をテーマにした基調講演。
成田氏の講演は、まず因果推論についての基本概念の説明からスタート。薬の投薬効果やランダム化実験の有効性など具体例を示すとともに、学歴と収入の関係やベーシックインカムが社会に与える影響など興味深いテーマを例に、因果推論を用いて客観的に評価する方法を解説していただきました。

さらに、因果推論と機械学習の統合がWEBやゲームなど多岐にわたる分野ですでに進展していることを紹介。公共政策や教育、医療におけるAIと機械学習の応用可能性についても指摘してくださいました。また、教育や医療分野で問題解決のために成田氏自身が実際に活用している因果推論と機械学習についても語っていただきました。
機械学習とAI、とくに因果推論に焦点を当てた実証実験や最新の研究の話は、ITエンジニアが将来に向けたスキルアップやキャリア形成について考えるうえで重要な情報であり、データによる社会デザインの視点からも非常に興味深いものとなりました。


全てのセミナーや講演が終了ののち、最後にPE-BANK常務取締役 高山 典久より閉会の挨拶が行われ、第3回「ProTechOne 2024 - ITエンジニアの広がるミライ-」は終了しました。

PE-BANK が2022年より開催してきた、すべてのIT エンジニアの成長と活躍を支えるイベント「ProTechOne」では、これからも皆様の「学び」や「気づき」につながるコンテンツをご提供していく予定です。IT エンジニアの皆様のご活用、ご参加を是非お待ちしております。

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