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あんきろびより と ごうりゅうびより

例えば、カーテンを開いてクチナシの香りに包まれたときとか、上野発の夜行列車降りた時とか、そんな時に、ふと感じることってないですか?

優しい気持ちになったり、とてつもなく何もかもがどうでもよくなって、松屋のテーブルと椅子を全部ひっくり返して退廃的な気持ちになったり。

そういうふとした小さな気持ちって、小指の先のほんのちょっとしたさかむけほどのきっかけで起こるんだと思うんですよね。

ちなみにぼくは今日、あんきろびより的な感じです。みなさんもそういう朝ってありますよね。
ああ、なんか今日はあんきろびより的な気持ちだから、ランチはカツ丼にしようとか、あんきろびよりだから出社のときの車の中の音楽は西城秀樹にしようとか。これを読んでいるほとんどの方は人間なので、そういうことがあるかと思うんですよ。

昨晩、金沢駅ちかくのゲストハウスに宿泊して、朝起きたら、ぼくは腰痛に苛まれていたんです、かわいそうですよね。

シャワーを浴びたりなんだりしてたんですけど、やっぱり良くならない。これはもうあれしかない、筋肉を引き伸ばしてやれっ、とそう思って自室のベッドのそばに寝転んでストレッチをしました。

すると、突然、あんきろびよりになったんです。

なぜかというと、ベッドの下に、あんきろびより的さかむけがあったんですね。

手を伸ばし、手のひらに、さかむけ要素をのせると、ああ!あんきろびより!!と、大声で叫んでいる自分がいました。

アンキロサウルスの図

皆さんご存知のアンキロサウルスです。
アンキロサウルスは中が空洞の硬くて軽い甲羅に覆われていて、その装甲は、首や瞼にさえ及ぶんです。
だから外敵がアンキロサウルスを食べようとするならば、腹にかぶりつかないといけないんですけど、当時お好み焼きのコテは存在しないので、ひっくり返せなかったんですね。
だからティラノサウルスとかなんかそういう名前の人たちは、背中をガジガジ齧るか、遠くからぼんやりと眺めるしかなかったんですね。

そして、アンキロサウルスの尻尾には瘤と装甲がついているんですね。
ブンブン振り回すと、こう、ぶんぶん音がして怖いです。

恐竜の骨を砕くには100メガパスカルほどの力が必要だというのは皆さんご存知で、1メガパスカルが、1平方メートルの範囲に自動車が100台乗っているくらいの圧力だということもご承知のことと思いますが、大型のアンキロサウルスが尻尾を振って外敵に叩きつけた場合、その威力は、718メガパスカルになるんですね。
だからもう、はっきり言って、アンキロサウルスを食べようと思う恐竜に同情するしかないんですよね。

ほら、みなさんも足首にボーリング玉が凄い勢いでぶつかってきたらすこし悲しい気持ちになるとは思うんです。

でも、アンキロサウルスに手出しした奴らは足首に自動車が700台近くぶつかってくるんですからね。

これは人間で換算すると12月24日の朝のコストコで、ロティサリーチキンに大挙して全速力で走ってくる人たちの小指が通過するあたりに鋼鉄製のタンスを置いておいて、全速力で小指が鋼鉄タンスにぶつかるのとだいたい同じくらいになるんですね。

だから、ベッドの下でアンキロサウルスを見つけた今日はアンキロ日和なんです。

有名な歌がありますよね。


君がアンキロサウルスだよねと言ったから今日はあんきろびより〽


ホットチーズサンド食べてる!
腰痛い!
もうすぐイシノアサミと合流日和!

ごうりゅうびより!

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