フードテック革命 世界700兆円の新産業 「食」の進化と再定義

画像1

○○techという言葉(xTech)が流行っている。Foodtech(Food×Technology)もそのうちの一つだ。「食」は全ての人間が生活を営む上で避けて通れないものであり、このテクノロジーは我々の生活にダイレクトにインパクトを与えるものになる。Foodtechは、単に我々の食事を良くする・便利にするという以上のものになりそうだ。フードロスや飢餓といった直接的に食に関わることから、環境問題、健康問題といったことまで、広い分野への解決策となりうる。
例えば、保存技術が進めば豊作で育ちすぎた野菜を廃棄する必要もなくなるだろう。消費者と飲食店をつなぐプラットフォームができれば、飲食店で余った食材を安価に消費者に売ることができるようになる。
培養肉が大量生産されるようになれば、飢餓問題も解決できるかもしれない。同時に、培養肉により家畜を減らすことができれば、地球温暖化のスピードを緩めることができる。牛が排出するメタンガスは温室効果ガスの3~5%を占める。また、それにより需要が減少した家畜用の飼料生産にかける資源を人の食料生産に使えば、貧困地域にも食料を行き渡らせることができるかもしれない。
例えば、アプリやスマートウォッチで摂取した食べ物と健康状態を随時記録して次の食べ物をrecommendすることができれば、病気を未然に防げるかもしれない。

Foodtechがもたらすことには、大きく2つのことがあるように感じる。一つは、社会問題の解決。上に挙げたような食に関する問題はこれ以外にもたくさんある。Foodtechによ多くの問題を解決できるだろう。もう一つは、食の利便性や体験価値の向上。Foodtechにより、より手軽に、より楽しく料理や食事を行うことができる。食がもたらすのは食欲を満たすことだけではない。人は知らず知らずのうちにそこに楽しさや面白さを求めている。
今後、身近なところでは我々の食がどう変わるのか、より広い視野では世界の問題をFoodtechがどのように解決してくれるのか、見続けていきたい。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?