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米企業の損益計算書の見方。ココだけ押えておきたい。

今回は、決算資料の中から、米株投資をするなら、ここだけは最低限押さえておきたいという部分と用語をピックアップしていきたいと思います。

ザックリみる米企業の損益計算書

決算書は、英語でFinancial Statementsと呼ばれます。株式関係の書籍では、決算書は会社の成績書と言われたりします。突き詰めて言ってしまえば、ある期間に、どれだけ儲けたか、あるいは損をしたか、そして資産、負債をどれだけ残しているかを示したものです。上場企業は、3カ月ごと年4回の発表が義務付けられ、その企業にとっての1年が終われば年次決算が締め後、2か月以内に発表されます。英語では、四半期決算をQuarterly Earnings、年次決算をAnnual Report などと言われます。 

決算書は、大きく分けて、損益計算書(Income Statement、またはStatements of Operations)、貸借対照表(Balance Sheet)、キャッシュフロー計算書(Cash flow statement)の3つから構成されています。今回は、この中から、企業が儲かっているのか、それとも損をしているのかが、分かる損益計算書をみていきます。

実際の損益計算書を使ってみてみましょう。以下は、ネットフリックスの2020年第2四半期の損益計算書です。単位は千ドルです。

図1

表:エイチスクエア株式会社作成

ネットフリックスは損益計算書をStatements of Operationsという表現を使っていますね。なお、Consolidated というのは連結という意味です。連結損益計算書ということです。中央の緑の線で囲ったところが、4-6月期の決算です。左は1-3月期、右の薄くグレーがかかっているのは1-6月の半期の数値です。

重要な4つの指標

上から大切なものをみてみましょう。

「Revenues」
これは売上高です。ネットフリックスの第2四半期の売上高は、 61億4828万6000ドルとなっています。日本円ですと約6580億円です。売上高は、その企業の主たる営業活動によって得た代金の総額です。ネットフリックスなら、ストリーミング放送で得たお金です。売上高が伸びているということは、その企業が大きくなっていることです。

「Operating income」
日本では営業利益にあたります。簡単に言えば、「儲け」になります。Revenues から Cost of revenues(売上原価)引き、さらに広告費、研究開発費、一般管理費を引いたものです。売上原価とは、売れた商品の仕入れや製造にかかった費用ですから、ネットフリックスの場合はコンテンツ制作費ということになるでしょう。同社の第2四半期のOperating incomeは、13億5792万8000ドルです。もちろん、Operating incomeの増加は企業の成長と意味します。

「Net income」
Operating incomeから利息(受取、支払い)や本業以外の収入や費用、さらに法人税を引いたものがNet income と呼ばれます。これが純利益にあたります。ネットフリックスは7億2019万6000ドルの純利益となっています。

「Earnings per share」
これは1株利益です。純利益を発行株式数で割ったものです。Diluted というのは希薄後という意味ですが、これは新株発行や転換社債など、将来、株に変わる株数で割ったものです。1株利益も上昇している方が、成長していることになります。

今回は、ざっくりとですが、損益計算書を眺めてみました。難しいなぁと感じたかもしれませんが、売上高の推移だけでもいいので、過去5年くらい時系列でみると、いいと思います。最初は、自分の関心がある企業を調べていると、興味がわいてくるでしょう。

なお、各社の財務諸表等は、企業名のあとに「investor relations」と入れて検索すれば、各企業の投資家向けサイトがみつかりますで、そこでみていきます。また、US Yahoo Financeなどでも一部掲載されているので、検索されるといいかと思います。

記事作成:2020年8月6日

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