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【投資ノウハウ】10月の投資はどうなのでしょうか?波乱の10月で危険?それとも…

 今日、10月4日は、「10(とう)」と「4(し)」の語呂合わせから、「投資の日」と呼ばれています。1996年、日本証券業協会によって定められたそうです。

 10月に「投資の日」が設定されたのは、語呂合わせに過ぎないのかもしれません。ただ、興味深いのは、株式投資にとって10月という月は、過去に多くの歴史的な出来事が起きた月です。そして、投資を始めるタイミングとしても、いい時期と言えそうです。

 今回は、「投資の日」にちなんで、10月の投資についても考えてみたいと思います。

・波乱の10月?

波乱の10月

 以前も書きましたが、株式投資において9月、10月は、なぜか大きな波乱に遭遇することが多い月です。

 例えば、1929年10月24日から始まる米株の暴落です。この暴落は、「ウォール街大暴落(Wall Street Crash)」と呼ばれ、世界大恐慌へとつながりました。

 日本の高度成長期が終わりを告げるきっかけとなった「第一次オイルショック」は1973年10月25日、ダウ平均株価が一日で22.6%も下落した「ブラックマンデー」は1987年10月19日、そして、2008年9月15日には「リーマン・ショック」が発生し、同年10月28日には日経平均が一時7,000円を割り込み、バブル後最安値を付けました。

 このようにみると、10月に「投資の日」なんて、なんだか悪いジョークのように思えてきます。

・ハロウィン効果

ハロウィン効果

 しかし、株式投資の基本は、「安く買って高く売る」です。この点を踏まえて考えると少し景色が変わってきます。

 株式市場のアノマリー(理論的には説明ができないものの、経験的には観測できる規則性)の中に「ハロウィン効果」というものがあります。これは10月のハロウィンの時期になると、株価が下落し、その後の半年くらい株価が上昇する傾向があるというものです。

 このアノマリーは、世界的に当てはまると言われています。では、実際にそのような値動きをするのか、代表的な株価指数、日本の日経平均株価と米国のS&P500で検証してみました。

 検証方法は、10月末に買って翌年の4月末に売った場合です。結果が以下の表です。

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 驚いたことに、日米とも70%を超える高い勝率です。しかも、平均リターンは日経平均株価の方が高い結果となっています。これは、2012年に始まったアベノミクスにより、2012年10月末~2013年4月末のパフォーマンスが55.2%と突出している影響もあります。

 この期間を除くと、パフォーマンスは5.5%になります。ただ、それでも半年で5.5%は非常にいいパフォーマンスと言えます。米国株は、長期では右肩上がりの状況が続いていますので、好パフォーマンスは想像できましたが、日本株については少し意外でした。

 これはあくまで過去データによる検証です。このようなアノマリーが発生する背景について、ヘッジファンドの決算説や米国の会計年度説など諸説ありますが、どれも理論的な説明はついていません。

 また、9月、10月に相場が荒れやすい理由も分かっていません。もしかしたら、投資家の経験の中にある、9月、10月は相場が荒れるという心理が、このような現象を生み出しているのかもしれません。

 ただ、このようなアノマリーがあるのも事実です。今月、相場が大きく下落するような場面があっても、来年4月からみれば安値なのかもしれません。このようなアノマリーを取引の参考にするのも面白いかもしれませんね。

記事作成:2021年10月4日

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