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マックホルツ・藤川・岩本彗星と2018年の金星・水星逆行

2018年11月7日~8日、ちょうど太陽がイーグルズゲートを通過したころに、マックホルツ氏、藤川氏、岩本氏がそれぞれ独立して新しい彗星を発見しました。この彗星はやがて、3名の名前をとってマックホルツ・藤川・岩本彗星と名づけられました。

実は、このマックホルツ・藤川・岩本彗星の発見と、2018年11月の金星・水星の逆行はシンクロしていました。

まず、金星は10月6日から天文学上の乙女座領域で逆行開始

やがて金星逆行中の10月26日には、ヘリオセントリックでの金星・地球の会合。その直前には10月25日の牡牛座満月もありました。

そして、11月7日のイーグルズゲート通過(立冬)11月8日の射手座新月のときにマックホルツ・藤川・岩本彗星が発見されました。この彗星は、発見時には天文学上の乙女座領域にありました。

その後、11/16に逆行終了した直後の金星と、マックホルツ・藤川・岩本彗星とが合。さらにほどなくしてマックホルツ・藤川・岩本彗星と小惑星セレスが合。ちなみに水星は11/17から逆行開始しました。

11月26日にはヘリオセントリックで地球と木星の衝。11月27日にはヘリオセントリックで水星・木星の合12月3日、マックホルツ・藤川・岩本彗星が最も太陽に近づく近日点を通過するときには、ジオで太陽・水星・木星が合、つまり彗星と太陽・水星・木星が合になっていました。水星は12/6に逆行終了。

こうして、マックホルツ・藤川・岩本彗星は、2018年11月に連続して起きていた金星の逆行・水星の逆行期間中に、天文学上の乙女座・天秤座・蛇遣い座・蠍座領域をさーっと一陣の風のように駆け抜けていったのです。

【彗星の隠された(オカルト的)意味は?】

人智学創始者のR.シュタイナーによると、彗星は、太陽系の中に溜まってしまった悪しきものを太陽系外に運び出すクレンジング・浄化のための太陽系外の存在のだと言われています。※その意味では流星群とも似た働きをしますが、流星群の場合は隕鉄を大気中に増やすのに対して、彗星の場合は悪しきものを取り去る、という働きをします。日本語では彗星は「ほうき星」と言いますが、まさに「外部からやってきた太陽系の助っ人お掃除係」のような存在が彗星なのですね。

天文学的に見ると、彗星の尾は必ず太陽とは反対の方向になります。ほうきで集めたごみを太陽系外に排出するというイメージ通りの動きをしているのが面白いですよね。

ちなみに、彗星は古来から不吉な存在だと思われてきました。軌道がはっきり分からないという不規則性だけではなく、実際に彗星が地球に近づくときは、彗星のお掃除効果の結果として地上に政変や天変地異が起こるということが経験則上分かっていたからかもしれません。いわば、彗星が来ると地球の汚れやゴミを浮き上がらせるので、一見悪いことが起きているように思える、ということです。

一方で、非常に興味深いことに、クリスマスの「ベツレヘムの星」は、彗星だったという説もあるのです。その意味では、彗星はメシア(救世主)信仰とも関わります。地上の穢れを救済してくれるメシアと地球の汚れを太陽系外に持ち去る彗星が重ねあわされていたのです。

この説にもとづいて、初期ルネサンスの画家・ジョットーは、イエスの生誕シーンの上に彗星を描いています。


【彗星と古神道】

さらにさらに・・・彗星は、古神道の秘伝とも関わっているそうです。

2016年末に出版された竹内睦泰先生の「古神道の宇宙」では、帝王日嗣などの口伝のみで継承されている宇宙創成論について書いてありましたが、人格神になる前の、根源的な神は太陽系外から飛来したということをはっきりと書いています。そして、この神が2つに分かれて、さまざまなものを生み出していったのです。

もっと言うと、この根源的な神は彗星に乗ってやってきたらしいのです。

ここで思い出すのが、彗星が重要なモチーフとなっていた2016年大ヒットした映画、「君の名は。」ですよね。

あの映画を観て、ある古い古神道の家系の方が「めっちゃ古神道!」っておっしゃっていましたが、これは、彗星が分かれて2つになって・・・というシーンのほか、時空のとらえ方などが古神道の秘儀と通じるものがあるからなのだそうです。

【マックホルツ・藤川・岩本彗星の軌道と水星・金星逆行時期の星の動きから分析する、この彗星の意味とは?】

さて、話を今回の主役であるマックホルツ・藤川・岩本彗星に戻します。

マックホルツ・藤川・岩本彗星の発見・通過の舞台となった星座は、天文学上の乙女座・天秤座・蛇遣い座・蠍座領域でした。

この辺りの領域は、神話学的に見ても女性性および性(セクシャリティ)と関わる領域です。乙女座・天秤座はともに女神的な神話をもち、蛇遣い座・蠍座はそれぞれ性的な事柄と関連します。

トロピカルゾディアックで見ても、水星と金星が逆行によって何度も通過していたのは蠍座でした。

さらに・・・、実はマックホルツ・藤川・岩本彗星は、金星逆行・順行領域で、小惑星ハウメア、小惑星セレス、恒星スピカとも次々に合になっていました。

ハウメア、セレス、スピカに共通するキーワードは、豊穣の女神です。特にこの豊穣さというのは、受容して生み出す女性的な豊穣に結びつけられるものです。

そして、マックホルツ・藤川・岩本彗星は、水星が待つ蛇遣い座領域へ抜けていったあとは、男性的な豊穣と結び付けられる全天の王・ゼウス=木星、そして同じく男性神であるヘルメス=水星とアポロ=太陽と合になりました。蛇遣い座はクンダリーニなどと結び付けられる能動的な性的なパワーであり、産出させる男性的な豊穣と言ってもよいでしょう。

以上のことから、マックホルツ・藤川・岩本彗星の軌道と、2018年11月の水星・金星の逆行は、女性的な豊穣から男性的な豊穣への橋渡し、あるいは、それらの連携を強めるためのセクシャリティの強い浄化という意味があったのではないでしょうか。

ちなみに、マックホルツ・藤川・岩本彗星の発見ヒストリーの前後(10月末~11月末)にかけて、ヘリオセントリックで地球と会合になった金星・木星・水星のそれぞれのサビアンシンボルが興味深い!

10/26 ヘリオ金星・地球会合時のジオ金星のサビアン
⇒ 火の灯ったキャンドルを運ぶ若者たち
11/26 ヘリオ木星・地球衝時のジオ木星のサビアン
⇒ 歩くことを学んでいる子ども
11/27 ヘリオ水星・地球会合時のジオ水星のサビアン
⇒ クリケットゲーム

これらのストーリーを組み立てると、秘儀でもあり生命エネルギーの根源にある性の手ほどきを受けた若者たち(金星)が、実際に一人だちし(木星)、そのエネルギーを社会に生かすための練習をしている(水星)みたいな感じになります。

マックホルツ・藤川・岩本彗星は、ともすると深い傷や争いの原因にもなり得るセクシャリティにおいて改めて男性性と女性性の調和的な連携を促し、それを社会や世界に向かって豊か差を生み出すために使えるようにと、太陽系外から飛来して、セクシャリティやパートナーシップを意味する星座領域と天体たちを浄化をする役割を担っていたのではないでしょうか。

2019年1月も、まだマックホルツ・藤川・岩本彗星は地球から観察できる距離にあります。機会があれば、是非観察してみてくださいね。

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