見出し画像

第一項、リッツ・カールトンに宿泊する

死ぬまでにやりたいことリスト第一項「リッツ・カールトンに宿泊する」が実現した。

画像43

リッツ・カールトンへ憧れを抱いたのは、確か二年ほど前、メディアなにかで、このロイヤルブルーのチェアを初めて見たとき、即座にリッツカールトン的だと感じ、それから、いつかお目にかかりたいと夢みていた。

画像2

昼間も素敵なお顔で、今日、この憧れのチェアに失礼するためにここへ来たのだと思った。 

画像3

非常に美しい。

前置きはこの辺りにして、リッツ・カールトン大阪の宿泊記として記録しておきたいので、ここから時系列に記録していく。


チェックインの為、正面玄関から歩いて入館。
時刻は15:30頃。
正面玄関にはドアマンが待機しており、ドアマン付近のオブジェクトから熱風が出ていた。リッツは従業員にも優しい。

ドアマンに扉を開けていただき、入館した。
私は微笑みを浮かべた。


中に入ると別の係員が近づいてきたので、宿泊の予約をしている、とフルネームを堂々と名乗った。「お待ちしておりました」とフロントへ案内された。
新型コロナウイルスの影響か、従業員は皆マスクを着用していた。
フロントは空いている様子で、すぐにチェックインが行われた。

リッツ大阪への滞在は初めてなので、個人情報について幾つか確認した後、客室や滞在時のサービスについて案内があった。


今回、予約したのはシティービューのスーペリアルーム。
リッツ大阪で最もスタンダードなタイプの客室である。

画像43

https://www.ritz-carlton.co.jp/stay/superior

しかし、「最上階のお部屋へアップグレードさせていただきました」と、スカイビューフロアへアップグレードされたことが告げられ、感謝の意を伝えた。

また、「チェックアウトは14時でよろしいでしょうか」と、当然のようにレイトチェックアウトの案内があった。


このような待遇はすべて私がマリオットボンヴォイのゴールドエリート会員である為だが、改めてリッツ・カールトンはサービスへの触れ方が上手いと感じた。
しれっと伝え、しれっと有難みを感じさせる。プロである。


ゴールドエリート会員の特典は以下の通りである。

画像33

マリオットボンヴォイのゴールドエリート資格について、20歳以上で定職に就いていることが条件で発行できるスターウッド プリファード ゲスト®アメリカン・エキスプレス®・カードの保持者は、自動的にマリオットボンヴォイゴールドエリートの資格が付与される。
https://www.americanexpress.com/jp/credit-cards/starwood-preferred-guest-card/


チェックインが終わり、近くのチェアに掛けて待っていた。「案内の係の者が参りますので、掛けてお待ちいただけますでしょうか」とのことだった。

リッツの内装が美しいことを知っていたので、じっくり見たいと思いつつも、やはり緊張しており、キョロキョロ見渡すことができなかった。
後でゆっくり見よう、と思っていると案内係の女性が登場し、荷物を持ってくれた。

画像20

上記は後から撮った廊下の写真である。

案内係のお姉さんの簡単な自己紹介を聞き、エレベーターで客室まで向かうのだが、あまりの高さに20階を通過した辺りで、耳が痛くなった。

下記の写真は外出する際に撮影したものだが、
客室キーとなるカードをかざすと客室のある階が選択されるようになっている。流石リッツ。
セキュリティ万全である。

画像34

37階に着くと、お姉さんは慣れた手つきで私をエレベーターから解放し、部屋へ招き入れた。

私「ここで靴を脱いでもよろしいでしょうか」
お姉さん「勿論でございます。わたくしも靴を脱いでご案内させていただきます。スリッパをどうぞ」
こんな会話をしながら、クローゼットからスリッパを出してくれた。

スリッパは特別ふかふかではなかったが、清潔なものだったので快く履き替え、お待たせした、と案内を続けていただくよう促した。

案内とは、主に客室内の設備についてであった。
カーテンが開閉が自動であることに驚いた。

画像21

このボタンで開閉する。

画像22


すべての案内が終わった。


お姉さん「こちらで、わたくしからの案内は以上になりますが、ご質問等ございませんでしょうか」
私「ありません」
お姉さん「ありがとうございます。なにかお手伝いできることはございますでしょうか」
私「今のところ、問題ありません。ご案内いただきありがとうございました」
お姉さん「ありがとうございます。わたくし〇〇が案内させていただきました。ごゆっくりお寛ぎくださいませ」
といった流れで、案内が終了した。


これから気づいたことだが、リッツの従業員は皆、お願いしたことをやり遂げてくださった後、必ず「他になにかお手伝いできることはございませんか」と聞いてくれた。


案内係のお姉さんが部屋から出るところを見送り、ホッと息をついた。

画像6

お姉さんは、ランプを付けたままにしていた。
私は憧れのチェアを遠くから見ていた。


ここでようやく、あのリッツ・カールトンに来たことを認識し、部屋のすべてを確認しよう、とウロウロした。


こちらは窓からの景色である。

画像7

流石、最上階。眺めが良い。
遠くにあべのハルカスが見えた。これは素晴らしい夜景が期待できる。


客室の様子を幾つか挙げる。 

画像10

青いチェア、素敵である。


バスルームは、声が透き通る程清潔であった。

画像9

画像10

アメニティーはアスプレイのもの。
シャンプー、コンディショナーの香りが気に入り、こちらは家へ持ち帰った。
匂いをかぐ度にリッツでの出来事が蘇るようになっている。

画像11

マウスウオッシュも興味本位で試したが、こちらは普通だナと思った。


ベッドの様子。

画像16

周りの絵が綺麗。


こちらはお茶コーナー。

画像13

滞在時、コーヒーと紅茶をいただいたが、どちらもなかなか美味しかった。

置いてある雑誌にもすべて目を通した。
上層部の趣向に触れるためである。

画像23


こちらはミニバー(有料)。利用しなかった。

画像14

画像15

価格設定がザ・リッツである。

画像16


やることがあったので、こちらのデスクを使って作業をした。

画像17

立派である。

画像18

卓上に置いてあるものも、ひと通り確認した。

画像19

We are Ladies and Gentlemen serving Ladies and Gentleme(紳士淑女をおもてなしする私たちもまた紳士淑女です)の表記があり、嬉しく思った。
これからおもてなししてくださる方々は皆、紳士淑女なのだ。先程のお姉さんも淑女である。

作業を終え、大阪駅へ向かった。
リッツの接客を体験したせいか、そこにいる店員の対応に満足できない自分がいた。
梅田のイタリアンで友人と軽く食事してから、客室で飲むワインを購入し、ホテルへ戻った。


部屋へ戻ると、ターンダウンが済んでいた。

画像28

ベッドになにか置いてある……

画像30

朝食の注文票であった。
記入し、ドアに掛けておくと注文できるようである。
チェックインの際、朝食はルームサービスを利用する予定だと伝えていたからなのか、ターンダウン時に必ず置くことにしているのか、どちらかわからないが、これは助かると思った。

画像29

他には、スイートチョコレートとビターチョコレートがベッドサイドに置いてあったので、後ほどワインとともにいただいた。
また、昼間に飲んだ水と紅茶の補充が行われていた。


持ち込んだワインは「日本のあわ」。
自宅でグリド甲州を愛飲しており、リッツを「第2の我が家」として楽しみたいと考えていたため、ジャパニーズワインをセレクトした。

画像24


フロントへTELし、グラスを持ってきてもらうようお願いした。

紳士がグラスを持って登場した。「お注させていただいても…」と言ってくれたので、注いでもらうようお願いした。
シャンパングラスをお願いすべきだったが、問題ないのでこのままでよいと申し上げた。


紳士は異常な量の汗をかいていた。
室温は正常なはず。緊張しているのだろうか。
こんな小娘に対しても、緊張してくれるなんて誠実だと思った。

味は、普通でよかった。
普段飲んでいるものより少しあまく感じた。


ワインを飲んでいる時に思い出したのだが、そういえば私は桜カクテルが飲みたかったのだ。


これは客室に置いてある情報誌である。

画像25

すぐさまThe Barへ向かった。
席に着くなり、桜カクテルが飲みたい、と注文した。

数分後、登場。

画像26

花を愛しているからできることなんだろうな、これは。
きれいだ、と素直に思った。

体内に花が循環する感覚。
とても繊細で、乙女心を表現しているようだった。

美しい乙女をまるごと吸収して、身体に取り込む感覚があった。とても心地よかった。
これは明日の肌つやが期待出来ると思った。


桜カクテルを一杯いただいたら部屋へ戻るつもりだったが、他のカクテルも体験してみたいと思った。

次に注文したのはOsaka Lagoon。

画像27

コンセプトを聞いておけばよかったが、私には退廃的な美を表現しているようにみえた。

実際は、もう少し鮮やかなブルーだった。

新鮮な体験ができた。
日常で利用しているバーでは、ほとんどウイスキーしか飲まないため、初めてカクテルを飲んだ日を思い出して感慨に耽っていた。

カクテルを飲み終える度に、バーテンダーだろうか、紳士から、いかがでしたかと訊ねられた。
私は変態な表現で感想を言う癖があるので、桜を飲んだときも「繊細な味で…素晴らしかったです」としか言わなかった。
乙女を身体に取り込んだような…と言っていればもっと深い会話になったのだろうか。


ここで、現実的な話になるが、支払いの際にマリオットボンヴォイの会員証を提示すると、番号を控えられ、会計が15%offになる。消費税がなくなる程度だが、若者には嬉しい。


部屋へ戻る際、廊下にアルボナース(アルコール消毒液)が置かれているのを見つけた。

画像31

お洒落に飾られていた。コロナ対策も万全である。


そういえば、ホテルステイをより良いものにするために、滞在の一週間ほど前から本を読んでいた。

画像43

こちらの本に、利益を生まない場所であるラバトリーが整っているホテルは良いホテル、という記載があったので、客室ではなく共同スペースのラバトリーを見ていくことにした。

驚くことに、折り畳まれた清潔なタオルが常備されていた。

画像33

流石である。 


ようやく、部屋へ戻り、ロイヤルブルーのチェアに失礼した。
包み込まれる感覚が心地よくて、しばらくうっとりしていた。

画像35


ワイングラスを引き取って貰うためフロントへTELすると、すぐに先程の紳士が引き取りに来てくれた。

私はブラックのローファーを愛用しており、滞在時も履いていたので、オーバーナイト シューポリッシュのサービスをお願いしたいと伝えた。

画像36

ワイングラス、ボトルとともに靴を引き取ってもらい、ここからは通常どおり風呂に入って寝た。



翌朝、いつもの時間に目が覚めたので、シャワーを浴びてコーヒーを淹れ、窓から外の様子を観察したり、読書をしたり、有意義な時間を過ごしていた。

画像38

まるで我が家のように、引き出しのなかから持ってきた書籍を出して読んだ。

画像37

しかし、リッツと言ってもやはり客室は空気が乾燥しており、翌朝呼吸器の調子がよくなかった。次回からは加湿器を持ってきてもらおうと思った。


10時前にベルが鳴り、昨日の紳士により朝食が運ばれた。

画像40


バランスの良いメニューで早速気分が上がった。
朝から卵を2玉摂取できるのは喜ばしいことである。

私たちはアメリカン・ブレックファストをセレクトした。
昨晩、注文票をドアノブに掛けておいたのだが、書き方が良くなかったようで、連れの選んだ料理と混ざってしまっていた。

ホテル滞在時、朝食はオムレツをいただくと決めている。近くでみるとやはりきれいなオムレツで、ここへ来てよかったと思った。

画像40

パンも美味しかった。
買ってきたパンを自宅でいただく際、まず何もつけずに食べ、その後バターなどをつけて食べるのだが、ここでも同じ食べ方で、バターがある方がいいのか、ない方がいいのか、よく考えながらいただいた。

感性が養われる感覚が実感できた。

画像41

ジャムや蜂蜜が小瓶に入って5種類ほど用意されていたが、こちらは使用せず、すべて連れが持ち帰った。

食べ切れなかったパンを持ち帰りたいと申し出ると、袋と紙袋を持ってきてくれた。

約1時間のブレックファストを終えた頃、昨晩お願いした靴磨きが終わったようなので、紳士から籠を受け取った。
籠を開けると、ピカピカになったシューズと手紙が入っていた。

画像42

これがリッツ・クオリティか…と、もう何度目かわからない感動を覚えた。

しばらく寛いだあと、チェックアウトのためフロントへ向かった。
フロントで宿泊費とルームサービスの支払いをしてチェックアウトが完了した。


たくさんの紳士淑女に支えられ、このような体験ができたことを嬉しく思っている。

画像43

退館の際にドアマンから、いってらっしゃいませ、と
名前を呼んでの見送りがあった。
また来るという意味を込めて「いってきます」と微笑しその場を去った。


次回、死ぬまでにやりたいことリスト第八十項「リッツ・カールトンのクラブラウンジでアフタヌーンティーをする」を実現すべく、邁進してまいる。


この記事が参加している募集

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?