「魅惑の心理」マガジンvol.158（日本人はなぜコスプレが好きなのか?）

日本発で世界に広がっているもの、その一つに日本のコスプレ文化があります。コスプレ市場は日本国内で6,000億円もあると言われており、日本だけでなく世界中に広がりを見せています。2020年の世界市場規模は36億ドルにもなります。

ここでいうコスプレとは、「コスプレをする」という自分がコスプレに参加する場合と、「コスプレを見る」という二つをさしています。そして、日本人はその両方を好みます。今回の「魅惑の心理」マガジンでは、日本人がコスプレをなぜ好むのかという疑問を突き詰めていくことで、日本人独特の心理を紐解いていきたいと思います。自分がどんなコスプレをしたいか、好きかでも自分の心の奥が見えることがあります。

○日本人がコスプレをする心理

心理の世界で言われるコスプレをする理由は「変身願望」と言われています。特に日本人は様々なルールやモラルを求められて、その中で窮屈にいきている人が多くいます。他人からどう見られるかを意識しすぎて、ストレスや無意識の不満を持っているのです。コロナ禍でも○○警察と、誰かがルールを守っているか、敏感なのは自分がそうしたルールやモラルの中で生きていて、息苦しいからです。こうした不満があるときに、コスプレをするとルールに縛られない自分に慣れて、強い開放感を得られます。自分以外の何かに変身できることで日常とは異なる日々を過ごせるのはとても快楽に感じることがあります。
 
渋谷のハロウィンで多くの若者がコスプレをして集まるのは、抑圧された中で生きているその反発心も多いでしょう。コスプレをすることで開放感を求めていることもあると思われます。また、多くの人がするということで、日常的にできなくても許されるのではないかという気持ちになりやすく、また、没個性化が起きやすく、自分を縛るものから解放される感覚が心地よくなります。
 
そして、他にも理由があります。