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「非接触」社会の中で求められるチケットの電子化を実現!「MOALA Ticket」を活用したマーケティングとは!


Patheeは「テクノロジーで人々と小売コミュニティを繋げることで社会にインパクトを与える」をVisionに事業をしています。

新型コロナウィルスの影響によって、世の中のデジタルシフトが加速している中で、何から取り組んだらいいかわからないという小売業界のマーケターの方に役立つサービスをPatheeのマーケティングマネージャーの原嶋がご紹介していく新企画です。
第3回は電子チケット「MOALA Ticket」を開発・運営しているplayground株式会社のプロダクトマネジャー 村石さまにインタビューさせていただきました。


チケットの電子化によって取得データを生かした新しいマーケティング手法

原嶋:
コロナ禍でキャッシュレスなどがあがると思うのですが、消費者が非接触の購買行動に移行していると思っています。その中で電子チケットへのニーズもあがってきていると思っていて、今回は御社の「MOALA Ticket」についてお伺いできればと思っています。
まずサービスについて教えていただきたいと思っていますが、よろしいですか。

村石:
はい、2017年に創業をしていますが、当時から「Quick Ticket」という電子チケット発券サービスを提供しています。今年の7月に、「世界により多くのライブ体験を、人生により多くの生きる意味を提供しよう」というメッセージを込めて、「More LIVE」を語源とした「MOALA Ticket」という名前に変えています。

サービスを簡単に説明すると、「メールなどで発券できる電子チケットサービス」を簡単に導入できるクラウドサービスです。チケットをスマートフォンで表示し、物理的なスタンプやQRコードなど興行の特性に合わせた認証技術で「紙のチケットでいう半券をもぎる仕組み」を実現できるというものです。
普通この仕組みを実現するためには、専用アプリ必須など導入ハードルが高いものが多いのですが、弊社の場合はブラウザだけで簡単に実現できます。ブラウザだけで実現する物理スタンプを使った認証技術は国際特許も取得しているんです。

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原嶋:
電子チケットのハードルが非常に下がりますね。非接触の対応を求められるようになっている中だとニーズが高まっている理由はわかりますね。

村石:
スタッフが紙を触らずに入場できるので、感染リスクが低いと注目されてきていますね。また国から補助金が出るということもあり、パラダイムシフトっていうわけじゃないんですけれども、今までは「紙でいいです」という雰囲気だった会社さんからもお問い合わせが増えてきています。
また非接触ニーズと合わせて「MOALA QR」という新技術もリリースしました。「MOALA QR」の場合はチケット購入時に顔写真を登録してQR コードを生成するだけで、現地に設置されたiPad に QRコードと顔を一緒に写すと識別して入場できるという仕組みなので完全な非接触を実現しています。

原嶋:
有名人でなくても顔パスができちゃいますね。笑

村石:
そうですよね。
またコロナ前からも昨年「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(略称チケット不正転売禁止法)が施行され、高額転売が禁止になったこともあり、不正転売防止策として選ばれることも多くなっています。

マーケティングとしてチケットをもう少し活用したいということで選ばれるお客様もふえています。エンタメ業界はまだマーケティングが進んでいない業界の一つです。小売の場合、レジでどういう人が買ったというのがマーケティングできるんですけれども、 ライブのチケットの場合、一人一枚買わずに代表者が一人複数枚買うことが多いじゃないですか。そうなると例えば50代男性が野球の試合のチケットを5枚買ったとしても50代男性×5人でカウントされてしまうんです。実際は20代30代の同僚と一緒に行ってる可能性もあるんですけれども、そういうところが取れていません。そういう情報をしっかりとって同伴者マーケティングをしていきたいという話をもらいます。

原嶋:
電子チケットの普及率はどのように変化していますか。

村石:
今まで電子チケットの必要性をそこまで感じてもらえなかったこともあり、全体の利用率は良くても20~30%ぐらいだったのですが、非接触のニーズがあがっていることもあり急激に伸びていて、チケットのパラダイムシフトを起こせるのではと思っています。

原嶋:
今の顧客さんのターゲット層はお聞きしているとライブなどのエンタメ、スポーツ業界と感じたのですが、他の業界でも利用されてきているのでしょうか。

村石:
初めはラグビー、野球、バレーボール、競馬などのスポーツなどでしたが、サンリオピューロランドさんのような集客施設や東京観光汽船さんのような観光施設でも導入いただいていますよ。

原嶋:
御社を利用するための準備は何をすればいいですか。

村石:
ご利用のチケット販売システムと「MOALA Ticket」をAPI連携設定すれば電子チケットを発券できるようになります。既にAPI連携されている弊社パートナー企業様のチケット販売システムをご紹介することもできます。

そのあとは管理画面でチケット情報や券面画像を設定いただきます。入場後に表示されるスタンプ画像も自由に変えられます。例えばサンリオピューロランドさんでは、動くキティちゃんの画像を使っています。そういった画像素材さえご用意いただければ、エンタメ性のあるオリジナルチケットを作成いただくことができます。

原嶋:
料金体系は従量課金型ですか。

村石:
コンビニでの紙チケット発券と同様に、税抜で1枚100円です。チケット発券手数料として税抜で1枚100円をいただいています。
コンビニ発券や郵送の場合はお客様の負担も発生するので、そこも含めるとかなりお得な価格設定だと思います。


店舗の事前予約、人気商品予約の不正防止など小売業でも電子チケットは活用可能

原嶋:
サービスについてはだいぶ理解できてきました。具体的な事例のお話をお聞きしてもよろしいでしょうか。ライブのお話もお聞きしたいのですが、弊社のクライアントが店舗事業をやっている企業さんが多いので、店舗事業を行っている事例をお話しいただけると嬉しいです。

村石:
集客施設でいうと先ほど話をしましたサンリオピューロランドさんやあとは美術館などがありますね。またハイブランドアパレルの顧客向けパーティーで電子チケットを使っていただいたこともあります。「MOALA Ticket」という名前が画面に出ないことや券面の画像をカスタマイズできるので、ハイブランドの世界観を損わないところがよかったようです。

原嶋:
コロナの中ではお店も予約型になる場合もあるかもしれませんし、体験型になっていく店舗だと事前予約が必要になってくることもあると思うので、「MOALA Ticket」を使っていく機会は増えてくるかもしれないですね。
村石さんの中でいわゆる事前予約以外で今後できそうなことはありますか。

村石:
今はコロナなのでちょっと難しいですが、商店街のスタンプラリーで使いたいという声も上がっていて、そういう店舗間のつながりを作る取り組みもあるかもしれませんね。アパレルのファミリーセールなどの催事に使いたいという声もありました。今は入場券が葉書のことも多く、実際に何を買ったかというの情報が連携されていません。購買情報を連携させることで、より質の高いマーケティング活動ができるようになると思います。

あとスニーカーの人気商品を扱っている会社さんが転売防止のアプリを作ったというお話をお聞きしましたが、同じように人気商品の不正転売防止策としても使えますね。

原嶋:
人気商品は転売本当に多いですからね。大事にしてくれる人たちに届けられるのは非常にいいですね。


チケットやグッズなどの販売が簡単にできるプラットフォームの実現

原嶋:
最後になりますが、今後変化していく社会の中で、御社はどのようなサービスをしていこうと思っているか教えていただけますでしょうか。

村石:
私たちが実現させたいことはデジタルの力で業界の収益性を向上させることです。
これまでのエンタメ業界はデジタル活用に消極的で、電子チケットだけでなく、ファン管理などデジタル活用があまりできていませんでした。しかし今、そんな業界にもデジタル化の波が来ています。TikTokでバズって、その歌が売れるとかっていうのもよく聞く話ですよね。今まで消極的だった人たちも、マーケティング活動としてそれらのプラットフォームを利用しはじめています。
また、コロナの影響もあり有料ライブ配信等のオンラインイベントも当たり前になりました。
更に、YouTuberやインフルエンサーなど個人の力が年々強くなっているとおり、エンタメのD2C化も進んでいくと考えています。
このような時代変化の中で、私たちはクリエイターに関わるオフライン&オンラインの全てを融合できる仕組みを提供していきたいと考えています。

最近だと、電子チケットに加えて、有料ライブ配信やグッズを販売できる自社ECを弊社が構築するサービス「MOALA Live Store」を提供開始しました。構築するのはShopify*をベースにしている EC サイトで、「MOALA Ticket」とシステム連携をすることができます。
*Shopifyはオンラインストアを簡単に構築および管理できるプラットフォーム

チケットやグッズなど商材横断で顧客の行動データを資産化できるので、その後の商品開発やCRMなどに活かすことができます。

今後は、「MOALA Ticket」や「MOALA Live Store」をはじめとした、エンタメのデジタル化(DX)支援プラットフォーム「MOALA」さえ導入すれば興行収益が向上する、という世界を実現していきたいです。

原嶋:
潜在層に対してアプローチができるようなマーケティングサポート領域を考えたりするのですか。

村石:
そこの領域はすごく広げて行きたいなとは思っています。
実はエンタメ関連メディアの運営にも乗り出しており、6月に音楽ライブ配信情報まとめメディア「#おうちライブ」を立ち上げました。新たな文化となりつつある音楽ライブ配信を、もっと身近にするお手伝いができればと思っています。また、つい最近国内No.1のお笑いライブ検索メディア「ワラリー!」の運営会社にもなりました。

原嶋:
ライブだけでなく、「MOALA Live Store」の商品のまとめもできますからね。「夢を与える仕事を、夢の職業にする。」という会社のミッションにそった取り組みですね。
本日はありがとうございました!


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