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トンネルの向こうに

入り口の夢あとは消えず。
ここは、悲しみの街であった。視界には、欠けたピースとゆりかごが置いてあった。星空だけが、美しく、夢を忘れた主人公は、暗闇を彷徨い、全体がわからなくなった。その時、小さな小箱から、一人のボリュームが泡散らす。シャポン玉の写像は、その中に、小雨が降っているような感覚で、ふらふらと揺れていた。微風は、いつの日にもやってくるとは限らない。僕は、感覚だけで生きているただのタンポポが好きで、ますます、言葉の利益というものが、わからなくなっていた。

星が降り注ぐ夜、にわかに母は風の中の位相から降り注ぎ、僕と約束した。きっと、未来には良い将来がやってくると。戦場で敗れた兵士は、名のない形で、希望を託した。トイ・ストーリーに出てくるような優秀で、お茶目な人々が街を歩く。晴れて、崩れた崖の中に、小さな夢が煉瓦の中に咲いた。人は僕に問いかけをした。なぜ、あなたは夢を見ないのと、ザッと雲行きが怪しくなった。騎士団になった兵士は、次々と倒れていく。そんな光景が頭をよぎる。そこにあったのは、小さく植えた苗だった。畳みかけの和室には、小さな苗木が咲いている。誰かが、振り向くような形で、息吹が伸びている。そんなストーリーに茶化した感じで、彩りが靡く街角。創作された世界は、勢いをザッと散らしていく。それが一つの集合体となればとクロード・ドビュッシーは語りかける。これは、運命的な瞬間だった。夏になると、金魚を思い出し、冬になると雪の国を思い出す。お姫様の心境は、大体は自然との調和が崩れたとき、真っ暗闇になる。それでも、戦士たちはその心が分からず、消えていく。夢追い他人は、サラサラとした食感を作っていく。
よろめくものもあり、天に反らした希望もあり、人それぞれ。

乙女は、天から降ってくる言葉を理解した。そんな眩い日輪が、神を交わし、剣を叩きつけ、喜怒哀楽の愛情で、舞踏会で影を踏み、常識に変えた。
彼女は、心を語ることが嫌いで仕方なかった。けれども、その涙には、ずっと過去と未来を駆け抜ける中間点にいる僕の眼差しを、氷漬けにし、叶わぬ夢を永遠の形にした。”今“ という定義を理解した僕は、そのまま、煮えたぎるような白熱のざらりとした刀を持ったような気分になった。七夕の日は、ずっと遠くに遠ざかっていく。その姿を、追憶の形として、駆け抜ける夢は散っても、上手い具合にバランスをとった。吹雪の中を駆け抜ける勇者は、迷わずに四捨五入してから、命という言葉を知った。

投げつけた切り札には、薄い文字で、七夕の夜の記憶が刻まれており、それは弱さを強さに変える琴線が、微妙な距離で測った赤蜻蛉のような夕暮れ、そして、僕を愛してくれた人々の笑顔へと還元されることになった。

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