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#218 「魔の6月」に成果を出す

「魔の6月」ってなんで起こるの?

最近目にするようになってきた「魔の6月」という言葉。4月は教師にも子どもにも緊張感がある。5月は遠足や運動会といった行事があるので張りはある。そして、6月。教師と子どもの間にあった緊張感は良くも悪くも「慣れ」へと変化している。といって特に大きな行事があるわけでもない。子どもたちの中からあふれ出てくるエネルギーの発散の場がなくなる。そんなエネルギーを受けとめ、導く教師は、4月からの疲れのピークを迎えている。その結果、学級内に「荒れ」が発生してしまう

6月に成果を出す

6月に「荒れ」を生まない。いや、6月も成果を出すことを目指したい。そのために大事にしたのが、4月と5月。荒れやすい6月に成果を出すために、逆算して、「4月に種をまき、5月に根を伸ばす」イメージだ。

階段状の成長曲線を見たことはないかな。真横に伸びていき、ある地点で急激に成長する。
子どもの成長を当てはめてみよう。6月に「慣れ」による「荒れ」に気が付き、指導を始める。その成果が出るのはだいぶ後になる。「荒れ」ている状態なのに、成果が出ない日々が続くのだ。教師としては、指導しているのだから成果を期待してしまう。でも、なかなか成果は見えないので焦ってしまうだろう。そこで、厳しい指導なんかしたら、ただ怒られたと感じる子どもはますます「荒れ」るだろう。

4月に種をまく

6月に成果を出すために、4月にしっかり種まきをしておきたい。種まきの1つが基本の定着だ
基本というと「簡単なこと」と解釈する方がいるが、基本は最も重要な要素になる。だから、まずは基本をしっかり習慣化することが、その後の目指す高みに到達する条件となる。
学校生活のルールや、生活習慣、目指す学級経営のポイントなど、1年間の土台となる要素について、「なぜやるのか」「どうやるのか」を考えさせながら、子ども自身の取組にしていく。

5月に根を伸ばす

そして我慢の5月だ。この時期になっても、4月にまいた種は花開かない。根を伸ばす時期だ。つまり、目に見えにくいが、確実に成長を続けている状態にしたい。子ども自身は気付きにくい根の成長を、教師が見取り、伝え、認めることが大事になる。「君たちは確実に成長している。」というメッセージを送るんだ。そう、きれいな花を咲かせることを期待し、声をかけながら水やりをするように。

「魔の6月」は突然やってこない。物事には因果関係がある。「魔の6月」の要因をつかみ、そうならないように対策を講じよう。

種をまき、根を伸ばし、花を咲かせる。このサイクルを、花の大小に合わせて繰り返していく。

一年間でいくつの花が咲くのだろう。

子どもたちの成長した姿をたくさん目にする教師でありたいものだ。

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