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違和感ーインフルエンザー

インフルエンザにかかった。わたしではない、子だ。第一子は2歳、0歳の第二子は9ヶ月。会社勤めなので、子達は保育園に通っている。

第二子の保育園で「インフルAが出たんです…気をつけてくださいね」と言われたのは2019年12月21日のこと。ちょうど発表会の日で、同じ保育園のママさんも「うちも昨日から熱があるの」と漏らしていたし、うちも昨晩からすこし熱が高かった。その日は機嫌もよかったのでうちで見ていたけれど、翌日になってどんと40度台まで上がった。嘔吐もあるし下痢もあった、それに小さなことだけど、ちょっといつもと違う手の動きがあった(てんかんの子に見られる、手の一定の間隔での不自然な上下運動)ので休日だったので♯7119へ医療相談をしてから休日急病診療所へ行った。

①大阪市の休日救急診療所にて

診療所はものすごい混雑、大人も子どもも入り乱れている。上の子はとにかく接触させたくなかったので、友人に預けてきた。順番が回ってきておじいちゃん先生に診てもらうことに。するとおじいちゃん「まあ、なんかの菌でしょ、おとなしく寝てたら治るわ」と一言。「保育園からインフルエンザの疑いもあると言われていて、上の子もいるので、インフルエンザかどうか調べてもらいたいのですが」と言うと「全てはウイルスの仕業やねん。そんなのはお母さんの都合でしょ?かわいそうや、そんなもんする必要ない」と拒否。ちょっとした押し問答の末に検査してもらうことになり数十秒で再度呼ばれて「インフルやわ」と一言。解熱剤を出された。

おじいちゃん先生が検査を拒否するのは何かいろいろ原因があるんだと思うけど、今回拒否されてみて改めて感染予防のためにも、仕事を休むためにも、保育園を休むためにも、うちに来るヘルパーさんやお客さんのためにも、なによりも本人の現状を知る&ケアの方法を決定するには診断名は必要だなと思った。

2日ほど様子を見ていたけど症状は落ち着くことなく、むしろひどくなっているように見えた。嘔吐も下痢もまだあった。おむつの一部に少しだけどオレンジ色の血尿とも見えるものも現れだしたので再度受診することにした。

②近所のこどもクリニックで受診

近所のこどもクリニックは子たちでいっぱい。インフルエンザであることを伝えていたので奥の待合に通される。ここの医師・看護師・受付はユニフォームがパンツスタイル。スカートを履いているスタッフは一人もいなくて(個人的に病院でタイトスカートのユニフォーム「履いている」「履かされている」のを見るとちょっと違和感を感じるのです)なんというか、いつも適度なふるまいなのでホッとする。

まずは体重を量ってもらう、あれ?この間の健康診断よりずいぶん少ないような…?医師に気になる点を伝える。血尿、手をひらひらさせる動き、体重減少、高熱、嘔吐、休日急病診療所のおじいちゃん先生にインフルエンザの検査を拒否されたことには「なんででしょうね?不思議ですね」と一言。喉が赤いと言われて、念のため血液検査をしてくれた。アデノウイルス、用連菌、陰性でしたとのこと。おむつを見て「あ、これ血尿じゃないですよ。おしっこのかたまり。よくあるんで気にしないで大丈夫。解熱剤出しておきますね。すぐよくなりますよ」

ホッとした。来てよかった。あんまり高熱だと、ちょっとした変化もなにかと心配になってしまう。はあ、心配しすぎかよかったよかった。

ん?しかし、全然よくならない。一体どうしたものか…めちゃくちゃ吐いてるのもおさまらないし、ミルクもあんまり飲まなくなってきた。熱も下がらないし、機嫌もよくなくて苦しそう。♯7119に再び電話。救急でも近所の病院にかかることを勧められたので、すぐに受診。

③救急の総合病院を受診

「血尿っぽいのは、ミオグロビン尿ですね」「血液検査の結果、横紋筋融解症の可能性があります」「インフルエンザの場合に見られるんですよ」「手の動きも体重減少も気になりますね、様子見ましょう」「おそらく急性胃腸炎を合併しているようなので点滴しましょう、ちょっと待っててくださいね」え?さっきのは初めて聞く…ちょっと調べてみよ…

横紋筋融解症(おうもんきんゆうかいしょう、英: rhabdomyolysis)は、骨格筋を構成する横紋筋細胞が融解し筋細胞内の成分が血中に流出する症状、またはそれを指す病気のこと。重症の場合には腎機能の低下を生じ、腎不全により誘発される臓器機能不全を発症し、死亡する場合もある。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%AA%E7%B4%8B%E7%AD%8B%E8%9E%8D%E8%A7%A3%E7%97%87

???…おじいちゃん先生も、こどもクリニックも、なんやったん?これって救急やから?総合病院やから?

ということで、即入院。子はこの時点で2人とも罹患確定になっており、やっとまとめて面倒を見ることができるようになった。先生の勧めで2人とも入院にしてくれて、わたしも24時間付き添いで入院することになった。胃腸炎が2歳にうつらないようにするため、ベッドも高い柵がある別々の部屋に3人で隔離される。24時間はパートナーと交代しながら付き添いを。

筋肉が溶ける、と聞いて確かに納得できた。インフルエンザ罹患前はつかまり立ちであちこち動き回っていた第二子がぐったりして動かない。起き上がってもよろよろして、すぐに伏せてしまう。第一子はインフルエンザの影響でなにか怖い夢を見たりするようで、夜中に起きてあまのじゃくの押し問答を始めては大きな声で見た事ないぐらいわんわん泣いた。(これもインフルエンザによく見られる光景らしい。)

当然のことながら子達の食事は出るがわたしは近所で調達しなければならない。超簡易なベッドでも、あるのが本当にありがたい。ここの病院の24時間付き添いの話は友人から聞いていて彼女は「気が狂いそうになってあっちゃんとこ来た」と言っていたけど確かにそのとおり。隔離ともなると、話す相手は病院関係者と子だけ。トイレも部屋の中にあるので、基本的には気軽に部屋を出ることも、共同の給水機を使うことも許されておらず、家族や友人の力を借りて、なんとか退院。

結果的に本当に入院してよかった。それに、病院を3軒もまわってよかった。これからもそうすると思うし、やはり医者の言うことだけを信用して自分の直感を無視するのはよくないと思った。「インフルインフルって聞きすぎてなめてたし、お医者さんもインフルなめてると思った」が今回の感想。

と、思ってたら出てきたニュース。

インフルエンザで4歳児が視力を失う         https://news.biglobe.ne.jp/international/0115/tec_200115_0203363539.html

そして、調べたら出てきたニュース。

アメリカではインフルエンザで37人の子どもが死亡           https://www.asahi.com/articles/SDI201802012285.html

これまじで頭に入れておこうと思った。別に医師の個々の判断を否定するつもりないけど、やっぱり自分に必要だと思うものとか、したほうがいいんじゃないかということとか、あとから後悔ないようにしたい。

④さらに最後に救急がもう一軒。

ところでパートナーもこのあとすぐにインフルエンザに罹患して、医師からの指示があったとおり薬を飲みきって職場復帰しました。すごく真面目で頑張る人だし、わたしも子たちのことに気を取られていたので見過ごしていたのですがいつもどおり通勤していた数日後の帰り道、突然駅で動けなくなりました。そのあと自宅までタクシーで運びましたが、うずくまって動けなくなってしまったのでした。このときもパートナーは「救急なんか大げさやし、ただの筋肉痛みたいなもんやと思うし」と言っていたのですが、♯8000に電話して指示を仰いだ結果「気胸(ききょう)(肺に穴が開く病気)の疑いがあるし、一歩遅いと死に至るからすぐに救急車を呼んでください」と言われたのですぐに救急搬送してもらいました。なんとインフルエンザからの肺炎、そして胸膜炎ということらしく…しばらく仕事へは行けなくなってしまいました。大人でも無理するのはよくない。

しかし本当に・・・わたし自身の病気も子たちの病気もあって、しばらくはガッツリマンパワー!みたいな仕事には就けそうにないと実感しています。というか、今たまたま恵まれすぎた職場にいるだけであって、クビになってもおかしくないくらい休んでいます。でも本人の場合この辺り会社が対応さえしてくれたら社会保険で相当カバーしてもらえるので、傷病手当なんかも積極的にガシガシ活用していけたらいいなと思います。みんな病気のときどうしてるん?うちの場合は子が友人の家とわたしの家の2軒を行き来していて、病気のときはきょうだいをすぐに隔離できるのでちょっとマシなんですけど、これ一家全員なってしまったら本当に完敗。

ま、そんなこんなで今のところわれわれバタバタでしたが、わたしと友人の藤田君は今のところインフルエンザに罹患せず。なんか耐性がついてきたのかも・・・と耳鼻科の先生が笑ってました。

最後にご紹介。わたしの住んでいる大阪の場合ですが

・♯7119は救急安心センターおおさかに繋がります。24時間365日、119番よりも手前の段階の相談ができます。

・♯8000は小児救急相談です。夜間・休日等のお子さんの救急相談はこちらへ。

・病児保育は行政・民間とあるけれど事前登録が必要なものばかり。健康なときに要チェック&登録すべし!ただわたし超ド級の貧困家庭層なので、こんなに高級なサービスは使えないと目を覆うばかりで、使ったことはありません。

・そして今回の経験から「保険」や「こども共済」について思いをめぐらせた。こどもは共済に加入するのが安心そうな印象です。(大人の告知ゆるやかなものあればおすすめ教えてほしいですね)

なにが本当で、なにが嘘か。なにを信じるか、なにを信じないか。違和感をもち続けること、改めて考えるきっかけになりました。現場からは以上です。


※そんなこんなで超ド級の貧困家庭へのお見舞い募集してます!           https://polca.jp/projects/n5mnO2vqh92

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