【死に際のフラッシュバック】死にゆく瞬間の脳活動は活発になったぞ

人は死ぬ瞬間に今までの記憶をいっぱい振り返ると言うけれど、いわゆる走馬灯がよぎる現象が様々なところで聞かれるけれど、走馬灯というのは、本来は中国の照明器具で江戸時代初期に入ってから夏の納涼玩具として広まったという。

灯籠の中にある影絵が回りながら写るようになっていて、影絵が通り過ぎていく幻想的な光景から、過去の記憶がよみがえる現象と重ねて例えるようになった。

この現象はいくらか論文も存在していて、死に際になると脳内で活発な働きが起きるという。

倫理的な問題があるから、死に際をモニターするという臨床例を増やしていくのは大変なのだろうけれど、研究者ならやっぱり何が起きているのか、詳細に知りたい大きなテーマだろうと思う。


アメリカ、ミシガン大学の科学者達は2人の人間が死にゆく際の脳の活動を検出した。死にゆく瞬間、脳活動は活発になり、この現象は心臓が停止した動物に見られた脳活動と似ているという。

昨年、科学者達は初めて死にゆく人の脳波を詳細に記録した、そこにはガンマ波と呼ばれる特定の脳活動のスパイクと、他の周波数の変化を記録した。

今回の研究では、4人の患者のうち、2人が生命維持装置から引き離され、同じようにガンマ波が刹那的に発生することが報告された。

2013年以来、科学者は心停止後のラットに見られる現象との類似性を、死にゆく人間の脳で探してきた。ラットの脳活動が覚醒時のレベルを遙かに超える短時間の閃光を見せたことから、多くの心停止経験者が報告する臨死体験の生物学的な明滅ではないかと考えた。

この研究で亡くなった2人の脳波の記録から、脳の一部でガンマ波の鋭いバーストが怒り、両半球の長い結合に分散していることが判明した。
このガンマ波の急増はいわゆる意識の神経相関の「ホットゾーン」と考えられている脳の領域に位置していた。同様の活動パターンは、夢を見ている人や、幻覚や体外離脱を訴える発作患者でも観察されている。

最近の研究では、この潜在的な意識の「ホットゾーン」が脳の感覚領域を含んでいることが説明されており、これが人々の語る臨死体験において、非常に鮮明に見られる理由を説明しているかもしれないという。

科学者はこうした症例が増えるごとに、人生と意識の最後の瞬間について少しでも多くのことがわかるかもしれないと、期待しているとのこと。

臨死体験は実在していたか。もうすぐ、その不思議な走馬灯の有無がはっきりするときが来るだろう。


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