【気体が見える!】構造色を利用した気体識別デバイスを開発したぞ
動植物は呼吸をしているので、普段から何気なく気にせずに生命で一番大事なことを意識せずに行っているけれど、自然の中には吸っちゃいけない空気がごまんとある。
むかし、ある製品とある製品で硫化水素を作れるというのでそういう方法で自死に至ることが流行っていた時期もあったけれど(今では入手不可)、硫化水素は自然の中にも自然発生していることがあって、火山地帯がある場所では低いとこに硫化水素が溜まっている場合がある。
マンガのDr.STONEでも語られていたけれど、山を歩いていたら靴紐を結び直そうとしゃがんだら、そのまま死んでしまったという話もある。
匂いがあるからまだいいけれど、鼻が慣れて匂いに気がつかないこともあるし、とりわけ目に見えないからガスは恐ろしい。
なお、一般家庭で使われているガスはわざと匂いを付けており、異変に気がつくようになっている。でも、やっぱり見えないから、漏れていたことに気がついた時には手遅れになってしまうと言うこともやはりあるわけで。
せめて、一目でわかるものがあれば、もっと早く対応できるだろうけれど。
国立研究開発法人・材料研究機構(NIMS) は、ハーバード大学とコネティカット大学との共同で、気体を流入させると発色するデバイスを設計。作成し気体を色によって識別できることを実証した。
研究チームはポリジメチルシロキサン(PDMS)という材料を板状に成形し、片面の一部をアルゴンプラズマ処理し、その面をガラス基板に密着させて、構造色に基づく気体の可視化・識別デバイスを作成した。
PDMSは柔軟な素材で接着したガラス面との間に気体を流し込むと、プラズマ処理部が圧力により、圧縮されて、構造色が誘起される仕組みになっている。
全ての気体は固有の粘度と密度を有しているので、一定流量下での発色は気体種に特有となり、これによって気体の種別/分析が可能になった。
今後は環境ガスや、生体試料の識別などの究極的な目標に据え、デバイスの感度向上と最適化に取り組んでいくとのこと。
いままでは、一般的に色や匂い、水に溶けるかどうかなどで調べていたけれども、可視化が出来ればもっと早く識別が出来る。危険な場所で引火性のあるガスが発生している場合や自然発生している硫化水素などにも気がつけるようになるだろう。
いずれは密室で誰がおならしたのかもわかるようになるはずだ。絶対に。
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