【Wi-Fiで壁の向こうも索敵】Wi-Fi電波で部屋の中の人間を確実に見つけるぞ

高齢者が増えていく一方で、離れて過ごしている子どもは親の心配が募っていくのだろうけれど、そういった心配を軽くしてくれる見守りカメラが結構出ている。

インターネット経由で見られるから、小さな子どもやペットも監視することが出来るしで、むかしは監視カメラといったら、要人警護や貴金属の防犯目的などにしか使われないとうイメージだった。

最近の研究では、Wi-Fiの電波で中にいる人の呼吸をモニタリングすることが出来る。呼吸が異常だとわかるので、高齢者が倒れてしまった時も早期発見が出来たりする。無呼吸症候群も発見できるかな。

カメラのような光学的アプローチ以外にも電波で屋内を監視できるようになった。LIDARというレーザーの散乱光を測定して、対象の距離を測るシステムがあるけれど、散乱という物理現象に弱く、雲や霧みたいな水蒸気のようなものは光を乱反射するので、環境を正しく認識できない。でもって高い。

都市部にはほとんど存在しているフリーWi-Fiの電波はもはやインフラのようなもので、割と安価にルーターを手に入れられる。Wi-Fiの電波に可能性を見いだせる。


アメリカ、カーネギーメロン大学の研究チームはWi-Fiルーターのみを用いて、部屋の中の人体の3次元的な形状や動きを検出する方法を開発した。

これには、写真に写った人体表面の全ピクセルをマッピングするシステム「DensePose」を使用した。ルーターが送受信するWi-Fi信号の位相と振幅を人体の座標にマッピングするディープニューラルネットワークを開発。

研究者達は、カメラや高価なハードウェアを使わずに人を「見る」ことにずっと取り組んできた。2013年にはMITの研究チームが携帯電話の信号を使って壁を見通す方法を発見、2018年には別のMITチームがWi-Fiを使って別の部屋にいる人を検知しその動きを杖の姿にして変換した。

都市部は当然として、電車の中やカフェにもフリーWi-Fiが備えている。暗さに弱い光学カメラでは見つけにくい電波の波が、監視カメラの主役に成り代わるかもしれない。

Wi-Fiアンテナは形状的にカメラより視認されにくいし、監視カメラの死角に隠れて行為に及ぶことを発見することもあるだろう。
しかし、Wi-Fiルーターを個人で置いている家庭もたくさんあり、これが防犯になるか、プライバシーの問題として発生するかは使う人次第になるだろう。これから、ペットや高齢者の見守りに需要が増えていく一方だろうし、この技術は暮らしに大きく影響を与えるかもしれないね。


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