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夫婦関係で必要な「異文化コミュニケーション」

前回の記事で、夫婦間のカルチャーギャップが、時に、夫婦関係に亀裂を生むことをお伝えしました。

夫婦でどっちの文化が上か、どっちの文化が正しいかなんていい始めた途端に、文化の違いが大問題になってくるのです。

自文化中心主義とは


自分の文化が上、正しいという考えを、文化人類学では、自文化中心主義といいます。

自分の育ってきた民族、人種の文化を基準として、他の文化を否定的に判断したり、低く評価したりする態度や姿勢のことです。

これは、16世紀以降ヨーロッパの国々がアフリカ、アジア、北米大陸南米大陸オセアニアそれらの国々を植民地支配のベースとなった考え方です。

その時ヨーロッパの国々は、アジアやアフリカの国々に対して、自分達の文化が優れている。下等な劣った文化を正し、自分達の文明を教えてやるんだ、という正当化が行われていたわけです。

もともとの国の文化を踏みにじり、力で従わせ、支配していった訳です。

夫婦間でも、文化の違いが表面化した時に、発言力の強い方が意見を通し、発言力の弱い方を従わせるということをやってしまうとしたら、これは一種の植民地支配と同じことをやっているといえます。

ヨーロッパの国々の植民地支配は結局失敗しました。植民地にしていた国々から独立運動とのか起きて結局植民地というのはなくなっていったわけです。

それと同様に、夫婦間においてもこの植民地支配的なやり方は、一時的にうまくいったように見えることもありますが、中長期的に見れば、夫婦関係を悪化させるということが分かっています。

では、どのような考え方をすれば、お互いがともに満足できる夫婦関係カップル関係が実現するんでしょうか。

それが自文化中心主義に対して、文化総体主義といいます。

文化相対主義とは


文化総体主義というのは全ての文化は対等であって、優劣などないという考え方です。ある文化が他の文化より優れているということはなく、単に異なるだけだということを意味します。

例えば夫が妻よりも社会経験が10年長いとしてもだからといって、夫の文化の方が優れているというわけではありません。

あるいは妻が夫の10倍収入を稼いでいるとしても妻の文化が優れているというわけではない。お互い違う文化を持った存在であり、お互いの文化を尊重することが大切である、これが文化総体主義なんです。

発言力が強い方の意見を通すのではなくお互い話し合いながら両方が満足できる道を探っていくというわけです。

自分が勝って、相手を我慢させるのではなく、相手が勝って自分が我慢するのでもなく、自分も相手もともに満足できる第3の解決策を見つけていくということです。

異文化コミュニケーションの2つのポイント


文化相対主義に基づき、自分と全く異なる文化の相手に対して取るコミュニケーションを異文化コミュニケーションといいます。

異文化コミュニケーションには2つのポイントがあります。

一つは相手の文化を否定したり、見下したりしないということです。

自分には全く理解できないような言動を相手がしたとしても、その背後には相手の文化的背景があるわけです。

そして二つ目は、自分の正しさに固執しないということです。

自分が絶対正しいと信じてることも、それは自分の持っている文化背景の中で正しいと思えることに過ぎないのです。

異文化コミュニケーションというと、別な国の人とのコミュニケーションを想像されるかもしれません。

夫婦のコミュニケーションも、それぞれ別な文化、違う文化で育ってきた者同士、異文化コミュニケーションなのです。

そのように考えておくことで、「価値観が違う」と安易に決め付けず、関係が大きな問題にならないうちに、コミュニケーションが取れるのだと思います。



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