見出し画像

次回の個展の「はじめに」を公開

みなさんこんにちは、いきなり画家を目指して早1年の大野です。
自身3回目となる個展まで、約1ヶ月となりました。

今回のテーマは「感情」、サブタイトルは「私に出会う展覧会」。
今回の記事では、次回の個展に先駆けて、個展のプロローグでお伝えする文章を、先行公開いたします。
次回の個展の雰囲気や、意義を感じとっていただけましたら幸いです。


はじめに

2020年の1月17日に、私は画家になることを決めた。
絵を始めたきっかけはなんと、「人からの説得」。
3時間ひざ詰めで、なぜ私が絵を描かなければならないのか、それにはどんな意味があるのかについてとうとうと話をされた。
その中で、私の心を揺り動かした一つのフレーズがある。

「理念は1対1だけど、絵は多くの人に届くよ。」

私は画家になる前、経営者の想いを聞き、理念やビジョンにまとめるという仕事をしていた。非常なる充実感とは裏腹に、私には一抹の寂しさがあった。自分の命を削り出すかのようにしてしたためたその言葉たちは、やはりその人一人のものなのだ。

自分にある大きな軸は、ただ一つ。

世界の美しさやwonderを発見し、その興奮と輝きを表現し尽くす。

絵を始めたことで私は、

世界の新しい気づき方

と、

新しい表現の仕方

を手にすることができた。


その中で私が色濃くアクセスしたもの
自分のテーマとして浮き上がってきたのが

「感情」

だった。


感情の詩(うた)/ ki・do・ai・raku

感情はあなたらしさの塊
個性の映し鏡

あなたは何に怒り、
あなたは何を哀しみ、
何に楽しみ喜ぶのか。

その全てがあなたを知る鍵であり、
魂が記した手紙を読み解くエッセンス。

怒りはあなたに何を伝え、
哀しみはあなたに何を知らせ、
楽しみや喜びは何をもたらすのか。

その全てがあなたの人生であり、
その全てによってあなたはつくられる。

---------------

「感情」が今回の展示のテーマ。

絵と言葉で、あなたの感情を揺さぶる旅を。
絵と言葉で、あなたがあなたに「出会う」旅を。

感情に向き合う長い旅が、ここから始まります。



プロローグ:感情を封じてきた私

私は、あるとき(それはきっと非常に幼い時)、
感情を封じた。

きっとそうしなければ守れないものが、あったのだと思う。

私は感情を封じるのが、どんどんうまくなっていった。
私は感情を封じるのが、ますますうまくなっていった。

私は自分のことを「超ポジティブ人間」だと認定。
私の感情に、一切の隙はなし。

嬉し涙を流し、親子の愛の物語に感動し、悔しくて泣く。
高校の部活動での先生からのあだ名は「泣きうさぎ」。
人一倍、感情豊かな人間だと思って生きてきた。


ネガティブだと思われる感情に「死角」があった。
それは私にとって「あってはならない」感覚だった。

面倒だとか、嫌だとか、寂しいとか、悲しいとか。
それらを封じることで自分は「大人」になり、すまし顔。
「この場に必要な自分」をいつも演じてきた。

目の前にいる人の願いを、叶えたかった。


だんだんと、ほころびが生まれ始める。

・あなたが何を考えているのかわからない
・本当のあなたはどこにいるの?
・表情をつくらなくってもいいんだよ
・今、本当は何を感じていたの?
・もっと自分の好きにやっていいんだよ

という言葉が浴びせられる。

でも、みんなが何を言っているのか分からない。
戸惑うことの多かった10年が流れた・・・。

「感情」という鍵をうまく持てなかった私の判断基準は
いつしか「損得」になり、自分のつまらなさに失望した。

人がネガティブな感情を吐露することがどうにも許せず、
「感情警察」よろしく取り締まりまくった。
誰よりも「自分」の感情を取り締まりながら・・・。


そこに気づいたから、今がある。
フィナーレとして「感情爆発」をむかえ、
震えが止まらなかった日のことを忘れない。

その日から私は、全ての繊細な感覚に向き合い始めた。

これは、感情を封じた私が、再び感情を取り戻すために描く物語。




「言葉の美しさは、見ている世界の美しさ」 少しでも新しくて、美しい視点をお届けできるよう、好奇心全開で生きています。いただいたサポートは、全力好奇心の軍資金として、大切に使わせていただきます♡