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【若くても!?認知症】

認知症って、高齢の方だけ注意が必要だと思っていませんか?

若い方も注意です。
「若年性認知症」と呼ばれており、64歳以下の方が罹患する認知症のことです。平均発症年齢は働き盛りの50代と言われていますが、私は51歳の重度の認知症の方に出会ったことがあります。

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【認知症のもの忘れとただのもの忘れ】

「昨日の夜、何食べたっけ?」
「最近、人の名前が出てこなくって」

これは加齢による”ただの物忘れ”です。

人は20歳を超えると、細胞などの身体的なシステムは新しいものを作り上げることができなくなり、機能をいながら生きていきます。
年齢を重ねることで身につく能力もありますが、生命体としての機能は弱くなるものです。
その結果、現れるのが加齢によるただのもの忘れです。


一方、認知症による物忘れは、

「昨日の夜、ご飯食べたっけ?」
「最近知り合った人…(って、だれ?)」

つまり、出来事自体を忘れたり、最近のことから記憶が失われたりします。
認知症は、老化というよりは気として発症するものですから、症状にも特徴があります。

なお、認知症の症状は多岐にわたりますし、認知症の詳細はまだ研究段階です。



【若年性認知症特有の課題】

若年性認知症は、社会的に困難を抱えやすいのです。
なぜなら、働き盛りの若い方が発症するためです。

①経済的な課題
物事を忘れると仕事がままならないですよね。
そのため、やむを得ず退職することもあります。無収入となり、経済困窮に陥ることが珍しくありません。

②介護者の課題
この世代は、両親も配偶者も健康に過ごしていることが多いですよね。
そのため、患者の介護は後期高齢者の両親や、配偶者が担う傾向があります。

③病気の発見
認知症の発症は抑うつ症状や各種の体調不良に始まることも多いんです。
若いために別の病気に間違われることもあり、認知症であることに気付かず経過してしまうことがあります。

④体力
記憶は衰えても、身体は若く体力があります。
そのため、遠くまで徘徊したり、強い力で抵抗したりすることができます。介護者の負担を強めてしまいますね。

⑤仲間づくり
同じ疾患を持つ人は親ほども年齢が離れた人でもあるため、通り一遍の支援が馴染まないことがあります。90歳の方向けの緩やかなレクリエーションは、50歳の若い方には物足りないですよね。
孤独感を持たないような環境づくりが必要なのも、この疾患の特徴です。


【普段の様子を観察】

認知症も、他の病気と同じように早期発見早期治療が大切です。
現代の医学で治癒を目指すことは難しいですが、進行を遅らせ、新しい生活のコツを身につけることはできます。

普段の生活でこのような変化が見られたら、周囲の方は注意してみましょう。

・約束したことを忘れる。
・料理の手順を忘れる。
・話をつくろう様子がある。

また、相談先にはこのような選択があります。
・普段から、風邪の時などにお世話になっているお医者さん
・地域包括支援センター
・地域の認知症疾患医療センター

日ごとに記憶が消えていくという体験は、自身の思い出が失われていくということですので恐怖ですよね。
そのような恐怖を抱いている本人の不安とも向き合い、あたたかい関わりができると理想的ですね。


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