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なかおみちお 連載コラム DO NOT DISTURB #07 『ラジオが好き』

最近、週に30時間近くラジオを聴いている。
聴かない人も多いと思うけど、
聴いてみるとテレビとは全く違う楽しみがある。

東京に来て、寮生活が始まった初日の夜に、田舎じゃ聴けない J-WAVE を流しながら寝たのをよく思い出すけど、今は FM Yokohama クレイジーケンバンドの『HONMOKU RED HOT STREET』と TOKYO FM リリー・フランキーの『スナック ラジオ』以外は、AM を聴いている。

中学の頃、母親に NHK ラジオ英会話を朝から無理矢理やらされた。それは楽しくなかったけど、他の局に回してみると、色々と発見があった。

実家は電波が悪く、ある日 AM をいじってたら、奇跡的に伊集院光のラジオがノイズ混じりでうっすら聴こえてきた。

途中、EAST END × YURI の『DA.YO.NE』がかかっていた気がするので、94年?番組としてはなんなのか検索してみたら、ニッポン放送の『伊集院光の Oh ! デカナイト』だったと思われる。テレビみたいに目には見えないけど、自分だけの特別な電波をキャッチしている感覚に心地よさを覚えた、坊主頭で中学生のボク。それでもその時以外上手く受信できず、まともに聴けたのが NHK-FM だけ。

最初、NHK-FMの『ミュージックスクウェア』って番組をなんとなく聴いていた。日替わりのパーソナリティで、

・月曜日 ー 藤井フミヤ
・火曜日 ー 谷村由美
・水曜日 ー 森高千里
・木曜日 ー 辛島美登里
・金曜日 ー 中島みゆき、経ての渡辺美里

パーソナリティが日替わりのシステムはいつしか終わり、中村貴子が月曜から金曜の通しで担当になって、流れる曲は1曲まるまる掛かかるというのが特徴だった。それをいいことに CD コンポにカセットをセットして、曲に入るタイミングで REC ボタン押して、録り撮ためていた。今みたいにサブスクなんてなかったし、ボクの田舎町にはレンタルショップすらなかった。

あの頃流行ってたバンドって、エレファントカシマシとかミッセルガンエレファントとか、ラップも入れればエレファントラブとか。名前にエレファントが入るイメージがなぜかラジオの記憶とともに頭に残っている。

あとは、番組ゲストのサインが FAX でゲットできる謎のシステムがあった。
これもネットがない時代ならでは。スチャダラパーのサインが我が家の FAX から吐き出されたものの、感熱紙だったので日に日に薄れていった。

ある日のブルーハーツのゲスト回では、なんの予告もなく解散の話になって、驚いた。その他にも、『カヒミ・カリィのミュージックパイロット』(小山田圭吾もよくゲストで来てたはず)や、シャ乱 Q はたけの『ロックン天国』?って番組をなぜか聴いてた。その番組では掛かりそうにない、かせきさいだぁ≡ とチボ・マットを初めて聴いた気がするんだけど、なんか局側のリコメンドだったのだろうか...

上京してからは J-WAVE をしばらく聴いていた。
RYU さんの『SOULTRAIN』とか、ピストン西沢の『GROOVE LINE』(昔の渋谷 HMV で生放送してた頃)とか聴いてたけど、衝撃的だったのは、2002年に始まった『TR2』とういう深夜番組で、曜日ごとのパーソナリティの中でも、みうらじゅん、安西肇の『TR2 Tuesday』(後の GOLDEN TIME)とリリー・フランキー、ゾノネム、安めぐみの『TR2 Wednesday』(後のNIGHT STORIES)が群を抜いて面白かった。

どちらもバカ話と下ネタ中心で、火曜日のみうらじゅんさん、安西肇さんの番組には『下ネタなんでだろ』(当時、テツ and トモが流行っていた)、『下ネタ Rhyme ! MJ SHINE』(キングギドラの K DUB SHINE 公認替え歌ラップ企画)、という最強に面白いコーナーがあったり、月曜から夜更かしでブレイクする何十年も前から、みうらさんが発掘していたジャガーさんをゲストに呼んだり、くだらないことこそが素晴らしいと思える番組だった。
下ネタライムなどは YouTube にも上がっているので必聴 !!


リリー・フランキーさんのラジオは、エロと笑いと変態の溜まり場のようで、色々と寛容になれるいい番組でした。あちらが下ネタライムなら、こちらは東大出、高身長の風俗雑誌編集長かつ熟女好きで早漏の園田さんこと、ゾノネムが変態なラップを夜な夜なシャウト、そしてラジオブースからお酒を注ぐ音とかもふつうに入っていた。今では考えられないけど、リリーさんのいい声とお酒はとてもマッチしていたし、たまにいい話が聴けたりして、ボクの中では一番好きなラジオ番組でした。

しかし、そういう危うい番組は、長くは続かず(それでも長く続いた方だけど)、心の拠り所を無くしたぼくは、しばらくラジオも聴いてなかったような気がするが、そこからしばらくして「radiko」という画期的なアプリができて、ラジオがどこでもはっきり聴けるようになり、1週間は遡って聴けることで、相当便利になった。

TBS ラジオの『小島慶子 キラ☆キラ』や JUNK が面白いとなり、伊集院光、爆笑問題、おぎやはぎを聴き始め、今でも TBS ラジオとニッポン放送を行き来して聴いていますが、『安住紳一郎の日曜天国』、『たまむすび』、『日曜サンデー』、『高田文夫のビバリー昼ズ』、『伊集院光とらじおと』、『三四郎のオールナイトニッポン』などなど、色々ありすぎて書き切れないです。

ラジオが好きなことはわかっていただけたかと思いますが、ボクとパークギャラリー加藤も、実は前述のみうらじゅんと安西肇の TR2 が好きということもあり、20代からネットラジオを形を変えながらずっと一緒にやってきました。ぼくたち2人とも『ファストフードファストフードファンデーション(FFF)』というラップグループでも活動しているのですが、コロナ禍で活動がしにくい中、ぼくらの存在が忘れられないようにするためのラジオを新たに始めることになりました。

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仮のタイトルで『FFF INFORMATION RADIO』という名前になってますが、いずれちゃんと決めようと思っています。パーソナリティはラップユニットのメンバーの MC サカナ、MAD D(パーク店主の加藤淳也)。ディレクターは胃賀悪史ことボクです。

毎回ゲストも迎えて、パークギャラリー周りの人たちに楽しんでもらえるようなものにしていきますので、よろしくお願いします!内容はプチカルチャートークとバカ話、アラフォートークですが、1話10分くらいなので聴きやすくなっています。

下記のアプリをゲットして、FFF のページでお聴きください!

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定期的にアップしますので、
ホントにホントにお願いします!


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FAST FOOD FOUNDATION / ファストフードファンデーション
胃賀悪史(なかおみちお)、MAD D (加藤淳也)、DJ ミシュラン(DJ KaZ)、さかな、ハム伊藤の5人からなる、飲んで食べてばかりの旅するヒップホップユニット。
web site:https://fastfoodfoundation.com
Twitter : https://twitter.com/fastfoodfanclub
facebook:https://www.facebook.com/fastfoodfoundation
なかおみちお
1982年鳥取生まれ・東京在住、イラストレーター。
間の抜けたPOPな表現でイラストを中心に活動中現在、VERY(光文社)にて『武田砂鉄のVERYな言葉狩り』でイラスト連載中。NERD SKATES、NERD SPORTS 名義でオリジナルもグッズも制作している。2014年から4年にわたり毎年開催された ARGUMENT GALLERY でのグループ展『New gig』を主催。
https://nakaomichio.com



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