掘れ失敗談


みんな夜ご飯は何食べましたかー?
僕は、まだ食べてないんですよー。
って同期のおじまってやつが言ってた。ちょっと夜ご飯考えた自分が馬鹿みたいになっちゃったよ。


かみひとえの収録。
外の公園で色々撮影することになって、今まで見せたやつを一通りやって、そのあと遊具で何かできないかって流れになった。
初めてのテレビだし頑張るしかないじゃん。
「なんでもやりますよ!」
つって意欲全開。とにかくおもしろい人って思われたいから色んなアイデアを言ってみて、とりあえず撮ろうって流れに持っていった。
で、一つ。「走ってたら木にぶつかってずり落ちるウッディ」っていうのを提案して、やることになった。頭の中でイメージは完璧にできてて、ダッダッダッって走っていって、木にバタンってぶつかって、ずりぃぃぃって目ひんむいて落ちていく。これだ。

実際にやる。

カメラも回してる。

「はいじゃお願いしまーす。」

「うわぁぁぁぁ!」

と言いながら走る私、木にぶつかる。
あ、だめだ!
木って思ってるよりザラッザラでばりっばりだわ。
これこのまま顔でずりずり落ちてったら顔面血まみれになるやつだ。

と思いながら顔をちょっと浮かして、体をゆっくりおろす私。

「・・・ていう感じです。」

と小声でつぶやいてカメラを止めてもらう。
ディレクターさんがチェックしてる間にちらっとジーンズを見るとやはり茶色くなっている。普段使いしてたジーンズなのに!!!結構愛着あるのに!!!こういう泥って残るんだよなぁ!!!!
「ちょっと顔アップで見せる感じでほしいですね。」
鬼ディレクション。
「やります!」
なんて芸人なんだ。

もちろん二回目はジーンズをかばった、いよいよお腹だけで滑ってた。もうウッディでもなんでもない。木の変態だ。

あれだけ体を張ったのに、蓋を開けてみたらO.Aでカットされてた。はじめに撮ったやつだけ放送されてた。なんだよ。やった意味ないじゃんか。ていうか柔軟性のないやつだと思われてしまったなきっと。くそ。


次。

ブラタモリにはまりだして、渋谷区の白根郷土資料館にはじめて行った時。一階の特別展示室に戦争から前の東京オリンピックが開催されるまでの変遷が展示されていて、ちょうど現代につながるくらいの頃を知りたかったからそこから見ようと、回った。
特別展示室はコの字型で時計周り。時計でいう6~12は東京オリンピックの話で、12~3が戦争で使われたゴーグルやハチマキなどの展示、残りの3~6はハチ公の笑ってるように見える写真が発見されたという展示。
ちょうどてっぺんの12に来たくらいで次の予定時間まで40分くらいになってしまったので、戦争とハチ公はざっくり見学。
一度うんちを挟む。
トイレから出て二階の常設展へ行こうとしたところに小柄でスマイリーなおじさんが。
なんかしたか?
と怪訝な顔をしていると
「少しいいですか、こちらへ。」
と。え!?こわ!?
びびっていると、先ほどの特別展示へ案内される。そこに一人の眼鏡をかけた20代後半とみられる女性が。
「こちらは読売新聞の記者さんで、この展示について取材をされているそうなんです。」
おじさんは館長らしい。
「え、あ、そうなんですね。」
記者さんから名刺をうけとる。
「今、ここの展示を見られていましたよね。」
はいはい。特別展示見てましたよ私。
「私はこの、新しく発見されたハチ公について取材しているんですが、この記事をご覧になっていかがでしたか?」
あぁぁぁぁ!!!
そこはあんまりちゃんと見てないゾーンだったぁぁぁあ!!!
ぶっちゃけもううんこのことで頭一杯だったところおおお!!!!
「あ、えっと、結構ざっくりしか見なかったんですけど・・・。」
「思ったことを率直に言っていただければ大丈夫です。」
「あぁ。」
いや、思ったことっていうかハチ公のそういう記事だとも理解してなかったんだけど。
「えっと。あー、っと。」
「あ、そうしたら、ハチ公はどういうイメージですか?」
「あー、僕らの世代は”待ち合わせ場所”としか認識していないと思います。」
「ハチ公が実在したというのは知ってましたか?」
「あ、それは知ってました。」
「では、こちらの笑ってるように見える写真、どうですか?」
「あ、えーっと。笑ってるように見えますね。」
コミュ障を遺憾なく発揮している。あんまりメモしてないような気がしてくる。そのままたどたどしくインタビューが終わってしまった。それから
記者「ご職業は?」
つる「あ、一応芸人をやってます。」
記者「え、そうなんですね!」
館長「ハッハッハ!!まぁ自分で言っちゃえば誰でも芸人だからねぇ!!!」
こいつ嘘だと思ってやがるちくしょう。
記者「じゃあ最後に、今日のまとめをおもしろく!お願いします!」
こいつ調子乗ってきやがったちくしょう。
つる「えー、僕も、このハチ公みたいに、事務所に忠実に貢献できるように、たくさん働きたいと思います!!」
記者「・・・。」
館長「・・・。」
つる「ちょっと今のなしですいません。」
俺だけ調子あがらねぇじゃねぇかちくしょう。
記者「えっと、じゃ、ハチ公のようにみんなを笑顔にしたいっていうことでいいですかね。」
上回ってくんな。
つる「あ、じゃそれでお願いします。」
みっともな。
記者「ありがとうございました。」
こちらこそだよ。まったく。赤っ恥かいたわ。

この取材が金曜で、次の火曜日か水曜日には載るはずですって言われたから一週間後に図書館行って火曜水曜探したけどハチ公なんて一ミリも載ってなかったわ。
悔しくて土曜日から金曜まで3回ずつ調べたわ。
ことごとく恥かかせな記者さんだなもう。
結局常設展も5分くらいしか見れなかったし。



そんなこともあったなぁ!!!
渋谷の白根郷土資料館はまじでわかりやすいし詳細載ってるし空いてるからみんな行ってほしいなぁ。遠いのだけネックだけど。


よし。

もっと思い出せ失敗を。
短いのから長いのまで。

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