なぜ勉強が苦手なら模試の復習をしてはいけないのか
模試の復習は、簡単に言われますが、実際はかなり難しい勉強法です。
模試の復習のやり方と、有効活用するにはどうすればいいかについて書きます。
こんな方に向けた記事です
●学校や塾で「模試の復習は必要」と言われ、とりあえずやっている
●模試の復習はどうやればいいのかわからない
●模試の復習だけで1日以上かかってしまう
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なぜ模試の復習をやれと言われるのか
学校や塾で「模試の復習はやった方がいい」と言われる方が多いかと思います。
パラリアではお決まりのセリフですが、「やった方がいいかどうか」で言えば、当然やった方がいいに決まっています。
「なぜやった方がいいのか」の理由が重要です。
模試は、今の自分の実力を確認するためのものです。そのため、模試でできなかったところは、自分の苦手分野・弱点であるとわかります。
模試の復習をして、模試で間違えたところを考え直すことで、その弱点を補えます。
以上の理由から、「模試の復習はやるべきだ」というアドバイスが一般的に言われています。
これは一見、もっともらしいように聞こえますが、
実際には気づきにくい落とし穴があり、ポイントを抑えなければ弱点克服になりません。
模試の復習で学習効果を得るための条件
模試の復習をすることによって弱点を克服するためには、模試の日までの学習方法に、ある条件が必要になってきます。
例えば
英語の勉強を一切せず、他の科目を勉強していた人が、英語の模試で間違えたところを復習して、弱点克服になるでしょうか。
すでに英語の勉強を完全に完了させた方なら、弱点克服になりますが、そもそも勉強していない人が模試で間違えるのは当然です。
公園で遊んでいる小学生にいきなり大学受験の問題を解かせ、間違えさせた上で「復習すれば勉強になるよ」と言っているようなものです。
模試で間違えた問題は、以下の2つに分類することができます。
①そもそも勉強が不十分で、知らなかった問題
②しっかり勉強したはずなのに、できなかった問題
まずは模試を受けたら、すべての科目のすべての問題を、上記の2つのうちどちらなのか一つずつ判断していってください。
①(そもそも知らなかった問題)だった場合、そもそも勉強をしていないので弱点ですらありません。
②(勉強してたのにできなかった問題)こそが、復習することで弱点克服につながる問題です。
①(そもそも知らなかった問題)は、復習してもいいですが、
むしろ模試で出ているその問題だけではなく、その模試で出てきた内容を体系的に整理して説明している教科書や参考書で勉強した方が、
はるかに効率がいいです。
そのため、①(そもそも知らなかった問題)は、模試で復習するのはあまり効率的ではありません。
②(勉強してたのにできなかった問題)が多ければ多いほど、模試の復習の意味が出てきます。
勉強が苦手な人は、そもそもこの「そもそも知らなかった問題」と、「勉強してたのにできなかった問題」の区別ができません。
区別ができないとすると、「そもそも知らなかった問題」ばかりを模試で勉強してしまう可能性があります。
「そもそも知らなかった問題」ばかりを模試で勉強してしまうのは、学習効率がかなり悪いので非常に危険です。
そのため、「そもそも知らなかった問題」と、「勉強してたのにできなかった問題」の区別に自信がない方や、偏差値が50以下の方は、模試の復習をしない方がむしろ無難です。
模試の復習で学習効果を得るための準備
上で説明した通り、模試の復習で学習効果を得るためには、②(勉強してたのにできなかった問題)の量を増やす必要があります。
そのためには、
①「次の模試であの分野はしっかり得点するぞ」という目標を設定し
②やると決めた分野だけは模試で出たら確実に得点できるように事前にがっちり勉強しておく
という2つの条件が必要です。
例えば、
次の模試で関係代名詞の問題が出たらしっかり得点しよう!
そのために、持っている参考書の関係代名詞のところはすべて完璧にマスターしよう!
このように考えて勉強してはじめて、模試で復習する意味があります。
しっかり勉強してはじめて「弱点はどこか」という問いが生まれます。
勉強が十分でない方の場合、そもそも弱点ですらありません。
勉強していない範囲は、教科書や参考書で勉強した方が、まとまっていて勉強しやすく、理解しやすく、覚えやすいです。
勉強が苦手な人には、模試の復習以上に重要なことがある
これまで説明してきた通り、模試の復習で学習効果を得るためには、かなりしっかりした準備が必要です。
そのため、勉強が苦手な人(具体的には偏差値~50)は、よほど自信があった分野の復習以外は、あまり模試の復習をしても学習効率が良くない場合が多いです。
復習に時間がかかってしまうのも当然で、知らなかったことを模試の解説からいきなり勉強しようとしてしまっているからです。
勉強が苦手な人は、模試の復習よりも持っている参考書をしっかり極めることに時間を費やした方がはるかに効率的です。
模試の復習は、勉強が進んで、持っている参考書を完璧にやりこなしてから行ってください。
最後に一つ重要なこと:模試は自分の勉強方法を確認するための機会でもある
模試を受けることで、今の自分の実力がわかります。
しかしそれ以上に重要なのは、「今の勉強方法で自分は結果が出せそうか」を確認することです。
勉強方法が合っていれば、あとはその勉強方法で時間を費やせば、結果がついてくるでしょう。
しかし、勉強方法そのものがあまり上手ではなかった場合、その勉強方法で何時間勉強しようとも、実力はつきません。
今使っている参考書や、今やっている勉強方法で、実力がついているかどうかをしっかり確認してください。
最初は「なんとなくできるようになっているかも」というあいまいなものかもしれません。
最初はそれでも良いと思います。
常に「今の勉強方法を続ければ偏差値が上がるのか」を考えてください。
今の勉強方法に自信が持てれば、そして実際にそれで偏差値が上がっているなら、
模試の復習をしなくても、そのまま勉強を続けていけば問題ありません。
まとめ:なぜ勉強が苦手なら模試の復習をしてはいけないのか
・勉強したのにできなかった問題を復習してはじめて意味がある
・やったのにできなかったのか、そもそも知らなかったのかを区別する
・区別できないなら復習の必要なし(参考書を進めた方が良い)
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
==書いた人==
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