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02_保健医療制度の仕組みと現状【救急救命士国家試験対策】


音声解説

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国家試験定期試験出題内容のまとめ

【保健医療制度の仕組みと現状】

1. 社会保障と健康

  • 日本国憲法第25条: すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

  • WHOの健康の定義: 完全な肉体的、精神的および社会的福祉の状態であり、単に疾病がない状態ではない。

2. 健康と保健制度

  • 健康増進法: 国民の健康増進のための基本方針を定める。

  • 保健所: 地域保健法に基づき、都道府県、政令指定都市、中核市、特別区に設置。

  • 市町村保健センター: 全国に2,456ヶ所(2017年4月時点)。

3. 人口と世帯

  • 国勢調査: 5年ごとの10月1日に実施。

  • 平均寿命(2018年): 男性81.25歳、女性87.32歳。

  • 2050年の予測: 高齢者単独世帯が単独世帯の5割以上、従来の「夫婦と子」からなる世帯は少数派。

4. 医療の現状

  • 死因別順位(2018年):

    1. 悪性新生物:約37万4千人

    2. 心疾患:約20万8千人

    3. 老衰:約11万人

    4. 脳血管疾患:約10万8千人

  • 日本人の健康寿命(2016年): 男性72.14歳、女性74.79歳。

  • 外来患者の受療疾患: 消化器系の疾患が最も多い。

  • 入院患者の疾患分類: 精神及び行動の障害が最多(約25万人)。

5. 医療圏と感染症

  • 一次医療圏: かかりつけ医を中心とした身近な医療サービスを提供。

  • 二次医療圏: 入院医療の提供に基づく地域設定。

  • 三次医療圏: 高度な専門医療や救急医療が必要な分野について都道府県単位で整備。

  • 新興感染症: SARS、MERS、エボラ出血熱、鳥インフルエンザ。

  • 再興感染症: 結核、マラリア、梅毒、風疹。

  • 感染症サーベイランス: 感染症の発生状況を調査・集計するシステム。

6. 医療機関の区分

  • 病院: 20床以上の病床を有する医療機関。

  • 診療所: 病床がないか、19床以下の病床を有する医療機関。

7. 食中毒と食品衛生

  • 食中毒の原因: 患者数の49%がノロウイルス。ウェルシュ菌、カンピロバクターが続く。

  • 食品衛生責任者: 飲食店や食品製造施設ごとに1名必要。

8. 救急救命士の役割

  • 救急救命士法: 医師の指示の下に救急救命処置を行う専門職。


問題

  1. 日本国憲法の第25条では『すべて国民は、 __________ で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』と定められている。

  2. WHO憲章は、健康を『完全な __________ 、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない』と定義している。

  3. 健康に影響を与える生物的因子に __________ 、動植物などがある。

  4. 国民の健康増進のための基本方針を定めたものが『 __________ 』である。

  5. 2017年4月1日時点で全国に __________ ヶ所の市町村保健センターが整備されている。

  6. 国際交流と国際協力は、2カ国間で実施される __________ 交流(協力)と、国際機関を通じて行われる __________ 交流(協力)とにそれぞれ分けられる。

  7. 保健所は、 __________ に基づき都道府県、政令指定都市、中核市、特別区などが設置する。

  8. 消防庁は、日本の __________ 活動を統括する官庁である。

  9. わが国の人口の実態は5年ごとの __________ 月1日に実施される国勢調査によって明らかにされている。

  10. 2018年の人口ピラミッドでは __________ 歳(第一次ベビーブーム)と __________ 歳(第二次ベビーブーム)による2つの凸の部分がある。

  11. わが国の平均寿命は、2018年には男性 __________ 歳、女性 __________ 歳となっている。

  12. 2050年には単独世帯のうち __________ 単独世帯が5割を超える見通しである。

  13. これまで主流であった『 __________ と子』からなる世帯は2050年には少数派となる。

  14. 2018年死因別順位第1位は __________ で約37万4千人である。

  15. 2018年死因別順位第2位は __________ で約20万8千人である。

  16. 日本人の健康寿命は、2016年には男性 __________ 歳、女性 __________ 歳である。

  17. 2018年死因別順位第3位は __________ で約11万人である。

  18. 2018年死因別順位第4位は __________ で約10万8千人である。

  19. 痩せの者の割合は男性約 __________ %、女性約 __________ %である。

  20. 肥満者の割合は、男性約 __________ %、女性約 __________ %である。

  21. 収縮期(最高)血圧の平均値は、男性 __________ mmHg、女性 __________ mmHgである。

  22. 外来患者における、国民の受療で1番多いのは「 __________ 系の疾患」である。

  23. 国民の受療状況で、入院患者を傷病者分類別で見ると、1番多いのは「 __________ 及び __________ の障害」で約25万人である。

  24. 二次医療圏とは、入院医療の提供に関して、人口規模や患者の __________ 状況などをもとに一体と考える地域を設定したもの。

  25. 感染症サーベイランスとは、感染症の流行を予防するために、その __________ 状況を調査・集計するシステムをいう。

  26. 医療圏とは、地域の実情に基づいた医療提供体制を構築するために、 __________ が医療法に基づいて設定する地域単位である。

  27. 新興感染症では、 __________ 、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱、中東呼吸器症候群(MERS)などが該当する。

  28. 輸入感染症では、重症急性呼吸器症候群(SARS)、エボラ出血熱、中東呼吸器症候群(MERS)、 __________ 熱、 __________ などが該当する。

  29. 一次医療圏とは一般に、入院を必要としない __________ 医を中心とした身近な医療サービスを提供する区域をいう。

  30. 再興感染症では、 __________ やマラリア、梅毒、風疹などが該当する。

  31. 5疾病とは、 __________ 、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患をいう。

  32. 三次医療圏は先進的技術が必要、特殊な __________ が必要、発生頻度が低い疾病、救急医療のなかでとくに __________ 性の高い分野などについて都道府県単位で整備されるものである。

  33. 病院は __________ 床以上の病床を有する医療機関をいい、診療所は、病床を有さないか、 __________ 床以下の病床を有する医療機関をいう。

  34. 食中毒疾患の原因別では、患者数の __________ %をノロウイルスが占め、ウェルシュ菌、カンピロバクターがそれぞれ10%台で続く。

  35. 飲食店や販売店、食品製造施設などには __________ を施設ごとに1人置く必要がある。

  36. 救急救命士は、 __________ 法で規定される職種であり、医師の指示の下に、救急救命処置を行うことを業とする。

  37. 事件数でみた食中毒の原因施設は、 __________ 、家庭、販売店の順に発生している。

  38. 入院患者数は、2017年の時点で約 __________ 万人で、原因として統合失調症、アルツハイマー型認知症、感情障害、神経症性障害、 __________ 関連障害などが多い。

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解答

  1. 日本国憲法の第25条では『すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する』と定められている。

  2. WHO憲章は、健康を『完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない』と定義している。

  3. 健康に影響を与える生物的因子に病原体、動植物などがある。

  4. 国民の健康増進のための基本方針を定めたものが『健康増進法』である。

  5. 2017年4月1日時点で全国に2,456ヶ所の市町村保健センターが整備されている。

  6. 国際交流と国際協力は、2カ国間で実施される二国間交流(協力)と、国際機関を通じて行われる多国間交流(協力)とにそれぞれ分けられる。

  7. 保健所は、地域保健法に基づき都道府県、政令指定都市、中核市、特別区などが設置する。

  8. 消防庁は、日本の消防活動を統括する官庁である。

  9. わが国の人口の実態は5年ごとの10月1日に実施される国勢調査によって明らかにされている。

  10. 2018年の人口ピラミッドでは69〜71歳(第一次ベビーブーム)と44〜47歳(第二次ベビーブーム)による2つの凸の部分がある。

  11. わが国の平均寿命は、2018年には男性81.25歳、女性87.32歳となっている。

  12. 2050年には単独世帯のうち高齢者単独世帯が5割を超える見通しである。

  13. これまで主流であった『夫婦と子』からなる世帯は2050年には少数派となる。

  14. 2018年死因別順位第1位は悪性新生物で約37万4千人である。

  15. 2018年死因別順位第2位は心疾患で約20万8千人である。

  16. 日本人の健康寿命は、2016年には男性72.14歳、女性74.79歳である。

  17. 2018年死因別順位第3位は老衰で約11万人である。

  18. 2018年死因別順位第4位は脳血管疾患で約10万8千人である。

  19. 痩せの者の割合は男性約4%、女性約11%である。

  20. 肥満者の割合は、男性約32%、女性約22%である。

  21. 収縮期(最高)血圧の平均値は、男性135mmHg、女性128mmHgである。

  22. 外来患者における、国民の受療で1番多いのは「消化器系の疾患」である。

  23. 国民の受療状況で、入院患者を傷病者分類別で見ると、1番多いのは「精神及び行動の障害」で約25万人である。

  24. 二次医療圏とは、入院医療の提供に関して、人口規模や患者の移動状況などをもとに一体と考える地域を設定したもの。

  25. 感染症サーベイランスとは、感染症の流行を予防するために、その発生状況を調査・集計するシステムをいう。

  26. 医療圏とは、地域の実情に基づいた医療提供体制を構築するために、都道府県が医療法に基づいて設定する地域単位である。

  27. 新興感染症では、重症急性呼吸器症候群(SARS)、鳥インフルエンザ、エボラ出血熱、中東呼吸器症候群(MERS)などが該当する。

  28. 輸入感染症では、重症急性呼吸器症候群(SARS)、エボラ出血熱、中東呼吸器症候群(MERS)、デング熱、マラリアなどが該当する。

  29. 一次医療圏とは一般に、入院を必要としないかかりつけ医を中心とした身近な医療サービスを提供する区域をいう。

  30. 再興感染症では、結核やマラリア、梅毒、風疹などが該当する。

  31. 5疾病とは、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、精神疾患をいう。

  32. 三次医療圏は先進的技術が必要、特殊な医療機器が必要、発生頻度が低い疾病、救急医療のなかでとくに専門性の高い分野などについて都道府県単位で整備されるものである。

  33. 病院は20床以上の病床を有する医療機関をいい、診療所は、病床を有さないか、19床以下の病床を有する医療機関をいう。

  34. 食中毒疾患の原因別では、患者数の49%をノロウイルスが占め、ウェルシュ菌、カンピロバクターがそれぞれ10%台で続く。

  35. 飲食店や販売店、食品製造施設などには食品衛生責任者を施設ごとに1人置く必要がある。

  36. 救急救命士は、救急救命士法で規定される職種であり、医師の指示の下に、救急救命処置を行うことを業とする。

  37. 事件数でみた食中毒の原因施設は、飲食店、家庭、販売店の順に発生している。

  38. 入院患者数は、2017年の時点で約30万人で、原因として統合失調症、アルツハイマー型認知症、感情障害、ストレス関連障害などが多い。




練習問題

問題1
日本国憲法第25条で保障されている権利はどれか?
A) 文化的で豊かな生活を営む権利
B) 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利
C) 経済的に豊かな生活を営む権利
D) 自由な文化的生活を営む権利
E) 教育を受ける権利

答え: B) 健康で文化的な最低限度の生活を営む権利


問題2
WHO憲章で定義されている「健康」の概念に含まれないものはどれか?
A) 完全な肉体的健康
B) 精神的健康
C) 社会的福祉
D) 病気がないこと
E) 経済的安定

答え: E) 経済的安定


問題3
2017年4月1日時点で全国に整備されている市町村保健センターの数は?
A) 1,500ヶ所
B) 2,000ヶ所
C) 2,456ヶ所
D) 3,000ヶ所
E) 3,500ヶ所

答え: C) 2,456ヶ所


問題4
2018年の人口ピラミッドで2つの凸の部分を形成する年齢層はどれか?
A) 50〜52歳、30〜33歳
B) 44〜47歳、69〜71歳
C) 60〜62歳、40〜42歳
D) 55〜58歳、35〜38歳
E) 70〜72歳、50〜52歳

答え: B) 44〜47歳、69〜71歳


問題5
2018年の日本の平均寿命で正しいものはどれか?
A) 男性81.25歳、女性87.32歳
B) 男性79.15歳、女性85.12歳
C) 男性80.25歳、女性86.32歳
D) 男性82.25歳、女性88.32歳
E) 男性80.12歳、女性86.45歳

答え: A) 男性81.25歳、女性87.32歳


問題6
2050年に単独世帯のうち最も多くなると予想される世帯はどれか?
A) 若年単独世帯
B) 高齢者単独世帯
C) 単身赴任世帯
D) シングルマザー世帯
E) 多世代同居世帯

答え: B) 高齢者単独世帯


問題7
2018年の日本における死因第1位はどれか?
A) 心疾患
B) 悪性新生物
C) 老衰
D) 脳血管疾患
E) 自殺

答え: B) 悪性新生物


問題8
日本人の健康寿命が2016年時点で最も正しいものはどれか?
A) 男性70.14歳、女性73.79歳
B) 男性71.14歳、女性74.79歳
C) 男性72.14歳、女性74.79歳
D) 男性72.14歳、女性75.79歳
E) 男性73.14歳、女性75.79歳

答え: C) 男性72.14歳、女性74.79歳


問題9
2018年の死因第3位はどれか?
A) 脳血管疾患
B) 心疾患
C) 老衰
D) 自殺
E) 肺炎

答え: C) 老衰


問題10
日本の外来患者において最も多い疾患はどれか?
A) 呼吸器系の疾患
B) 消化器系の疾患
C) 精神および行動の障害
D) 循環器系の疾患
E) 骨・筋肉系の疾患

答え: B) 消化器系の疾患


問題11
「二次医療圏」とは何を基準に設定されるものか?
A) 医療技術の提供
B) 患者の移動状況
C) 患者数
D) 医師数
E) 診療所数

答え: B) 患者の移動状況


問題12
新興感染症に該当するものはどれか?
A) 結核
B) 鳥インフルエンザ
C) マラリア
D) 風疹
E) 梅毒

答え: B) 鳥インフルエンザ


問題13
輸入感染症に該当するものはどれか?
A) 肺炎
B) 風疹
C) デング熱
D) 日本脳炎
E) ポリオ

答え: C) デング熱


問題14
5疾病に含まれないものはどれか?
A) がん
B) 脳卒中
C) 高血圧
D) 糖尿病
E) 精神疾患

答え: C) 高血圧


問題15
三次医療圏に含まれない医療の特徴はどれか?
A) 特殊な医療機器を必要とする治療
B) 発生頻度が高い疾患の治療
C) 先進技術を用いた治療
D) 専門性の高い救急医療
E) 発生頻度が低い疾病の治療

答え: B) 発生頻度が高い疾患の治療


問題16
病院とは何床以上の病床を有する医療機関を指すか?
A) 10床
B) 15床
C) 20床
D) 25床
E) 30床

答え: C) 20床


問題17
食中毒の原因として最も多いものはどれか?
A) ウェルシュ菌
B) ノロウイルス
C) カンピロバクター
D) サルモネラ
E) 黄色ブドウ球菌

答え: B) ノロウイルス


問題18
救急救命士が規定されている法律はどれか?
A) 救急救命士法
B) 医療法
C) 保健衛生法
D) 地域保健法
E) 公衆衛生法

答え: A) 救急救命士法


問題19
事件数で見た食中毒の原因施設で最も多いのはどれか?
A) 飲食店
B) 学校
C) 販売店
D) 工場
E) 家庭

答え: A) 飲食店


問題20
わが国の人口の実態を把握するために実施される国勢調査は、何年ごとに行われるか?
A) 3年ごと
B) 5年ごと
C) 7年ごと
D) 10年ごと
E) 12年ごと

答え: B) 5年ごと


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