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20_消防機関における救急活動の流れ・救急救命士に関連する法令・救急救命士の生涯教育・安全管理と事故対応【救急救命士国家試験対策】


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国家試験定期試験出題内容のまとめ
【消防機関における救急活動の流れ・救急救命士に関連する法令・救急救命士の生涯教育・安全管理と事故対応】


1. 初期評価と判断基準

  • PA連携: 救急隊が出動中の場合、消防隊などの出動要請を行う。

  • 脈拍確認: 乳児は上腕動脈で脈拍を確認する。

  • ショック時の対応: 外出血があれば、直接圧迫止血を行う。

  • 救急救命処置録: 5年間保存が義務付けられている。


2. 搬送・処置

  • オンラインメディカルコントロール: 救命士が判断に苦慮する場合に考慮する。

  • 特定医療機関への搬送: 傷病者の状況と搬送時間を考慮して判断する。

  • 感染症傷病者の搬送後: 保健所と連携し、消毒方法と業務継続の可否について指示を受ける。


3. コミュニケーション

  • 非言語コミュニケーション: 顔の表情、目線、身振りなどを利用。

  • 言語コミュニケーション: 言葉や文字を使ったコミュニケーション。手話や筆記も含む。

  • 小児・高齢者との対応: 小児にはやさしい言葉、高齢者には理解しやすい表現を使用。


4. 感染症予防

  • 接触感染: 直接接触による感染。手指消毒が重要。

  • 飛沫感染: 飛沫による感染。サージカルマスク使用が推奨される。

  • 空気感染: 飛沫核による感染。N95マスクが必要。

  • 針刺し事故: B型肝炎ウイルス(HBV)などの感染リスクが高い。


5. 精神的ケアとストレス管理

  • 惨事ストレス: 消防官や救急隊員が体験する惨事ストレスは見過ごされがち。

  • ストレス障害:

    • 急性ストレス障害(ASD): 1ヶ月以内に改善。

    • 心的外傷後ストレス障害(PTSD): 1ヶ月以上持続。急性型、慢性型、遅発型がある。

  • デフュージング: 災害後、少人数で早期に行い、ストレス軽減を図る。


6. 法律・行政対応

  • 生活保護法: 都道府県知事、市長、町村長が要保護者の保護を義務づけられている。

  • 行旅病人救護: その所在地の市町村長が救護を行う。

  • 訴訟の種類:

    • 行政訴訟: 行政権の行使に関する争い。

    • 民事訴訟: 私人間の権利関係に関する争い。

    • 刑事訴訟: 犯罪に対する国家の刑罰権の存否を争う。


7. 医療事故と安全管理

  • ハインリッヒの法則: 1件の重大事故の背後に29件の軽い事故、300件の無傷事故が存在。

  • 医療事故: 医療が関連して何らかの人的被害が生じた場合を指す。


問題

  1. 直近の救急隊が出動中の場合は、消防隊などの出動を要請する、いわゆる________連携が行われる。

  2. 初期評価で脈拍を確認する際、乳児は________動脈を触知する。

  3. 橈骨動脈で触知が可能であれば、収縮期血圧は________mmHg以上あると判断してよい。

  4. ショック状態で、活動生の外出血が認められた場合は________止血を行う。

  5. 初期評価とは、生命危機が切迫している状態か否かを________的に判断する観察である。

  6. 救急救命士では判断に苦慮する場合にはオンライン________を考慮する。

  7. 傷病者などから特定の医療機関への搬送を依頼された場合には、傷病者の________、搬送時間などから総合的に判断する。

  8. 救急救命処置録は________年間保存が義務づけられている。

  9. 生活保護法により、都道府県知事、 市長および________を管理する町村長は、 要保護者の保護の決定と実施を義務づけられている。

  10. 事後検証の対象は________停止や重症外傷事案、そのほか特殊な事案などである。

  11. 感染症の傷病者を搬送した場合は、________と連携をとり、消毒方法、業務継続の可否についての指示を受ける。

  12. 非言語コミュニケーションとは顔の表情、顔色、目線、身振り、手振り身体の姿勢、相手との________的な距離などをいう。

  13. 言語コミュニケーションとは言葉や________を使ったコミュニケーションのすべてをいい、手話や筆記を用いたコミュニケーションなど音声を伴わないものも含まれる。

  14. 小児傷病者にとってマスクや________などは、威圧感や不安感を与えるため、観察や処置を行ううえで支障をきたす場合が多い。

  15. 高齢者は加齢に伴う________低下や理解力低下により、良好なコミュニケーションがとりずらいこともある。

  16. 小児傷病者に対してはやさしい言葉遣いで対応し、相手によっては「________」を用いる。

  17. 意識障害傷病者や重傷外傷傷病者では第1報として________と呼ばれる情報が用いられることがある。

  18. 泣いていた傷病者が観察時や搬送中に眠る場合があるが、________障害の発生を見逃してはならない。

  19. 制限行為能力者とは、未成年者や精神上の障害により________能力を欠く状況にある者など、単独では完全に有効な法律行為ができない者のことをいう。

  20. 救急救命士は________大臣の免許を受けた国家資格である。

  21. 救急救命士には________救命処置を行うことが認められている。

  22. 救急自動車の要件は________自動車であること。

  23. 救急自動車の要件は十分な________装置を有するものであること。

  24. 行旅病人は、その所在地の________が救護する。

  25. 麻薬中毒とは、麻薬、大麻または________の慢性中毒をいう。

  26. 救急救命士は________年で128時間以上の生涯教育を行うことが推奨されている。

  27. 指導救命士の要件として、救急救命士として通算________年以上の実務経験を有するものとある。

  28. 患者や家族などの関係者の________に関わることを含めた、病院実習中の情報は他には漏らしてはならない。

  29. 病院実習では、救急医療現場での________コンセントの重要性を理解するのも目的の一つである。

  30. 救急ワークステーションには、________設置型や病院派遣型がある。

  31. 手術室は________区域として厳重な管理がなされている。

  32. ハーバード・ウイリアム・ハインリッヒが1件の重大な障害がある事故の裏には、________件の軽い障害がある事故、そして300件の障害がない事故があると報告した。これを「ハインリッヒの法則」と言う。

  33. 感染予防策には大きく分けて、標準予防策(________プリコーション)と感染経路別予防策がある。

  34. 行政訴訟とは、行政権の行使(命令等)の適法性をめぐる________の解決を目的とする訴訟など、行政権の行使その他の広法上の利害関係に関する訴訟をいう。

  35. 民事訴訟とは、________間の権利関係に関する紛争の解決を目的とする訴訟を言う。

  36. 刑事訴訟とは、犯罪に対する国家の________権の存否を争う訴訟を言う。

  37. 医療事故とは、医療が関連してなんらかの________被害が生じた場合を言う。

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解答

  1. 直近の救急隊が出動中の場合は、消防隊などの出動を要請する、いわゆるPA連携が行われる。

  2. 初期評価で脈拍を確認する際、乳児は上腕動脈を触知する。

  3. 橈骨動脈で触知が可能であれば、収縮期血圧は80mmHg以上あると判断してよい。

  4. ショック状態で、活動生の外出血が認められた場合は直接圧迫止血を行う。

  5. 初期評価とは、生命危機が切迫している状態か否かを生理的に判断する観察である。

  6. 救急救命士では判断に苦慮する場合にはオンラインメディカルコントロールを考慮する。

  7. 傷病者などから特定の医療機関への搬送を依頼された場合には、傷病者の症状、搬送時間などから総合的に判断する。

  8. 救急救命処置録は5年間保存が義務づけられている。

  9. 生活保護法により、都道府県知事、 市長および福祉事務所を管理する町村長は、要保護者の保護の決定と実施を義務づけられている。

  10. 事後検証の対象は心肺停止や重症外傷事案、そのほか特殊な事案などである。

  11. 感染症の傷病者を搬送した場合は、保健所と連携をとり、消毒方法、業務継続の可否についての指示を受ける。

  12. 非言語コミュニケーションとは顔の表情、顔色、目線、身振り、手振り身体の姿勢、相手との物理的な距離などをいう。

  13. 言語コミュニケーションとは言葉や文字を使ったコミュニケーションのすべてをいい、手話や筆記を用いたコミュニケーションなど音声を伴わないものも含まれる。

  14. 小児傷病者にとってマスクやヘルメットなどは、威圧感や不安感を与えるため、観察や処置を行ううえで支障をきたす場合が多い。

  15. 高齢者は加齢に伴う聴力低下や理解力低下により、良好なコミュニケーションがとりずらいこともある。

  16. 小児傷病者に対してはやさしい言葉遣いで対応し、相手によっては「幼児語」を用いる。

  17. 意識障害傷病者や重傷外傷傷病者では第1報としてMISTと呼ばれる情報が用いられることがある。

  18. 泣いていた傷病者が観察時や搬送中に眠る場合があるが、意識障害の発生を見逃してはならない。

  19. 制限行為能力者とは、未成年者や精神上の障害により判断能力を欠く状況にある者など、単独では完全に有効な法律行為ができない者のことをいう。

  20. 救急救命士は厚生労働大臣の免許を受けた国家資格である。

  21. 救急救命士には救急救命処置を行うことが認められている。

  22. 救急自動車の要件は四輪自動車であること。

  23. 救急自動車の要件は十分な緩衝装置を有するものであること。

  24. 行旅病人は、その所在地の市町村長が救護する。

  25. 麻薬中毒とは、麻薬、大麻またはあへんの慢性中毒をいう。

  26. 救急救命士は2年で128時間以上の生涯教育を行うことが推奨されている。

  27. 指導救命士の要件として、救急救命士として通算5年以上の実務経験を有するものとある。

  28. 患者や家族などの関係者のプライバシーに関わることを含めた、病院実習中の情報は他には漏らしてはならない。

  29. 病院実習では、救急医療現場でのインフォームドコンセントの重要性を理解するのも目的の一つである。

  30. 救急ワークステーションには、施設設置型や病院派遣型がある。

  31. 手術室は清潔区域として厳重な管理がなされている。

  32. ハーバード・ウイリアム・ハインリッヒが1件の重大な障害がある事故の裏には、29件の軽い障害がある事故、そして300件の障害がない事故があると報告した。これを「ハインリッヒの法則」と言う。

  33. 感染予防策には大きく分けて、標準予防策(スタンダード)プリコーションと感染経路別予防策がある。

  34. 行政訴訟とは、行政権の行使(命令等)の適法性をめぐる紛争の解決を目的とする訴訟など、行政権の行使その他の広法上の利害関係に関する訴訟をいう。

  35. 民事訴訟とは、私人間の権利関係に関する紛争の解決を目的とする訴訟を言う。

  36. 刑事訴訟とは、犯罪に対する国家の刑罰権の存否を争う訴訟を言う。

  37. 医療事故とは、医療が関連してなんらかの人的被害が生じた場合を言う。



練習問題

問題1
直近の救急隊が出動中の場合に行われる、消防隊などの出動を要請する連携を何と呼ぶか?
A) SCAT連携
B) PA連携
C) CS連携
D) PS連携
E) AP連携

答え: B) PA連携


問題2
初期評価で乳児の脈拍を確認する際に触知する動脈はどこか?
A) 橈骨動脈
B) 上腕動脈
C) 大腿動脈
D) 頸動脈
E) 足背動脈

答え: B) 上腕動脈


問題3
橈骨動脈で触知が可能な場合の収縮期血圧の目安はどれか?
A) 60mmHg以上
B) 70mmHg以上
C) 80mmHg以上
D) 90mmHg以上
E) 100mmHg以上

答え: C) 80mmHg以上


問題4
ショック状態で外出血が認められた場合に行う止血法はどれか?
A) 間接圧迫止血
B) 直接圧迫止血
C) 圧迫包帯止血
D) 裂創止血
E) 出血コントロール止血

答え: B) 直接圧迫止血


問題5
初期評価で観察する内容は何か?
A) 外傷の有無
B) 心音の評価
C) 生命危機の有無を生理学的に判断する
D) 意識レベルの確認
E) 呼吸音の確認

答え: C) 生命危機の有無を生理学的に判断する


問題6
救急救命士が判断に苦慮する場合に考慮するのはどれか?
A) チーム内の判断
B) 病院搬送の指示
C) オンラインメディカルコントロール
D) 医療機器の使用
E) 医師の現場派遣

答え: C) オンラインメディカルコントロール


問題7
傷病者が特定の医療機関への搬送を依頼した場合、どのように判断するか?
A) 傷病者の意向に従う
B) 病院の空き状況のみで判断する
C) 傷病者の症状、搬送時間などを総合的に判断する
D) 家族の希望に従う
E) 最寄りの医療機関に搬送する

答え: C) 傷病者の症状、搬送時間などを総合的に判断する


問題8
救急救命処置録は何年間保存が義務付けられているか?
A) 2年間
B) 3年間
C) 5年間
D) 7年間
E) 10年間

答え: C) 5年間


問題9
要保護者の保護の決定と実施を義務付けられているのは誰か?
A) 医師
B) 町村長
C) 救急救命士
D) 消防署長
E) 保健所長

答え: B) 町村長


問題10
事後検証の対象に含まれるのはどれか?
A) 軽症外傷
B) 心肺停止や重症外傷事案
C) 搬送遅延事案
D) 病院側の指示による搬送
E) 通常の救急出動事案

答え: B) 心肺停止や重症外傷事案


問題11
非言語コミュニケーションに該当するものはどれか?
A) 言葉
B) 手話
C) 文字
D) 表情や姿勢
E) 筆記

答え: D) 表情や姿勢


問題12
言語コミュニケーションに該当するものはどれか?
A) 身振り
B) 表情
C) 文字
D) 目線
E) 距離感

答え: C) 文字


問題13
小児傷病者にとって威圧感や不安感を与えるものはどれか?
A) ステートメント
B) 聴診器
C) マスクやヘルメット
D) ガーゼ
E) 医師の言葉

答え: C) マスクやヘルメット


問題14
高齢者がコミュニケーションをとりにくくなる要因として適切なものはどれか?
A) 加齢による聴力低下や理解力低下
B) 家族の不在
C) 使用している薬剤の種類
D) 小児期からの性格
E) 生活習慣の違い

答え: A) 加齢による聴力低下や理解力低下


問題15
意識障害傷病者や重症外傷傷病者の第一報として用いられる情報はどれか?
A) CSCATTT
B) METHANE
C) MIST
D) START
E) ABC

答え: C) MIST


問題16
意識障害の発生を見逃してはならない状況はどれか?
A) 眠っていた傷病者が目覚めたとき
B) 泣いていた傷病者が眠るとき
C) 治療を終えた後に症状が消えたとき
D) 病院到着時に痛みがなくなったとき
E) 血圧が正常に戻ったとき

答え: B) 泣いていた傷病者が眠るとき


問題17
制限行為能力者に含まれるのはどれか?
A) 成年者
B) 未成年者
C) 会社員
D) 公務員
E) 高齢者

答え: B) 未成年者


問題18
救急救命士の資格を発行するのは誰か?
A) 総理大臣
B) 国土交通大臣
C) 厚生労働大臣
D) 文部科学大臣
E) 内閣官房長官

答え: C) 厚生労働大臣


問題19
救急自動車の要件として含まれないものはどれか?
A) 四輪自動車であること
B) 十分な緩衝装置を有すること
C) 医療器具を搭載できること
D) 複数の傷病者を搬送できること
E) 医療機器を使用できる設備を有すること

答え: D) 複数の傷病者を搬送できること


問題20
救急救命士に推奨されている生涯教育の時間はどのくらいか?
A) 1年で128時間以上
B) 2年で128時間以上
C) 1年で64時間以上
D) 3年で128時間以上
E) 2年で64時間以上

答え: B) 2年で128時間以上

参考文献:救急救命士標準テキスト


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「聴いて学ぶ」救急救命士標準テキスト

20_消防機関における救急活動の流れ・救急救命士に関連する法令・救急救命士の生涯教育・安全管理と事故対応
 ①音声解説
 ②聞き流し1問1答

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