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42_泌尿・生殖系・代謝・内分泌・栄養系疾患【救急救命士国家試験対策】


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国家試験定期試験出題内容のまとめ

【泌尿・生殖系・代謝・内分泌・栄養系疾患】

1. 泌尿系疾患

  • 尿管結石: 腸管麻痺を合併すると腹部膨満感を訴える。

  • 泌尿系の救急疾患: 腎機能低下、尿管・尿道の流路障害、尿路感染症が頻度が高い。

  • 重症度の高い疾患: 急性腎障害、慢性腎臓病、急性腎盂腎炎。

  • 緊急度の高い病態: 高カリウム血症、肺水腫、意識障害が含まれる。

  • 急性腎不全: 腎機能が急激に低下し、水分、電解質、酸塩基平衡が崩れる状態。

    • 腎前性、腎性、腎後性に分類される。

  • 高カリウム血症: テント状T波が心電図で見られる場合、心停止のリスクに備える。

  • 慢性腎臓病: 脳血管障害や心筋梗塞の危険が高まる。

  • 急性糸球体腎炎: 小児期から青年期に多く、連鎖球菌が原因。

  • 前立腺肥大: 高齢男性に多く、頻尿、残尿感、尿閉など排尿障害を引き起こす。

2. 尿路・生殖系疾患

  • 尿路結石: 30〜60歳代男性に多く、再発率が高い。腎、尿管、膀胱、尿道に結石ができる。

  • 急性膀胱炎: 頻尿、排尿痛、残尿感、混濁尿、血尿が見られる。

  • 腎盂腎炎: 腎実質、腎盂、腎杯に細菌感染が起こる。

  • 精巣炎: 流行性耳下腺炎の合併症として多い。

  • 卵巣嚢腫茎捻転: 卵巣が回転し、血行障害が発生し激しい下腹部痛を伴う。

  • 精索捻転症: 精索が回転し、精巣と精巣上体の壊死を引き起こす。

3. 内分泌・代謝系疾患

  • 血糖値: 健康人の空腹時血糖値は70~110mg/dL。食後に一時的に上昇するが、140mg/dLを超えることはほとんどない。

  • インスリン: 膵臓のβ細胞から分泌され、血糖降下作用を持つ。

  • 糖尿病: インスリンの作用不足により、糖代謝異常を引き起こす疾患。

    • Ⅱ型糖尿病: 生活習慣や肥満による糖尿病。

    • 治療の基本: 食事療法と運動療法。

  • 糖尿病ケトアシドーシス: クスマウル呼吸(速く深い呼吸)とアセトン臭が特徴。

  • 甲状腺機能低下症: 非圧痕浮腫を特徴とする粘液水腫が発生する。

  • るいそう: 病的に痩せている状態を指す。



問題

  1. 尿管結石で____を合併した場合には腹部膨満感を訴える。

  2. 泌尿系疾患のうち救急疾患として頻度が高いものは、____の低下、尿の排泄経路である尿管・尿道の流路障害、____の感染症である。

  3. 生殖性疾患では、女性では____感染症や腫瘍に起因する病態、男性では精巣上体炎、____といった感染症や、精索捻転症などの頻度が高い。

  4. 泌尿系疾患で重症度の高いものは、____、慢性腎臓病、急性腎盂腎炎などである。

  5. 泌尿系疾患で緊急度の高い病態には、腎不全による____血症、____、意識障害がある。

  6. 急性腎不全とは、さまざまな原因により急激に____が低下し、水分、電解質、酸塩基平衡の維持ができなくなった状態である。

  7. 急性腎障害はその原因により____、腎性、____に分けられる。

  8. 心電図モニターで____T波を認めれば、____血症の可能性を考えて心停止の発生に備える。

  9. 慢性腎臓病があると、病気の進行とともに____や____の危険がしだいに高くなる。

  10. 急性糸球体腎炎では、小児期から青年期に多く発生し、____によるものが多い。

  11. 前立腺肥大は____の男性に高頻度でみられる疾患であり、____、残尿感、尿閉など排尿障害をきたす。

  12. 尿路結石では____代の男性に多く、増加傾向で、再発率も高い。

  13. 急性膀胱炎では____、排尿痛、残尿感、混濁尿、____などを呈する。

  14. 尿路結石は、____、尿管、膀胱、____に発生する結石症の総称である。

  15. 腎盂腎炎は、____、腎盂、____の細菌感染症である。

  16. 精巣炎は____の合併症として発症することが多い。

  17. 嚢腫が大きくなって卵巣を固定する____や卵管を軸に卵巣が回転すると、血行障害に陥って激烈な下腹部痛が出現する、これを____という。

  18. 精索捻転症は、陰嚢内で精索を軸に精巣が回転し、血流が途絶えて放置すれば精巣および____の壊死をきたす疾患である。

  19. 健康人の空腹時の血糖値は____mg/dLである。

  20. インスリンは膵臓の____から分泌され、____作用がある。

  21. 血糖値は血中の____濃度を意味する。

  22. 食後は血糖値が一時的に上昇するが、____mg/dLを超えることはほとんどない。

  23. 糖尿病はインスリンの____によって糖代謝を中心とする____をきたす。

  24. 生活習慣や____による糖尿病は、____糖尿病に分類される。

  25. 糖尿病治療の基本は、____療法と____療法である。

  26. 糖尿病ケトアシドーシスではアシドーシスに対する____代償機転としての、速く深い規則正しい呼吸(____呼吸)が特徴的である。

  27. 糖尿病ケトンアシドーシスでは、アシドーシスに対する呼吸性代償機転として、____が特徴的であり、呼気には____を呈する。

  28. 甲状腺機能低下症の身体所見としては下腿から全身に及ぶ____を特徴とする____を生じる。

  29. 病的に痩せている状態を____と表現する。

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解答

  1. 尿管結石で腸管麻痺を合併した場合には腹部膨満感を訴える。

  2. 泌尿系疾患のうち救急疾患として頻度が高いものは、腎機能の低下、尿の排泄経路である尿管・尿道の流路障害、尿路の感染症である。

  3. 生殖性疾患では、女性では内性器感染症や腫瘍に起因する病態、男性では精巣上体炎、前立腺炎といった感染症や、精索捻転症などの頻度が高い。

  4. 泌尿系疾患で重症度の高いものは、急性腎障害、慢性腎臓病、急性腎盂腎炎などである。

  5. 泌尿系疾患で緊急度の高い病態には、腎不全による高カリウム血症、肺水腫、意識障害がある。

  6. 急性腎不全とは、さまざまな原因により急激に腎機能が低下し、水分、電解質、酸塩基平衡の維持ができなくなった状態である。

  7. 急性腎障害はその原因により腎前性、腎性、腎後性に分けられる。

  8. 心電図モニターでテント状T波を認めれば、高カリウム血症の可能性を考えて心停止の発生に備える。

  9. 慢性腎臓病があると、病気の進行とともに脳血管障害心筋梗塞の危険がしだいに高くなる。

  10. 急性糸球体腎炎では、小児期から青年期に多く発生し、連鎖球菌によるものが多い。

  11. 前立腺肥大は高齢の男性に高頻度でみられる疾患であり、頻尿、残尿感、尿閉など排尿障害をきたす。

  12. 尿路結石では30〜60歳代の男性に多く、増加傾向で、再発率も高い。

  13. 急性膀胱炎では頻尿、排尿痛、残尿感、混濁尿、血尿などを呈する。

  14. 尿路結石は、、尿管、膀胱、尿道に発生する結石症の総称である。

  15. 腎盂腎炎は、腎実質、腎盂、腎杯の細菌感染症である。

  16. 精巣炎は流行性耳下腺炎の合併症として発症することが多い。

  17. 嚢腫が大きくなって卵巣を固定する固有卵巣索や卵管を軸に卵巣が回転すると、血行障害に陥って激烈な下腹部痛が出現する、これを卵巣嚢腫茎捻転という。

  18. 精索捻転症は、陰嚢内で精索を軸に精巣が回転し、血流が途絶えて放置すれば精巣および精巣上体の壊死をきたす疾患である。

  19. 健康人の空腹時の血糖値は70~110mg/dLである。

  20. インスリンは膵臓のβ細胞から分泌され、血糖降下作用がある。

  21. 血糖値は血中のブドウ糖濃度を意味する。

  22. 食後は血糖値が一時的に上昇するが、140mg/dLを超えることはほとんどない。

  23. 糖尿病はインスリンの作用不足によって糖代謝を中心とする代謝異常をきたす。

  24. 生活習慣や肥満による糖尿病は、Ⅱ型糖尿病に分類される。

  25. 糖尿病治療の基本は、食事療法と運動療法である。

  26. 糖尿病ケトアシドーシスではアシドーシスに対する呼吸性代償機転としての、速く深い規則正しい呼吸(クスマウル呼吸)が特徴的である。

  27. 糖尿病ケトンアシドーシスでは、アシドーシスに対する呼吸性代償機転として、クスマウル呼吸が特徴的であり、呼気にはアセトン臭を呈する。

  28. 甲状腺機能低下症の身体所見としては下腿から全身に及ぶ非圧痕浮腫を特徴とする粘液水腫を生じる。

  29. 病的に痩せている状態をるいそうと表現する。



練習問題

問題1

尿管結石で腸管麻痺を合併した場合に見られる症状はどれか?
A. 血尿
B. 排尿痛
C. 腹部膨満感
D. 尿閉
E. 発熱

答え: C
尿管結石で腸管麻痺を合併した場合には腹部膨満感を訴える。


問題2

泌尿系疾患で救急疾患として頻度が高いものに該当しないのはどれか?
A. 腎機能の低下
B. 尿路感染症
C. 尿管・尿道の流路障害
D. 腎嚢胞
E. 前立腺炎

答え: D
泌尿系疾患のうち救急疾患として頻度が高いものは、腎機能の低下、尿の排泄経路である尿管・尿道の流路障害、尿路の感染症である。


問題3

生殖性疾患で女性に多い病態はどれか?
A. 精巣捻転症
B. 精巣上体炎
C. 卵巣嚢腫茎捻転
D. 前立腺炎
E. 精索捻転症

答え: C
生殖性疾患では、女性では内性器感染症や腫瘍に起因する病態が多いが、卵巣嚢腫茎捻転もよく見られる。


問題4

泌尿系疾患で重症度が高いものに該当しないのはどれか?
A. 急性腎障害
B. 慢性腎臓病
C. 急性膀胱炎
D. 急性腎盂腎炎
E. 尿路結石

答え: C
泌尿系疾患で重症度の高いものは、急性腎障害、慢性腎臓病、急性腎盂腎炎などである。


問題5

泌尿系疾患で緊急度が高い病態に該当しないものはどれか?
A. 高カリウム血症
B. 肺水腫
C. 意識障害
D. 高血糖
E. 腎不全

答え: D
泌尿系疾患で緊急度の高い病態には、腎不全による高カリウム血症、肺水腫、意識障害がある。


問題6

急性腎不全の特徴として正しいものはどれか?
A. インスリン分泌障害
B. 急激な腎機能の低下
C. 慢性的な腎機能障害
D. 筋肉痛の増加
E. 尿路結石の増加

答え: B
急性腎不全とは、さまざまな原因により急激に腎機能が低下し、水分、電解質、酸塩基平衡の維持ができなくなった状態である。


問題7

急性腎障害は原因によって分類されるが、その分類に含まれないものはどれか?
A. 腎前性
B. 腎性
C. 腎後性
D. 脳性
E. 全身性

答え: D
急性腎障害はその原因により腎前性、腎性、腎後性に分けられる。


問題8

心電図モニターでテント状T波が認められる場合、どの病態が疑われるか?
A. 低カリウム血症
B. 高カリウム血症
C. 高血糖症
D. 低血圧
E. 脳梗塞

答え: B
心電図モニターでテント状T波を認めれば、高カリウム血症の可能性を考えて心停止の発生に備える。


問題9

慢性腎臓病が進行するにつれてリスクが高くなる病態に該当しないものはどれか?
A. 脳血管障害
B. 肝不全
C. 心筋梗塞
D. 血管疾患
E. 心不全

答え: B
慢性腎臓病があると、病気の進行とともに脳血管障害や心筋梗塞の危険がしだいに高くなる。


問題10

急性糸球体腎炎はどの年齢層に多く見られるか?
A. 幼児期
B. 小児期から青年期
C. 成人期
D. 中高年期
E. 高齢期

答え: B
急性糸球体腎炎では、小児期から青年期に多く発生する。


問題11

高齢の男性に多く見られる疾患はどれか?
A. 精索捻転症
B. 前立腺肥大
C. 尿管結石
D. 腎盂腎炎
E. 糸球体腎炎

答え: B
前立腺肥大は高齢の男性に高頻度でみられる疾患である。


問題12

尿路結石が発生しやすい年代はどれか?
A. 10〜20歳代
B. 20〜40歳代
C. 30〜60歳代
D. 50〜70歳代
E. 60〜80歳代

答え: C
尿路結石は、30〜60歳代の男性に多く発生する。


問題13

急性膀胱炎で見られる症状に含まれないものはどれか?
A. 頻尿
B. 残尿感
C. 混濁尿
D. 下痢
E. 血尿

答え: D
急性膀胱炎では頻尿、排尿痛、残尿感、混濁尿、血尿などを呈する。


問題14

尿路結石が発生する場所に含まれないのはどれか?
A. 腎臓
B. 膀胱
C. 腸
D. 尿管
E. 尿道

答え: C
尿路結石は、腎、尿管、膀胱、尿道に発生する結石症の総称である。


問題15

精巣炎の原因としてよく見られるものはどれか?
A. 肝炎ウイルス
B. 流行性耳下腺炎ウイルス
C. ヘルペスウイルス
D. インフルエンザウイルス
E. ロタウイルス

答え: B
精巣炎は流行性耳下腺炎の合併症として発症することが多い。


問題16

卵巣嚢腫茎捻転の原因として適切なのはどれか?
A. 肝硬変
B. 固有卵巣索や卵管の回転
C. 尿管の圧迫
D. 血管の閉塞
E. 心臓の血流障害

答え: B
嚢腫が大きくなって卵巣を固定する固有卵巣索や卵管を軸に卵巣が回転すると、血行障害に陥り卵巣嚢腫茎捻転が発生する。


問題17

精索捻転症が放置された場合に起こりうる結果はどれか?
A. 精巣と精巣上体の壊死
B. 精液の逆流
C. 尿道狭窄
D. 前立腺炎
E. 陰嚢水腫

答え: A
精索捻転症は、陰嚢内で精索を軸に精巣が回転し、血流が途絶えて放置すれば精巣および精巣上体の壊死をきたす。


問題18

健康な人の空腹時血糖値として正しい範囲はどれか?
A. 50〜70 mg/dL
B. 70〜110 mg/dL
C. 110〜150 mg/dL
D. 150〜180 mg/dL
E. 180〜200 mg/dL

答え: B
健康人の空腹時の血糖値は70~110 mg/dLである。


問題19

インスリンはどこで分泌されるか?
A. 肝臓
B. 膵臓のβ細胞
C. 膵臓のα細胞
D. 腎臓
E. 副腎

答え: B
インスリンは膵臓のβ細胞から分泌され、血糖降下作用がある。


問題20

糖尿病ケトアシドーシスで特徴的な呼吸はどれか?
A. チェーン・ストークス呼吸
B. ビオー呼吸
C. クスマウル呼吸
D. 鼻呼吸
E. 口呼吸

答え: C
糖尿病ケトアシドーシスでは、アシドーシスに対する呼吸性代償機転として、クスマウル呼吸が特徴的である。


参考文献:救急救命士標準テキスト



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「聴いて学ぶ」救急救命士標準テキスト

42_泌尿・生殖系・代謝・内分泌・栄養系疾患
 ①音声解説
 ②聞き流し1問1答

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