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60_放射線障害・その他の環境障害【救急救命士国家試験対策】


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国家試験•定期試験出題内容のまとめ

放射線障害

  1. 放射線の定義

    • 空間や物質内を伝搬するエネルギー。放射性元素(例: ヨウ素131、プルトニウム239)から放射される。

  2. 放射線の種類

    • アルファ(α)線、ベータ(β)線、ガンマ(γ)線、X線、中性子線。

  3. 遮蔽物

    • アルファ(α)線:紙で遮断。

    • ベータ(β)線:アルミニウム板で遮断。

    • ガンマ(γ)線、X線:鉛や厚い鉄板で遮断。

    • 中性子線:水やパラフィンで遮断。

  4. 被ばくの分類

    • 外部被ばくと内部被ばくがある。

  5. 外部被ばくの防護

    • 被ばく時間、距離、遮蔽物が重要。

  6. 測定機器

    • 空間線量:サーベイメータで測定。

  7. 危険区域の設定

    • ホットゾーン、ウォームゾーン、コールドゾーン。

  8. 除染

    • 放射性物質に汚染された傷病者や資器材からの汚染物質除去。


【高山病・酸素欠乏症対応】

  1. 高山病(こうざんびょう)

    • 高所での身体機能異常。重要初見は頭痛

    • 頭蓋内圧が亢進すると高地脳浮腫を生じる。

  2. 酸素欠乏症

    • 環境中の酸素濃度低下による低酸素症。

    • 酸素濃度10%未満:昏睡状態。

    • 酸素濃度16%以下:頭痛、悪心、頻呼吸、頻脈、耳鳴、集中力低下。

  3. 動脈ガス塞栓症

    • 肺内の空気が膨張し、左心系を経由して生じる。

  4. 減圧症

    • 急激な浮上時に窒素が気化し、血管内に気泡が生じ痛みや痺れを引き起こす。


【凍傷・低体温症対応】

  1. 凍傷の分類

    • Ⅰ〜Ⅱ度:浅在性凍傷。

    • Ⅲ〜Ⅳ度:深在性凍傷。

    • Ⅰ度:加温で灼熱感。

    • Ⅱ度:加温で充血。

    • Ⅲ度:壊死、潰瘍が伴う。

    • Ⅳ度:筋・軟骨・骨に至り、広範な壊死がミイラ化する。

  2. 禁忌

    • 凍傷部位の加温、マッサージ、こすりは禁忌。

  3. 低体温症

    • 全身の適切な保温、心電図モニター装着が必要。


【熱傷対応】

  1. 紫外線と熱傷

    • 紫外線が原因でⅠ度・Ⅱ度熱傷が発生。

    • メラニン色素産生による日焼けが特徴。


問題

  1. 空間や物質内を伝搬するエネルギーを________という。

  2. ヨウ素131やプルトニウム239など、物理的に不安定な元素を________という。

  3. 放射線の被ばくには、________被ばくと________被ばくとがある。

  4. 放射線には________線、________線、________線、X線および中性子線がある。

  5. ________線を止めるのは紙である。

  6. ________線を止めるのはアルミニウムなどの薄い板である。

  7. ________線とX線を止めるのは鉛や厚い鉄の板である。

  8. ________線を止めるのは水やパラフィンである。

  9. 放射線量で________Svを超えると即死である。

  10. 外部被ばくの防護で重要なのは被ばく________、________、遮蔽物である。

  11. 環境中を飛び交う放射線量を________と呼ぶ。

  12. 空間量を測定するための小型・可搬型の装置を________という。

  13. 消防機関の活動においては、放射線被ばくの可能性に応じて、放射線危険区域(________________)、準危険区域(________________)、および、消防警戒区域(________________)を設定する。

  14. 放射性物質に汚染された傷病者や救助者、資器材から汚染物質を排除することを________という。

  15. 大気中の酸素比率は標高に関係なく________%である。

  16. ________とは、高所に達した際に生じる身体機能の異常を言う。

  17. 低酸素血症および________血症はいずれも脳血管を拡張させて脳血流を増加させる。

  18. 急性高山病の重要初見は________である。

  19. 高地において頭蓋内圧が亢進すると重症化して________を生じる。

  20. 動脈ガス塞栓症では気圧の上昇で肺の空気が膨張し、________に流入して左心系を経て生じる。

  21. 水圧の高いところから低いところへ急激に浮上すると、体液に溶解していた________が気化して血管内にも気泡が生じ痛み、痺れが出現する。

  22. 環境中の酸素濃度が低下して低酸素症を生じることを________という。

  23. 酸素濃度________%未満では、昏睡状態となる。

  24. 酸素濃度________%以下(標高2300mの酸素分圧に相当)では、頭痛、悪心、頻呼吸、頻脈、耳鳴、集中力低下などの低酸素症状が生じる。

  25. 凍傷はⅠ〜Ⅱ度の浅在性凍傷と________度の深在性凍傷に分類される。

  26. 加温を行うとⅠ度凍傷では、________を生じる。

  27. 加温を行うとⅡ度凍傷では、________を生じる。

  28. Ⅲ度凍傷では、色調変化を生じて、________、________を伴う。

  29. Ⅳ度凍傷では、障害が筋、軟骨、________までに至り、広範な________を生じてミイラ化する。

  30. 凍傷では、凍傷部位を________したり、________したり、________することは禁忌である。

  31. Ⅰ度熱傷やⅡ度熱傷の原因の一つに________がある。

  32. ________が皮膚に吸収されると表皮のメラニン細胞がメラニン色素を産生して日焼けを生じる。

  33. 低体温症の合併症に留意し、全身の適切な保温、________装着を行う。

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解答

  1. 空間や物質内を伝搬するエネルギーを 放射線 という。

  2. ヨウ素131やプルトニウム239など、物理的に不安定な元素を 放射性元素 という。

  3. 放射線の被ばくには、外部被ばく内部被ばく とがある。

  4. 放射線には アルファ(α)線ベータ(β)線ガンマ(γ)線 、X線および中性子線がある。

  5. アルファ(α)線 を止めるのは紙である。

  6. ベータ(β)線 を止めるのはアルミニウムなどの薄い板である。

  7. ガンマ(γ)線 とX線を止めるのは鉛や厚い鉄の板である。

  8. 中性子線 を止めるのは水やパラフィンである。

  9. 放射線量で 100Sv を超えると即死である。

  10. 外部被ばくの防護で重要なのは被ばく 時間距離 、遮蔽物である。

  11. 環境中を飛び交う放射線量を 空間線量 と呼ぶ。

  12. 空間量を測定するための小型・可搬型の装置を サーベイメータ という。

  13. 消防機関の活動においては、放射線被ばくの可能性に応じて、放射線危険区域( ホットゾーン )、準危険区域( ウォームゾーン )、および、消防警戒区域( コールドゾーン )を設定する。

  14. 放射性物質に汚染された傷病者や救助者、資器材から汚染物質を排除することを 除染 という。

  15. 大気中の酸素比率は標高に関係なく 21% である。

  16. 高山病 とは、高所に達した際に生じる身体機能の異常を言う。

  17. 低酸素血症および 高二酸化炭素血症 はいずれも脳血管を拡張させて脳血流を増加させる。

  18. 急性高山病の重要初見は 頭痛 である。

  19. 高地において頭蓋内圧が亢進すると重症化して 高地脳浮腫 を生じる。

  20. 動脈ガス塞栓症では気圧の上昇で肺の空気が膨張し、肺静脈 に流入して左心系を経て生じる。

  21. 水圧の高いところから低いところへ急激に浮上すると、体液に溶解していた 窒素 が気化して血管内にも気泡が生じ痛み、痺れが出現する。

  22. 環境中の酸素濃度が低下して低酸素症を生じることを 酸素欠乏症 という。

  23. 酸素濃度 10% 未満では、昏睡状態となる。

  24. 酸素濃度 16% 以下(標高2300mの酸素分圧に相当)では、頭痛、悪心、頻呼吸、頻脈、耳鳴、集中力低下などの低酸素症状が生じる。

  25. 凍傷はⅠ〜Ⅱ度の浅在性凍傷と Ⅲ〜Ⅳ度 の深在性凍傷に分類される。

  26. 加温を行うとⅠ度凍傷では、灼熱感 を生じる。

  27. 加温を行うとⅡ度凍傷では、充血 を生じる。

  28. Ⅲ度凍傷では、色調変化を生じて、壊死潰瘍 を伴う。

  29. Ⅳ度凍傷では、障害が筋、軟骨、 までに至り、広範な 壊死 を生じてミイラ化する。

  30. 凍傷では、凍傷部位を 加温 したり、マッサージ したり、こする ことは禁忌である。

  31. Ⅰ度熱傷やⅡ度熱傷の原因の一つに 紫外線 がある。

  32. 紫外線 が皮膚に吸収されると表皮のメラニン細胞がメラニン色素を産生して日焼けを生じる。

  33. 低体温症の合併症に留意し、全身の適切な保温、心電図モニター 装着を行う。



練習問題

問題1
放射線の被ばくにはどのような種類があるか?
A. 内部被ばくのみ
B. 外部被ばくのみ
C. 内部被ばくと外部被ばく
D. 照射被ばくのみ
E. 放出被ばくのみ

答え: C
放射線の被ばくには、内部被ばくと外部被ばく とがある。


問題2
アルファ(α)線を止めるのに必要なものはどれか?
A. プラスチック
B. 鉛
C. 紙
D. 木
E. ガラス

答え: C
アルファ(α)線を止めるのは である。


問題3
ガンマ(γ)線やX線を遮断するために使うべき材料はどれか?
A. 鉛
B. 水
C. プラスチック
D. アルミニウム
E. 紙

答え: A
ガンマ(γ)線やX線を止めるのは や厚い鉄の板である。


問題4
中性子線を遮断するために適しているものはどれか?
A. 紙
B. アルミニウム
C. 水やパラフィン
D. 鉛
E. ガラス

答え: C
中性子線を止めるのは 水やパラフィン である。


問題5
放射線量で即死を引き起こすとされる量はどれか?
A. 10Sv
B. 50Sv
C. 100Sv
D. 150Sv
E. 200Sv

答え: C
放射線量で 100Sv を超えると即死である。


問題6
消防活動における放射線被ばくの防護で重要なものはどれか?
A. 重量、体力、休憩時間
B. 被ばく時間、距離、遮蔽物
C. 被ばく角度、光の強さ、風速
D. 温度、湿度、呼吸頻度
E. 位置、酸素濃度、光量

答え: B
消防活動における放射線被ばくの防護で重要なのは、被ばく時間、距離、遮蔽物 である。


問題7
高所において頭蓋内圧の亢進により重症化する疾患はどれか?
A. 高山病
B. 高地脳浮腫
C. 高地肺水腫
D. 山岳性肺炎
E. 高地循環不全

答え: B
高地において頭蓋内圧が亢進すると重症化して 高地脳浮腫 を生じる。


問題8
動脈ガス塞栓症が生じる原因はどれか?
A. 血圧の低下
B. 気圧の上昇
C. 心拍数の増加
D. 低酸素状態
E. 血中酸素濃度の低下

答え: B
気圧の上昇 で肺の空気が膨張し、動脈ガス塞栓症が生じる。


問題9
水圧の高いところから急激に浮上することで生じる現象はどれか?
A. 血栓
B. 気胸
C. 窒素気泡の生成
D. 高山病
E. 血圧の上昇

答え: C
水圧の高いところから急激に浮上すると、窒素が気化して 窒素気泡の生成 が生じる。


問題10
酸素濃度が著しく低下した場合に生じる危険な状態はどれか?
A. 酸素欠乏症
B. 酸素中毒
C. 肺炎
D. 気胸
E. 低血糖症

答え: A
酸素濃度が低下して 酸素欠乏症 を生じる。


問題11
酸素濃度が10%未満になると起こる症状はどれか?
A. 頭痛
B. 昏睡状態
C. 息切れ
D. めまい
E. 視力低下

答え: B
酸素濃度が 10%未満 では、昏睡状態 となる。


問題12
凍傷で灼熱感が生じるのはどの程度の凍傷か?
A. Ⅰ度凍傷
B. Ⅱ度凍傷
C. Ⅲ度凍傷
D. Ⅳ度凍傷
E. 浅在性凍傷

答え: A
加温を行うと Ⅰ度凍傷 では、灼熱感 を生じる。


問題13
凍傷ではどの処置が禁忌とされるか?
A. 加温
B. マッサージ
C. 包帯の使用
D. 薬物投与
E. 水分補給

答え: B
凍傷では、マッサージ やこすることは禁忌である。


問題14
紫外線が皮膚に吸収されると生じる現象はどれか?
A. 凍傷
B. 水泡
C. 日焼け
D. 壊死
E. かゆみ

答え: C
紫外線が皮膚に吸収されると表皮のメラニン細胞がメラニン色素を産生し、日焼け を生じる。


問題15
熱中症の判断で重要な指標でないものはどれか?
A. 意識
B. 体温
C. 血糖値
D. 発汗
E. 呼吸状態

答え: C
熱中症の判断では、血糖値 は重要な指標ではない。


問題16
酸素濃度が16%以下になると生じる症状はどれか?
A. 胸痛
B. 頭痛、悪心、頻呼吸
C. 脳出血
D. 呼吸停止
E. 脈拍増加

答え: B
酸素濃度 16%以下 では、頭痛、悪心、頻呼吸 などの低酸素症状が生じる。


問題17
高地で重要な初見はどれか?
A. 発熱
B. 頭痛
C. 悪寒
D. せき
E. ふらつき

答え: B
急性高山病の重要初見は 頭痛 である。


問題18
酸素濃度が16%以下になると生じる症状はどれか?
A. 胸痛
B. 頭痛、悪心、頻呼吸
C. 脳出血
D. 呼吸停止
E. 脈拍増加

答え: B
酸素濃度 16%以下 では、頭痛、悪心、頻呼吸 などの低酸素症状が生じる。


問題19
紫外線が皮膚に吸収されると生じる現象はどれか?
A. 凍傷
B. 水泡
C. 日焼け
D. 壊死
E. かゆみ

答え: C
紫外線が皮膚に吸収されると表皮のメラニン細胞がメラニン色素を産生し、日焼け を生じる。


問題20
酸素濃度が10%未満になると起こる症状はどれか?
A. 頭痛
B. 昏睡状態
C. 息切れ
D. めまい
E. 視力低下

答え: B
酸素濃度が 10%未満 では、昏睡状態 となる。


参考文献:救急救命士標準テキスト



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聴いて学ぶ。救急救命士標準テキスト

60_放射線障害・その他の環境障害
 ①音声解説
 ②聞き流し1問1答

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