レッドルームシスターズ

そこは赤い部屋だった。

でもその部屋は元々赤い部屋だったわけじゃない。
わたしの妹の部屋だった。

そしてその妹は今目の前にいる。
ただしそれはもはや妹なのかそうではないのかわからないのだ…。

考える間もなく赤い姿をしたそれが近づいてくる。

「タスケテオネェチャン…オネェチャン…イヒヒヒ」

顔だけはよく知っていた妹であったが明らかに表情が違う。

「あなたはだれなの?妹はどこへ行ったの…?」

言葉が通じるのか解らないが恐る恐る口にしてみた。
だけどその赤い物体は「イヒヒヒ」とただにやにや笑うだけだった。

そして近づいてくるそれを観てわたしは絶望でただ立ち尽くすことしかできなかった。

始まりはただの遊びだったのにこんなことになるなんて。ああ、わたしはきっとこのまま襲われて死ぬんだなぁ…。

とぼんやりとした頭でこの現状を受け入れようとしていた。

その時だった。

「その部屋から出ろ!」


つづく

お気に召したのならチップよろしくお願いしますm(_ _)m 投稿のネタの資金にします!