106本目「憑依」【ネタバレなし】

※本文は全て無料です。

新宿ピカデリーにて

公開日:2024/9/6
監督:キム・ソンシク(韓国)

インチキ祈祷師のチョン博士は助手のインベとともに言葉巧みに依頼人を騙し、除霊と称した儀式でお金を稼いでいた。そんなある日、ユギョンという若い女性から、悪霊にとり憑かれた妹を助けてほしいという依頼が入る。いつものように偽の除霊を行おうとすると、妹の人間離れした動きと気配に、チョン博士が持つ2つの呪具・鈴と七星剣が反応する。実は彼は伝統ある祈祷師の末裔で、過去の忌まわしい出来事をきっかけに素性を隠していたのだ。チョン博士とユギョンはさらわれた妹を取り返すべく悪霊に立ち向かうが、その正体は次々と人に憑依して襲い来る恐ろしい悪鬼だった。

https://eiga.com/movie/101943/

まえがき

何というか、これもまぁ、惰性で観に行った映画である。

この夏はどういうわけか(私が知らなかっただけで去年もなのか)韓国産ホラー映画が多く、予告編はどれも面白そうだ。だから可能な限り観に行くことにしていて、これもそのうちの一本というわけだ。

予告では結構本格的な「霊が体を乗っ取る」系のホラーであることを感じさせ、タイトルもホラー王道の漢字二文字「憑依」。この夏は割と捻ったホラーが多かっただけに、王道な感じのが観たいと思っていたところだ。

というわけでムビチケを購入、映画館に乗り込んだのであった。

感想など

この邦題をつけたのは誰だ!女将を呼べ!

王道なホラーはどこへやら、完全に異能バトル映画である。
コワさ、ほぼゼロ。いやマジで。
「イケメンが家族の仇を見つけて、異能バトルで復讐する話」でしかない。

最初からそうと分かって観てたならよかったのだろうけど、予告では割とホラーな面が強調されていたのでズッコケた。
エフェクトがキラキラした異能バトルを見に来たわけとちゃう…。

異能バトルにしてもちょっと大味な感じではある。
ボロボロだったのに、特別な武器を持ったら元気に走り回ったり。
後で調べたところウェブトゥーン(つまりマンガ)原作とのことで、その辺のリアリティの緩さはしょうがないかなぁ。

冒頭にも書いたが、この邦題は良くない。誤解を招くだけだ。
現に英題は「Dr. Cheon and Lost Talisman」。本編の描写を踏まえて邦題をつけなおすなら、「チャン博士と失われた封印の諸経」みたいなノリ。
この邦題なら、誤解は生むまい。もっとも、ポスターに「<新感覚>憑依ホラー」とか書いてる辺り、確信犯なんだろうけど。

ペーパーお勧め度

★2。
端的に言って、イケメンを観に行く映画。
現に劇場も主演のカン・ドンウォンのファン女性が多かった印象。
ストーリー自体は中学生向けのジュブナイル小説のテイストで、そういうのを期待して観に行けば満足できると思う。ホラーではない。

ここから先は

0字

¥ 100

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?