Ride Or Donut

【Ride Or Donut】

2023年5月27日、愛知県の日間賀島で開催された「第18回 市民サイクルパラダイス in 日間賀島」に参加。
島内を周回して周回数とタイムを競うが、1位が優勝ではなく着順5位が優勝という、楽しむことを目的とした自転車イベント。
コースは日間賀島の公道アウトレーンを貸し切りとし、1周約4kmのクリテリウム(市街地や公園などに設定された短い距離の周回コースを走る)レース形式。


日間賀島コース

コロナ禍も明けた2023年の初夏、僕らは3人1チームとして参加し、3時間もの間、ピットで交代しながら誰が一番多くロードバイクで周回できるかを競った。そして、3時間もの間、ピットにいる間に誰が一番多くドーナツを食べられるかを競った。

【ドーナツを食べるに至った理由】

そもそもの発端は2023年2月末ごろ、今回のチームメンバーの1人であるぺーたーがTwitterでつぶやいた言葉に僕が反応したことから始まった。

僕のロードバイクに対する知識は「弱虫ペダル」のインターハイ2日目まで読んだのと、「シャカリキ」を全巻読破と漫画で得た程度。坂を登ることこそロードバイクの醍醐味だと知っています。激坂を笑って登れる人が勝つ、そんなマゾスティックなロードバイク(誤解)と、ファンシーでかわいい女子が食べる代表的なスイーツたるドーナツ(偏見)を組み合わせたレースがアメリカには存在する?そして、それを日本で開催する??なんて面白そうな試みだろうと、5分後には脳死リプライをし、ここから僕らの「クレイジーなイベントを催そうZE!」という計画が始まった。

【そして日間賀島へ】

週1回で定期的に打ち合わせを行い、自分たちが何をしたいのか、何ができるのかを話し合う。ぺーたーはレース企画を、僕はドーナツ作りを、そしてもう1人のメンバーじゃが氏(@jagata)は運営を、それぞれの目標を達成するために協議を重ねた。

そして、紆余曲折を経て「第18回 市民サイクルパラダイス in 日間賀島」に参加することに。まずは既存レースを体験することと、自分たちでドーナツを食べて走ることを体験してみようぜ!とぺーたーから提案があり、実行することになりました。

当日は太田川駅で3人待ち合わせ、ぺーたーの運転で日間賀島までのフェリーが停まる師崎港近くの最寄りの海釣り公園駐車場まで1時間ほどかけて到着後、自転車で港へ向けて初めて公道をロードバイクで走った。ちなみに自転車は3台ともぺーたー所有の物だ。「値段は言わないで置くね」との優しさをきっちり伝えられる。

師崎港までは15分くらいかかったかな。特に問題もなかったけれど、ぺーたーの流す速度が僕にとっては結構一生懸命な感じの速度で、港に着いたころには若干疲れてた。港で周りを見渡すと8割がサイクルジャージを来た人、残り2割が観光客。僕はランニング用のハーフパンツとTシャツで自転車だけ立派な人。周りにいないよそんなヤツ。ガチな自転車イベントじゃないって聞いてたけど大丈夫かこれ。

右の人(僕)の場違い感が半端ない

日間賀島に到着後、早速スタート地点へ向かう。コースに沿って進んでみようと自転車をこぎ出したが、到着した港から少し進んだところの道が結構テクニカル。道は細いし舗装も粗いしヘアピンカーブだし。島の生活道路を利用したコースだから仕方がないけど、初心者がスピード出したら死ぬやつだなと思いながら進むも、その後も急カーブやクランク直後に坂などがあり、速度よりテクニックなのか?これはコース取りが出来ず周りに迷惑かけちゃうんじゃないのか?なんてどんどん不安になってきたころにスタートゴール地点に到着。あと20分くらいでキッズ部門が始まるはずなのに全然人がまばら。キッズレースは2時間あるし、大人の部レース開始まで4時間はあるから人もいなくて当然か。キッズたちのスタートを見守る大人の図。

原付が先導
ローアングルで撮る人を撮る人

物凄くまったりゆったりとしたスタートイベントを見送り、4時間もの空きを与えられた僕ら3人は、どうせ暇だからと徒歩で島内観光へと向かう。キッズたちが自転車レースを行い、大人たちは自分の自転車で走る。そんな様を横目に僕らは歩く。なぜ自転車に乗ってこなかったのか、それはもう誰も理由を覚えていない。カツカツとぺーたーのビンディングシューズが音を鳴らすこと30分、ようやく島の繁華街に出ることができた。喜びからなのか、それとも充実感を演じるためなのか、一番最初に目に入ってきたお店で早速食べ物を買うぺーたー。そして焼いたタコとノンアルコールビールをたしなむ僕ら。

映えを学び中のぺーたー
その場で焼いてくれたタコ

僕らは今日、自転車レースのイベントに参加するために日間賀島へ来ています。僕らの戦いは、まだ、始まっていない。

【大会スタート】

島内観光を終えた頃には開始1時間前になったので、そろそろスタート地点に戻るかと海岸線沿いの道を30分かけて歩く。着いた頃には結構な賑わいになっていたのと、歩いて観光した意味を思い出す。忘れてた、僕らはピットでドーナツを食べなければならないから場所を確保するために自転車を置いて歩いたんだ。忘れてた、これから自転車で島を周回しつつドーナツを食べるんだった。焼いたタコとか食べてる場合じゃなかった。港ですれ違ったかわいい子たちが何者かを想像してる場合じゃなかった。
レース開始前に僕ら独自のレギュレーションを確認する。3人1チームの交代で走る方式で、1人が走ってる間に残りの2人はドーナツを食べる。2周分を1ドーナツとカウントし、最終的にドーナツ数が多い人が勝ち、というルールにする。そのため、それぞれ最初は1周ずつ交代して走るが、その後は好きに周回して良い方式とし、最初は僕ことpapanu、次はじゃが氏、最後にぺーたーという順番で交代しながら走ることにした。
スタートに並ぶため、50mくらい離れた場所まで移動して待つこと10分。遠くでスタートの合図が聞こえ、列がゆっくり動き出す。最初の一周目はパレードランだ。港で見かけたかわいい子たちが「いってらっしゃーい」と声をかけてくれる中のスタート。ぺーたーとじゃが氏も見守ってくれている。

最初の東港から西港まで向かう道が一番直線的で走りやすく、チームを組んでそうな同じジャージを来た人たちの後ろに着いて走る。めちゃくちゃ気楽に走ってますが、僕は既に必死です。段差、砂利、カーブなど危険な場所ではそのチームの方々が大きな声を出して「ここ気を付けてー!」「減速ー!」とかとか。言われるがままに走ること1周。緊張もあり既にヘロヘロな感じでスタートゴール地点に着いて、ようやくここからスタート。一気に速度が上がったように感じた。最初の直線で遅れたらもう二度と楽に走れないのではないかと、チーム組んでそうな方々の背中に張り付く。「3メートル、3メートル離されたら終いや」と弱虫ペダルの石垣くんが言っていたのを思い出す。

え、スタート直後にそんな必死なん?必死なんです。

そして1周目(実質2周目)を終えてピットイン。既に息切れしてる僕をドーナツ食べてまったりしてる2人が出迎えてくれる。あぁそうだった、ドーナツをこの後で食べなきゃいけないんだ…と再び思い出す。息を切らしながら最初の1個目に手を出したが食えない喉を通らない。誰だこんなレギュレーションを考えたやつは(後ろでコーヒー飲んでるやつ)。

このあと頑張って2個目も食べた。

2番手じゃが氏、3番手ぺーたーと回して再び僕の番を迎え、その後は仲良くドーナツを食べながら交代を重ね、2時間を経過したところで23個のドーナツが無くなりました。

事前にドーナツを購入し個別包装もしてくれたぺーたーに感謝

【大会ゴール、そして伝説へ…】

奇しくも最後の一周も僕の番となってしまい、アイドルちゃんたちとハイタッチしながらゴール。自転車の楽しさと、ドーナツの辛さを味わえた素晴らしいイベントでした。

同日に行われた彼女たちの撮影会は1時間10,000円でした

走れば走るほど、直後に食べるドーナツのキツイこと。甘い、べたべた、もちもち、ふわふわ…全てが美味しい要素であり、そして、憎い要素となった。走っても走ってもおなかがいっぱいなの、不思議な感覚だった。今回は3人で交代しながらでこのキツさだから、これをソロで企画した場合は相当な地獄じゃないかな。すごい楽しそう。

ということで、今度はぺーたーを通じてソロで競うイベントをやりたいと思います。ドーナツを食べつつクリテリウムで周回数を競う、その名も「Raid Or Donut」。どのように競うのか、コースはどうするのかなどまだ未定ですが、この「ドーナツを食べながら走る」というオモシロヤベェ体験をぜひ皆さんにも味わってほしい。ドーナツの見え方が変わるから。走ってる時間が幸せに思えるから。
詳細は追ってぺーたーからTwitterなりで告知があると思うから、みんなぜひ体験してみてくれよな!

ごちそうさまでした



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