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プロダクトは嘘をつかない

 課題を捉え、分析し、作戦を講じ、トライする。仮説段階のものも多いので、検証は重要。やってみて、その結果から補正していく。組織として動いていくならば、「型」への落し込みは必要となる。しかし、型はただ定義すれば良いわけではなく、実践が可能なように「伴走」が前提。ということで、地に足がついた運用が思いの外大切になる。

 DXは「組織作り」だ。先に述べたのは、組織に作りに必要な動き方のイメージ。この手の必要性、重要性を嫌というほど味わったのが2020年という1年だった。

 1年を終える、今何を思うか。

 たどり着いたのは「プロダクトは嘘をつかない」だった。

 人が決めた定義やルールは、そうあるための作為的な運用が必要になる。状況的に理想から遠いところにあるほど、理想と現実を近づけるための腕力が相当に必要となる。本当に、相当に。違和感を感じるくらいに。

 人がまとまりを得て、新たな動き方をするためには、向かいたい方向へと向かうモメンタム、求心力が必要だ。求心力なんかなくたって動けないとダメだ? そうね。でも、数十年分の重力を断ち切って前に進むためには、相応の何かが必要ですよ。

 求心力、それは、カリスマな人物の存在かもしれないし、チームで確認しあったビジョンかもしれない。いろいろとありそうだ。ただし、1つだけ言えることがある。型やルールでは、求心力にはなり得ないということだ。

 勿論!

 では、何に求心力を求めようか。求心力を果たすのは、ちょっとやそっとじゃ流されない(ムラっけに支配された人間たちの「やる気」なんかではなくて)、強い軸、変わらずあり続ける「定点」となる何かだ。発せられた傍から消えていく会話でもなく、誰もみないパワポにそっとまとめられたあいまいなワードでもなく。存在感丸出しの何かだ。

 私達の中心に置くのは、「プロダクト」だ。どんなに小さく始めたとしても、プロダクトはその時からその場に存在することになる。そして、少しずつ、開発を繰り返す中で、その存在感を増していくことになる。上出来なのか、不出来なのかはありえるとして、いずれにしても、私達に突きつけてくる。

 「正しいものを正しくつくれているか?」と。

 さあ、この問いに答えるために、100のスプリントを、1000の検証を、10000を越える対話を、行おう。そう、プロダクトとは自分たち自身が変わるためのカケラ。

 偉大なる最初のスプリントを始めよう。

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