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【和訳】英国国防省 ウクライナ情報 2024.09.11

UK DEFENCE INTELLIGENCE:
Latest Defence Intelligence update on the situation in Ukraine - 11 September 2024

日本語訳

  • ロシア軍情報部(GRU)所属の29155部隊が、少なくとも2020年以降、世界規模で被害者を生んだ一連のサイバー攻撃工作を担っていたという評価分析結果を、2024年9月5日に英国の国家サイバーセキュリティセンターが公表した。この部隊によるサイバー工作の、少なくみてもその一部が、ロシアのウクライナ侵略を支援する目的で行われてきたことはほぼ確実である。

  • この工作活動には、「ウィスパーゲート」と呼ばれる破壊的なワイパー型マルウェア[*注:攻撃先のコンピュータ内のデータ破壊を目的としたマルウェア]も含まれており、これは2022年にウクライナを攻撃目標にして用いられた。ほかの活動には、ウェブサイト改ざんや諜報目的でのネットワーク・スキャンがある。ウィスパーゲートは以前からロシア政府と関係があるとみなされていた。今回の新たな勧告は、ウィスパーゲートによる攻撃が、GRUの29155部隊と結びついていることを特に強調している。

  • 29155部隊は、ヨーロッパ各所での政権転覆未遂、破壊工作、影響工作、暗殺未遂に関与してきたと判断されている部隊だ。それゆえ、サイバー攻撃工作活動は、29155部隊の能力が発展していることを示している。このことは、ウクライナへの侵略を背景にして、ロシア政府がサイバー空間に価値を見出していることを、よりいっそう浮き彫りにしている。

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