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TOMMY HONDA × TSUTCHIE 対談

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HIP HOPグループ「Shakkazombie (シャカゾンビ)」のプロデューサーとしてキャリアをスタートし、数多くのアーティストのリミックスやプロデュースを手がけ、レコーディングエンジニアとしても活躍するTSUTCHIEが、自ら立ち上げたレーベルSYNC TWICEから、TOMMY HONDAというトラックメーカー件ギタリストの作品をリリースするという。
トラックメーカーとして活躍するTSUTCHIEが他のトラックメーカーの作品をリリースするということで、まだ謎の多いTOMMY HONDAとTSUTCHIEに話してもらいました。


-2人の出会い-

TOMMY HONDA: トミーホンダとツッチーさんとの対談ということで、よろしくお願いします。なんか緊張しますね。笑

TSUTCHIE: ははは。笑

TOMMY HONDA: 今回ツッチーさんのレーベルSYNC TWICEからトミーホンダがアルバムをリリースするということで、その特設サイトの対談の第1弾です。
先ずはじめに、僕らの出会いって覚えてます?

TSUTCHIE: あれじゃない? 多分ロッキンジャパンフェスですかね。

TOMMY HONDA: あ、そうでしたっけ? オレ全く違うと思ってました。笑 いつのロッキンジャパンですかね?

TSUTCHIE: 2008~、2009、2010とかのどこかじゃない?

TOMMY HONDA: じゃぁ10年くらいになるんですかね。オレはてっきりRAVOLTAで対バンしたのが最初かと思ってました。まさかこんな感じの関係になるとは。笑

TSUTCHIE: いやいや。笑

TOMMY HONDA: で、その後PANORAMA FAMILYのアルバム『mellow summit』でミックスとマスタリングをお願いしたのが最初に一緒にお仕事したって感じですか。

TSUTCHIE: そうだね。あ、じゃあ2010年あたりに初めて会ったのかもね。いや~早いですね。

TOMMY HONDA: その後『LIFE NOTE』というアルバムからはレコーディングもツッチーさんにやってもらいましたよね。
あ、今回はPANORAMA FAMILYということではなく、、2011年ごろに僕がTOMMY HONDAという名義を立ち上げまして、そのデモ音源を聴いていただいて、ツッチーさんからリリースしない?ってお話をいただいたという流れですかね。

TSUTCHIE: 2011年にちょうどRAVOLTAが再始動して、自分のレーベルSYNC TWICEを立ち上げたから、色々出したいなって思ってたときにゴメちゃんからトミーホンダを聴かせてもらって、良いね。うちから是非出そうかなっていう流れですね。

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-良い作品に時間は関係ない-

TOMMY HONDA: なるほど。あ、TOMMY HONDAの説明を一応させていただきますね。PANORAMA FAMILYでmellow summitをリリースしたときに、当時のノートPCが壊れて、急いで買い替えなくてはという事態になりまして。その費用が最低10万くらい必要でして、、笑。
で、なんとか稼げないかなと思って、2週間くらいで一生懸命10曲くらいアルバムを作って、、あ、でもPANORAMA FAMILYがリリースした直後だったので、そちらに迷惑かけないように、自主でjet setとかで販売してパソコンを買い替えたいなと。笑

なので、お金が稼げそうな資本主義っぽい名前が良いなと思って、日本の企業名のタカラトミーのトミーとバイクのホンダをくっつけてTOMMY HONDAにしました。

TSUTCHIE: はっはっは。笑

TOMMY HONDA: 最初は一応変名にして誰にも明かさず。でも関係者にはちょこちょこメールで音源を送ったりしてたら、俺がトミーホンダとは知らずに音源を買っていただいたり、ライブブッキングをいただいたりしましたね。
初ライブは多分下北沢のハリハラのdo it anyway!!!ですね。

TSUTCHIE: そのころ結構ライブやってたよね? 今は無き高円寺のONEとか。

TOMMY HONDA: ですね。確かONEのときチャーベさんにびっくりされましたね。えっゴメスがトミーホンダなのか?って笑

TSUTCHIE: はっはっは。笑

TOMMY HONDA: 結構色んな人が騙されてましたね。笑
今回晴れて公に自分がトミーホンダだとやっと言えます。

TSUTCHIE: 7年くらいか。いや~時間かけましたね~笑。

TOMMY HONDA: 今回のアルバム中身は7年かかったけど、古くはなってないと思います。

TSUTCHIE: 良い作品に時間は関係ないと。

TOMMY HONDA: それいいですね。笑

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-SP404でビートライブしつつギターも弾くって世界的にも全然居ないかも-

TOMMY HONDA:てか、ツッチーさん今回アルバムやってみてどうでした?

TSUTCHIE: まあ、まあ、まあ、基本はいつもと変わらないけど。でも、ゴメちゃんの中で好きな音楽の流行りが違うからそこに合わせに行くって感じかな。

TOMMY HONDA: 7年の間に趣味が多少変わりますもんね。

TSUTCHIE: でも、その変化は的はずれな変わり方ではなかったから、まあ別にそんなに大変ではなかったよ。

TOMMY HONDA: よかったです。
制作途中は、結構teebsにハマってて、SP404でビートライブしつつギターも弾くって世界的にも全然居ないかもと思ったりしてましたね。

TSUTCHIE: まあ、いちアーティストの別の側面っていうか、PANORAMA FAMILYよりはトラックに絞り混んだ感じがトミーホンダってことだよね。


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-feat.した3人-

TSUTCHIE: 今回アルバムでfeat.した3人はどうやって選んだの?

TOMMY HONDA: ミヤオヨウちゃんはmellow summitにも参加してもらったんですが、本当に凄い好きな声で。

TSUTCHIE: 素敵な声だよね。

TOMMY HONDA: 昔からヨウちゃんがやってたバンドのタイキックマーフとは泉水くん(Byebee)たちの繋がりで良く対バンしたりしてて、
今回はフックだけとかじゃなくて、ヨウちゃんの声をもっとがっつり聞きたいなと思って作詞作曲をちゃんとやってみました。

TSUTCHIE: へぇ~。

TOMMY HONDA: 一応YouTubeの方にその曲がUPされてるので、チェックしてほしいですね。『it’s natural feat.YO MIYAO 』

TSUTCHIE: ですね。

TOMMY HONDA: KATE SIKORAとの出会いは、スケボーの先輩たちとやってたYEALO!っていうサイトがあるんですけど、その撮影で、KATE SIKORAのライブを観たのが最初ですね。それですごくライブが良くて。あんまり何かに似てる音楽じゃなかったのがまた素敵で。弾き語りっぽい感じだったんですけど、素直な発声の仕方でかっこよかったんです。それで、もっとブラックミュージックっぽいもので、彼女が歌ったら格好良さそうだなと思ってオファーしました。

TSUTCHIE: へぇ。

TOMMY HONDA: で連絡したら、当時のオレの住んでた部屋の近所に住んでたので、家に来てもらってRECしました。で、そしたら、うちに置いてあるガットギターが彼女の声に共鳴して、驚きました。手でギターをミュートしながら録りましたね。笑

TSUTCHIE: うん。すごく良い曲です。ボキャブラリーが少なくてうまく言えないけど。笑

TOMMY HONDA: なんか、この曲が出来たとき、これはツッチーさんが一番気に入りそうだなとか思いましたよ。

TSUTCHIE: てか、ミヤオヨウちゃんもそうなんだけど、2人とも声がすごく特徴があって優しくて良い声で素晴らしいです。
トラックと声の相性が凄く良かったなと思いますね。良い声でも、トラックと混ざらないってこともあるじゃん? でも、2人ともトラックにちゃんと乗っかってくれてるっていうかね。

TOMMY HONDA: それと、もう1人はラッパーをfeat.したいなってメチャクチャ考えてて、オルガンバーで確かチャーベさんに相談してたら、自分から遠い人でも一番自分が格好良いと思う人から考えていくと良いよって教えてもらって。で、コモンとか……、

TSUTCHIE: なんか、当時そんなこと言ってたね! なんかやたら、あの人にオファーしたらギャラどうなんですかね?とか聞かれたね。笑

TOMMY HONDA: で、現実的なところを考えたときに、影響受けたラッパーって誰かな?って考えたら、自分がPANORAMA FAMILYを始める前に、最初のバックDJをやってくれてたやつとかと、良く聴いてたHIPHOPバンドのクラウンシティロッカーズのことを思い出しまして。

TSUTCHIE: はいはい。

TOMMY HONDA: そのバンドのラッパーのラシャーンは最近はどうしてるのかな~って調べたら、ソロアルバムとかも日本でも出てて、日本嫌いじゃなさそうだし、頼んだら行けるかもなって。

TSUTCHIE: クラウンシティロッカーズってちょいちょい日本来てたよね。確か。

TOMMY HONDA: フジロックとかも出てたっすね。確か。それでホームページからメールでお願いしてみたら、「普段はこういうのはやらないけど、ビートがファンキーだからやってもいいぜ」みたいな返信が来て。笑

TSUTCHIE: ははは。笑

TOMMY HONDA: で、何曲かトラックを送ったら、このアッパーなトラックが良いということだったので、じゃあお願いします。って感じで、1週間ぐらいで、ラップのデータが送られてきました。

TSUTCHIE: 仕事早ぇー

TOMMY HONDA: リリックも良かったです。駆け出しのころのラップ生活の話というか、ヒストリーというか。
そのあとライブで日本来たので、会って話したら、意外と同い年くらいでしたね。優しそうな人でしたね。

TSUTCHIE: 向こうはデビューが若いからね~。



-作ってるときってさ、結構どこからかイタコみたいな感じで降りてくるっていうかね-

TOMMY HONDA: そのfeat.の3曲だけはツッチーさんにミックスしてもらいましたね。声の処理はちょっと自分じゃ分からなくなりそうだったので。それ以外は全部自分でミックスしましたけど。ミックスしてみてどうでした?

TSUTCHIE: なかなか、日本に居て、ネイティヴな英語の歌とかラップってミックスすることもないからね。凄く勉強になりましたよ。声質から探っていって、自分的に来たっ!ってポイントに落とし込むまでに多少試行錯誤もしたり。日本の人だと、ある程度やり慣れてるから自分のフォーマットがあるんだけど、そうじゃないところでやる感じっていうかね。

TOMMY HONDA: へぇ~。

TSUTCHIE: まぁ、でもそんなに考えてるかっていうと、結構感覚でやってて、自分の耳で聴いてて一番気持ちいいとこにするっていうかね。

TOMMY HONDA: 結構感覚なんですね。

TSUTCHIE: 作ってるときってさ、結構どこからかイタコみたいな感じで降りてくるっていうかね。もう1人違う自分がいるっていうか。笑

TOMMY HONDA: あー笑 凄いわかります。それ。結構みんなそうなんじゃないすか?

TSUTCHIE: なんかこう、無意識なんだよね。無意識で手がバーって動いてて、で、気づいたら時間が凄く過ぎてるっていうね笑

TOMMY HONDA: あー、わかります。それ。憑依してる感じっていうか。何か作ってる人はこの感覚わかってくれると思いますよ。

TSUTCHIE: オレがミックスしてない他の曲も頑張ったんだなというのがわかりましたよ。笑

TOMMY HONDA: いやー、メチャクチャ頑張りましたよ。家の中にギターマイナス1dbとかメモが沢山落ちてました。笑

TSUTCHIE: 憑依したんだね。笑


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-お菓子は大事ですよ。笑-

TOMMY HONDA: マスタリングのとき、メチャクチャ雨が降ってきたの覚えてます?

TSUTCHIE: あれ凄かったね。

TOMMY HONDA: 車でスタジオ向かう途中でホラー映画かってくらい、雷と豪雨がきて。

TSUTCHIE: 途中でコンビニの駐車場で20分くらい立往生したもんね。

TOMMY HONDA: あと、マスタリングのときにオレがエアリアルっていうお菓子にハマってて。笑

TSUTCHIE: お菓子は大事ですよ。笑

TOMMY HONDA: そういえばツッチーさんもソロ作品作ってるんですよね?

TSUTCHIE: まぁ、ボチボチやってますよ。笑

TOMMY HONDA: アナの大久保くんをfeat.した曲が発表されてましたよね。

TSUTCHIE: あれに関しては全部自分だからね。MVの撮影も編集も、曲のミックスもマスタリングも配信から。もう、全部。笑

TOMMY HONDA: 是非聴いてもらいたいですね。

TSUTCHIE: 一応、さらにもう一曲できてるので、もうすぐそれもだします。

TOMMY HONDA: この対談の公開のころには間に合いますかね。

TSUTCHIE: 間に合うかなー?

TOMMY HONDA: トミーホンダみたいに7年遅れることもありますからね。笑

TSUTCHIE: はい。笑


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アーティスト名:TOMMY HONDA
アルバムタイトル:「Take yourself at home」
レーベル:SYNC TWICE
itunes、spotify、amazon musicなどで先行して配信・販売になります。
こちら配信サイト一覧です。
https://linkco.re/T6RNnyM0

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TOMMY HONDA

2011年12月、覆面トラックメーカー件ギタリストとして、JET SET・ライブ会場手売り・BANDCAMP等で1st DEMOアルバム『SOUNDTRACK FOR FUCK'N CITY』を発表。(瞬く間にSOLDした)耳の早いDJ、音楽関係者の間で話題となる。

2019年、TOMMY HONDAの正体はPANORAMA FAMILYであることが発覚。

2019年4月、TSUTCHIE (SHAKKAZOMBIE)のレーベル、sync twiceより1stアルバム「Take yourself at home」発売予定。

今作では、収録曲の殆どで楽器演奏、レコーディング、MIXをTOMMY HONDA自らが担当。また、アートワークはkid fresinoの最新作などを手がけた新進気鋭のデザイナー山田悠太郎。マスタリングエンジニアはTSUTCHIEが手がけた。


TSUTCHIE (SHAKKAZOMBIE)
ヒッ プホップ・グループ「Shakkazombie (シャカゾンビ)」のプロデューサーとして3枚のアルバムをリリース。同時に、数多くのアーティストのリミックスやプロデュースを手がけ、カッティング・ エッジでありながらポピュラリティを持つクリエイターとして絶大なる支持を集めている。

近年ではヒップホップに止まらずあらゆるジャンルを横断する音楽プ ロデューサー、レコーディングエンジニアとしても活躍中。2002年にファースト・ソロ・アルバムをリリースし、バラエティ豊かなアーティストたちと競演 したかと思えば、2003年には録音からミキシングまでほぼ一人で制作したセカンド・ソロを発表。

2004年にはアニメ「サムライチャンプルー」のサント ラを2枚リリース。

2011年には自身のレーベルSYNC TWICEを立ち上げ、ジャンルレスでオリジナルな世界観・独特の空気感・豊かな音楽性は抜群の存在感をアピールしている。


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