アリの組織が強いのは、働かないアリがいるから
アリ組織にはよく働くアリと働かないアリがいる
アリのコロニーを長時間観察していると、とあるアリはずっと働いているのに、ほかのアリは全く働いていておらずフラフラと周囲をさまよってずっとサボっていることに気がつくはずだ。
詳しく割合をまとめると下記のとおりらしい。
●働きアリ:全体の2割。ほとんど働いている。
●普通のアリ:全体の6割。たまに働くこともあるが、よくサボる。
●何もしないアリ:全体の2割。ほとんどサボっている。
一般的に、2:6:2の法則といわれている。なぜ何もしないアリが2割もいるのに厳しい弱肉強食の自然界を生き延びることができたのであろうか。10割全てのアリが働きアリであれば、さらに繁栄することができたのではないだろう。
何もしないアリが真価を発揮するとき
たとえば、とあるコロニーに1000匹のアリがいたとしよう。ある日突然、アリクイの襲撃のような不慮の事故で1000匹が200匹まで減ってしまったとする。
もし、コロニーを維持するために1000匹全てのアリが必要だとしたら、アリの数が200匹までに減ってしまっているので、働き手が不足してしまいコロニーは崩壊してしまう。
ところが、コロニーを維持するために200匹のアリだけ必要だった場合はどうだろうか。800匹減ったとはいえまだ200匹残っているので、残りのアリたちが全力を出すことでアリのコロニーは生き残ることができるのである。予備兵力のような存在である。
不測の事態に備えて平常時は全力を出さない。
この方針がアリ組織の最大の強みである。
ちなみに、人間の家庭でアリを駆除しようとすると必ず手こずってしまうのは、この能力が原因である。
人間社会でも同じである
人間社会でも、2:6:2の法則が存在している。よく働くヒトが2割、まあまあ働くヒトが6割、働かないヒトが2割という具合だ。安定している大企業ほどこういった傾向があるらしい。
なるほど、会社で突然大量の欠員が出たり繁忙期になったりしても、組織崩壊せず安定して業務を継続できるのは、こういう理由かららしい。
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