■ブレイクは生み出せる~「サウンドパーク」の歴史から紐解く“スター育成術’’

こちらは冴沢鐘己 公式メルマガを記事ごとにアップしたものです。
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Vol.1(10/22)
たとえば野球の大好きな子どもがいたとして、将来プロ野球選手になりたいと言い出したら、あなたはどんなアドバイスをしますか?

何はともあれ投げ方や打ち方を教えて、近所の少年野球チームにいれて様子を見て、素質がありそうなら野球の強い高校に行けるよう進路の計画を立てて・・・と、まあそんな感じかしらん。

高校の時点で野球部に入ってなくて草野球しかやってなかったら、ちょっともうプロは無理よね。もちろんプロテストを受けるという道は、あるにはあるけど、あれは甲子園経験者でも超難関だし。

野球だけでなく多くのプロスポーツはだいたいそんな感じで、音楽でもクラシックだと同じようにプロへの道は厳しいんだけど、ことポップスだと、事情は一気に変わってくるのです。

社会に出て仕事の合間に草野球をやってる人は、まあプロを目指してるとは言ったりしないのに、巷のライブハウスやストリートで歌ってるシンガーソングライターやミュージシャン、アイドルたちは、けっこう気軽に「メジャーデビュー目指してます」とか「いつかMステ(あるいは紅白歌合戦)に出る」とか言うのよね。

口に出して言わないまでも、みんな絶対心の中では思ってるよね。僕も思ってるぞ。

確かに、不可能ではない。30年くらい前まではオーディションやコンテストが盛んで、とりあえずそこを突破してデビューという道筋があったけど、最近はそんなのもすっかり廃れて、なんか突然メジャーデビューした人たちも多いし。コツコツとライブやってたら、ある日声をかけられてデビュー、なんてのもないわけではない。

ないわけではないから、とりあえずあちこちで歌ってたらチャンスが巡ってくるって信じたいけど、本当に巡ってくるだろうか。

そして仮にそんなチャンスが巡ってきたときに、間違いなくそれをつかむことができるだろうか。

僕は「世の中そんなに甘くない」という結論を出して、パームトーンを立ち上げることにしました。

だってさ、よっぽどの天才でないかぎり、“可能性があると判断してもらい”“チャンスを掴めるスキルを身につける”機会もルートがないと、上には上がっていけないよね。

プロスポーツでいうなら“いいコーチにつかずに一流になれない”のと同義。

じゃあ誰にどんなコーチを受ければいいのかっていうのは、後の話に置いとくとして、とりあえず手っ取り早くプロに近づくにはどうすればいいのか。

まずは、上手い人と共演する。そして、とにかく大きなステージに上がる。

それを実現するために、僕は7年前に大阪城野外音楽堂で「サウンドパーク」というイベントを始めました。

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