育休

育休を取る人は「出世の意思がない人」ではない - 誰もが安心して育児に参加できる職場作りのために

育休取得を検討していた男性の国会議員が、育休取得を見送った…。このニュースを皆さんはどのように受け取りましたか?

イクメンという言葉が世に広まってから10年以上がたちます。少しずつ、男性の育児参加が議論される機会も増え、(どの程度の育児参加かは別としても)おそらく多くの人が「子育ては性別問わずに参加することが望ましい」と感じているのではないでしょうか。

しかし実際には、育児休暇を取得する男性の割合は1割にも達しません。

男性の育児取得率6.16%という数字が表しているのは、まだまだ「子育ては女性が担うもの」という価値観。これは制度だけでなく私たちの頭の中に根強く残っていると感じます。

今回パレットークが漫画にしたのは、育児休暇を取ることになった男性の話。

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育休まとめ

制度を整えることはもちろんのこと、職場内の空気を変えていくことがとても重要だと、パレットークでは考えています。たとえ制度としては育休取得が保障されていたとしても、「替えが効かない」「人手不足」「出世に響く」といった理由で、「なんとなく育休を取りづらい」と感じている方も多いからです。そこで今回は、職場において私たち一人ひとりが気をつけられる空気作りのポイントを考えてみました。

Point1 男性の育休は異例ではない

男性の育休も広がりつつあると言っても、冒頭で紹介した通り男性の育休取得率はまだまだ低いのが現状。そんな中で、「男性なのだから育休を取るのは異例」という空気を作ってしまうと、より一層育休を取りづらいものになってしまいますよね。

「子育ては女性が担うべきもの」という価値観を見直すこと、そして「男性も当然、育児に参加する権利がある」という認識を共有することは、安心して子育てできる社会のための第一歩なのではないでしょうか。

Point2 育休を取る≠出世に興味ない

育休を取ることで「出世に興味がない」と捉えられてしまうこともまだまだ多いようです。確かにこれまでは「キャリアを積みたいのならばプライベートは多少犠牲にしても仕方がない」という考え方も男女問わずあったと思います。でも本当に、仕事をがんばることとプライベートを大切にすることは、どちらか一方しか選択できないものなのでしょうか?

もし、女性だけでなく男性も育児の負担をシェアすることが当たり前になったら…。「社会全体で子育てをする」という空気が当たり前になったら…。

私たちの頭の中で、いつの間にかトレードオフの関係で捉えていた「育児と仕事」、実はどちらも諦めなくてもいいかもしれない。育児中であっても十分に働ける環境を作ることは、働き手不足や少子化の問題を考える上でも重要なことですよね。いつまでも「どちらかしか選べない」と選択肢を限定するのではなくて、「誰でも、どちらも選べる」ようにする必要があるのだと思います。

Point3 「女性は育休を取る」という前提で女性のチャンスを潰さない

こちらは、Point2と対になる問題。就職活動の段階で、女性だけ出産の予定を聞かれたり、そもそも「女性は育児で会社をやめる」というイメージから、仕事や役職を得る機会が限られてしまうということも、ありますよね。

出世へのプレッシャーから男性の育休取得率が上がらない裏側では、女性だけが育児を担うことになり、「キャリアか子ども」という選択を迫られている女性も多いのです。

育休を巡っては、職場に復帰できなかったり、職場で嫌がらせを受けてしまったりするマタハラも大きな問題になっています。たとえば最近でも、育休後雇い止め通告を受けた女性の裁判が話題となりました(竹信三恵子、"「育休」とったら正社員に戻れなくなった女性の「意外すぎる結末」"、マネー現代)。

女性の働き方の問題は、男性の働き方の問題と表裏一体。職場全体の問題として、誰もが育休取得しやすい空気感を作っていかなければ、と感じます。

安心して"休める"ことの大切さ

実際に、休んでいるあいだは他の人が穴埋めをする必要があるのは間違いありません。でも、それを"迷惑なコスト"と捉えるか、"働きやすさに繋げるチームの必須事項"と捉えるかで対応は大きく変わってくるかもしれません。何しろ、誰であっても仕事を休まなければいけない可能性はあるのです。

必要なのは、誰かが休んでもみんなで少しずつ穴埋めできるシステム。

チームで働くということは「一人でできないことをみんなでする」ということでもあります。「"替えが効かない"からみんなが無理しなければいけない環境」ではなく、「休みたい人が安心して休め、そして復帰するときも安心して復帰できる環境」を作ること。性別に関係なく必要な制度を安心して利用できるようになれば、みんなの働きやすさに繋がるはず。そんな組織作りをする会社が増えていってほしいと強く思います。

(漫画:ケイカ、編集後記:伊藤まり

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