セックすエデュケーション

NetFlixオリジナルドラマ『セックス・エデュケーション』から"家族"を考える

2019年1月に配信開始以来、異例の速さで続編の制作が決定されたNetFlixオリジナルドラマ『セックス・エデュケーション』。パレットーク編集部でも度々話題に上がるオススメのドラマだが、ついに1月17日から新シーズンが配信される。

『セックス・エデュケーション』とは、「セックスセラピストの母を持つ高校生オーティスと同級生のメイヴが、学内でセックス・セラピーを始める」という内容のドラマ。多様な性のあり方やリアルな性の悩みに寄り添った内容が注目された。

以前パレットークでもおすすめポイントを紹介する漫画を描いたことがあるが、新シリーズ解禁を目前にして、今回はとくに「家族の描かれ方」に着目してあらためてパレットークの推しポイントをご紹介したい。「まだシーズン1を見ていない」という方も「だいぶ前に見たから忘れちゃった」という方もぜひ参考にしていただけると幸いだ。

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こちらは以前パレットークで公開したおすすめポイントをまとめた漫画だ。

1. キャラクターが豊かすぎる

描かれるキャラクターの人物描写がとにかく丁寧&緻密。一応このドラマの主人公は、学校内でセックス・セラピーを始めるメイヴとオーティスの2人。しかしその他の誰を主役にしても、スピンオフドラマが作れそう…というレベルで、どのキャラクターも魅力的だ。

たとえば、オーティスの親友であるエリック。お調子者で派手なファッションが好きなエリックだが、とある事件以来すっかり塞ぎ込んでしまう。服装も表情も、同じエリックとは思えない暗さ…。しかし、通りすがりのオシャレな男性と交わすほんの短い会話によって、瞬く間に彼の顔に光が戻る。そういう一つひとつの素敵なシーンが詰め込まれているのが、本作のすごさだと思う。

2. 描かれている性の悩みがリアル&多様

タイトル通り、このドラマのテーマは性教育。ティーンの子たちが抱えるリアルなセックスの悩みには、思わず共感してしまうのではないだろうか。それぞれの抱える悩みが、とにかくリアル、そして多様なところが見所の一つになっている。

性経験がないことに引け目を感じ、急いでセックスの相手を見つけようと必死になる子。ついつい相手の望むセックスを演技してしまい「自分がセックスを楽しむ」ということがわからなくなってしまっている子。

今まで描かれてこなかったような、等身大のリアルな悩みにフォーカスが当てられている。家族やパートナーと一緒に見て、性に関する悩みや価値観をすり合わせるのもおすすめだ。

3. エンパワーメント&シスターフッドがすごい

第8話、息子であるエリックが「ゲイであることや派手な格好をすることによって傷ついてしまうのでは…」と恐れる父親に対する、エリックの応答。第5話、自分の性器の写真が出回わり、焦るルビーと彼女を助けようとする周りの女の子たち。

漫画で紹介したこの2話以外でも、小さなエピソードやキャラクターの心情の変化に、勇気と力と元気、そして自信がむくむく湧いてくることを感じる。シリアスな悩み、社会に残る差別、家族との関係など、一筋縄で行かないテーマを真正面から扱いながら、視聴者を圧倒的にエンパワーしてくれるのが、この『セックス・エデュケーション』なのだ。

描かれる家族のあり方

今から約10年前に放送されたアメリカのドラマ『glee』では、主人公レイチェルの両親がゲイ男性のカップルであることが、ドラマの冒頭でさらっと告げられる。初めて見たとき筆者の私は、毒のきいた演出で同性カップルの元に育った主人公が何の気なしに登場する、そんな"glee節"にとても驚いた。

では、その"glee"節から約10年後の『セックス・エデュケーション』にはどのような家族が登場するか、一例をご紹介したい。

ジャクソンは、優秀な水泳選手で学校の人気者。そして彼の両親は、子煩悩なレズビアンのカップルである。あるエピソードでメイヴは、2人の母から愛情たっぷり育てられるジャクソンと自分の家庭環境のギャップを目の当たりにして、大きなショックを受けてしまう。はたから見れば、ジャクソンの家族は"完璧な家族"というわけだ。『glee』から約10年、同性カップルの両親が、"普通"どころか"理想"として描写されている(もちろん、彼らが"理想"である理由は、同性カップルであるからではない)。

しかも、「ジャクソン家族は人々に"完璧"と思われている」という描写に止まらないのがこのドラマのすごいところ。なぜなら、ジャクソンの両親もまた、関係性に悩むリアルな1組のカップルだから。

今までのドラマで、異性カップルにおける関係性のいざこざは散々描かれてきた。しかし同性カップルとなれば、描かれるのは"同性であるがゆえに"直面する困難のドラマだけ。しかしこの『セックス・エデュケーション』では違う。同性のカップルが、もはや特別なものとして描かれるのではなく、これまで異性のカップルが描かれてきたような葛藤を抱える"人間"として描かれているのだ。

とにかく見所の多すぎるこのドラマ『セックス・エデュケーション』、パレットーク編集部が推しているポイントをご紹介させていただいた。1月17日に配信開始されるシーズン2、心待ちにしているファンも、まだ見ていないあなたもぜひ、チェックしてみてほしい。

NetFlixオリジナルドラマ『セックス・エデュケーション』公式サイトはこちらから↓

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「こうあるべき」を、超えてゆく。をテーマに、LGBTQ+、フェミニズム、多様性について、漫画やインタビューを通して発信しています。セクシュアリティやジェンダーにかかわらず、一人ひとりの選択肢が無限に広がる世界へ。1月の特集テーマは「#家族ってなんだっけ」。
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